見出し画像

「僕らの学び場は、僕らで創る。」STAYGE振り返り

※専門学校時代に書いた記事に加筆修正しました。一度小っ恥ずかしくなって消しちゃったんですが、改めて読むと熱があって悪くないと思って復活させました。

皆さん、おはこんばんにちは。
何気に初noteです。

ブログのようなものを書くのは高校生ぶりなので、だいぶ緊張しておりますが、まずは自己紹介からさせていただきます。

1.自己紹介と今回の趣旨

私は鹿児島キャリアデザイン専門学校のTV映像音響科(以下、TV映像音響科)というところに通う(記事執筆当時)26歳学生です。

映像や舞台音響(PA)、舞台照明やレコーディングの業界を目指す人たちが集まり、授業はもちろん、さまざまなイベント現場に実習という形でお邪魔したりして、さまざまなことを学んでいく学科です。

え、26歳って普通は社会人やってるんじゃないの?とお思いになった方もいるでしょう。

私は高校卒業後、教員を目指すために一浪して大学に入りました。教育実習もさせていただいたんですが、やってみて「これを一生やっていけるのかな」と猛烈に不安になりました。
※生徒たちと関わる時間は楽しかったです。

「じゃあ他に何やろうかなー」と考えたときに、思いついたのが映像のお仕事でした。

元々パソコンが好きで、小学校の頃からペイントで描いた絵をスライドショーみたいに並べてアニメのようなものを作ったり、文化祭や飲み会などの出し物に使う映像の編集をしたりしてきました。

つくるのは地道で大変だけれども、出来上がったものをみんなに見てもらい、反応が返ってきたときの達成感は、並々ならないものがあります。

「この世界に懸けてみよう!」と思い、大学卒業後、学費捻出のために1年間フリーターをやった後、今の専門学校に入学して今に至ります。

…いろいろ紆余曲折あって、自己紹介が長くなってしまいました。

そしてここからが本題です。
去る2020年12月13日 日曜日。

TV映像音響科が主催する無観客配信ライブ「STAYGE(ステイジ)」(以下、STAYGE)が最終回を迎えました。

今年の7月に第1回が始まり、約半年間、全4回に渡って行われたSTAYGE。

終わってみて、これまでのことを思い出してみると「まあいろんなことがあったな〜」ということで、今回ひとりお酒でも片手に、勝手にSTAYGEを振り返っていこうと思います。
※私はお酒にクソ弱い人間なので、程々にやります

2.STAYGE、始動

TV映像音響科では例年、学校にあるライブホールにアーティストとお客さんを呼んで、ライブイベントを定期的にやってきました。

授業や現場実習を通して学んできた成果を、ライブイベントという形で実践するというわけですね。

しかし2020年は、全世界で新型コロナウイルスが猛威をふるう年。東京オリンピックをはじめ、多くのイベントが延期・中止を余儀なくされました。

これにより、私たちが現場で学ぶ機会も大きく減少。さらに、これまでのように集客してライブイベントを開くこともできなくなってしまいました。

できない尽くしの状況の中、6月の初旬。

STAYGEでプロデューサーを務めることになる同級生のよちおちゃんから

「企画書つくってるんだけど、文章の言い回しとかをもっといい感じにできたりする?」

と言われ、1枚の企画書を渡されました。

そこには「無観客生配信ライブイベントの開催について」と書かれていました。

その頃は、コロナ禍で集客してのライブが出来なくなったアーティストたちが、無観客で配信ライブする動きが徐々に進み始めた時期。

「コロナ禍の中でも、自分たちがチャレンジできる場所を自分たちで作りたい!イベント業界を応援したい!」という彼女の気迫が企画書からビシバシ伝わってくるようでした。

このよちおちゃんなのですが、当時26歳のおじさん?の私から見ても本当にすごい人でしてね…

高校時代に、鹿児島の音楽フェス「WALK INN FES!」に行ってとてつもない衝撃を受けたようで、以来ライブハウスに通いつめるようになり、やがて自分でライブイベントを主催するようになり…

今では「WALK INN FES!」の制作にスタッフとして携わるようになったり…と、ひたすらに自分のやりたいことに向かって突き進む行動力の化身みたいな人です。

私としては、頑張ってる人を間近で見てると、やっぱり応援したくなってしまうものです。

受け取った企画書を手直しして(あんまり直してもないですね)、その後クラス全員に企画書を提出。

クラス全員の同意を得てイベント実施を決定、イベント名を「STAYGE」としました。

ちょうど「STAY HOME」という言葉も出てきた時期だったので、「家でも楽しめるステージを」ということでSTAYSTAGEをかけたものです。

こうしていよいよSTAYGEが動き始めました。

3.STAYGEでのお仕事

STAYGEでは、以下8つの班に分かれてイベントをつくっていきました。

・カメラ撮影や映像の切り替え(スイッチング)を行う映像班

・照明のセッティングやオペレートを行う照明班

・PAを担当する音響班

・配信向けに音響をミックスするレコーディング班

・配信の設定などを担当する配信班

・映像ではなく写真でイベントを記録するスチール班

・予算管理やアーティスト対応などのイベント運営を担当する制作班

・SNSの更新やイベントフライヤー作成など宣伝活動を行う広告班

その中で私は、制作班と広告班を掛け持ちしていました。どっちかというと広告班寄りで作業することが多かったです。

ここで私がSTAYGE中で制作に関わったものを思いつく限りで書いてみようと思います。
(抜けてたり、それお前のじゃないとかあったら教えてください💧)

◎イベント解禁動画

イベント解禁の動画は、STAYGEが始動しておそらく最初につくったやつだと思います。

途中に出てくるアニメの絵と声も自分でやってます。某YouTuberを意識してます。

いろんなチュートリアル動画を見て、この動画を作ったので、これキッカケでAfter Effectsの感覚を掴みだしたような気がします。

◎オープニング映像

毎回カウントダウンのあとに流れるSTAYGEのオープニング映像を編集しました。
スチール班が撮ってくれた作業風景を素材に「学生たちがつくるカッコいいステージ」をテーマにしました。

映像のチョイスや切り替えのテンポだったり、色味の調整だったり、文字の入れ方だったり、もっとカッコよくできたんじゃないかなと思ったりしますけど、イベントの頭を飾らせてもらったということで大事な作品だと思います。

ちなみに、その翌年に後輩たちが作った配信ライブ(ITO)のオープニングがめちゃくちゃポップな出来でして、どうしてもカタいものを作りがちな自分からしたら羨ましい限りでした。やはり自分にないものは素晴らしく映りますね。

◎STAYGEのCM数本

アニメ調の「暇だなー」編「空き地で歌えなくなったじゃねえか!」編、実写の「なんか最近楽しいことある?」編「爆睡してる人」編の4本は結構初期から作りました。

iPadでパラパラマンガみたいなものを作れるアプリを使ってアニメを描きました。絵心のなさがよく分かるかと思います💧

実写の爆睡してる人に至っては、ただ寝てる人を盗撮しただけなので、ネタのつもりで提出したら、プロデューサーからまさかのOKが出たのでそのまま採用に。いやー自由ですねー笑

◎WALK INN FES!支援募金CM

STAYGEでは、実習先を守ることを目的のひとつとして、例年自分たちの学科が実習現場としてお世話になっている「WALK INN FES!」を支援する活動を行うことになりました。特製ステッカーの売り上げを寄付する形です。

そのためのCMを作りました。手描きしたイラストの線をAfter Effects上でブルブル動かして、アニメっぽくしています。

「今までこういう感じのやつを作ってる学生いなかったからいいと思う」と先生に言ってもらえたり、「WALK INN TV!」という配信音楽番組の中でも流してもらえたりしたので、個人的に大事な作品のひとつになりました。

◎「あなたにとってWALK INN FES!とは」CM

自分たちがSTAYGEを通して支援する「WALK INN FES!」がどういうフェスなのかを、みんなにもっと知ってもらいたい!ということで立ち上がったシリーズです。

非常に多くのアーティストの方々やお客さんから、自撮りでコメントをいただいたものを編集してCMにしていきました。

やってて思ったのが、コメントをくださる方々の思いが非常に熱かったことです。いかに「WALK INN FES!」が愛されているのかを改めて感じました。

これだけ思いのこもったものを預かるので、責任重大。それ以上に、皆さんの熱いコメントを見ながらつくるのが本当に楽しかったです。

改めて、このCMの企画に賛同してコメントを寄せてくださった方々に感謝を申し上げます。

◎スタッフインタビュー

現場で動いてる他の班のスタッフから見どころや思いを直接話してもらうのはどうだろう?ということで始まったインタビュー動画の編集をやりました。

ディレクター曰く、本当はもっと真面目な感じをイメージしてたらしいですが、やってるうちにシュールな路線になっていったのが面白かったですね😇

インタビューでは、MCとして質問役もしています。

企画のタイトルに「おしゃべり」と書いてますが、質問役なのであんまり喋りすぎたらいけないんですよね…

「おしゃべりという割には、あんまり喋ってないじゃん」とツッコまれたことがあるんですが、あのタイトルを考えたのは自分じゃないです💧

◎その他つくったもの

イベントのフライヤー
もいろいろ任せてもらえました。スチール班が撮ったステージの写真がめちゃくちゃ良かったので、背景として使わせていただきました。

細かいところでは、サムネイルの画像とか、配信中の画面下のアーティスト名のバナーとかも作ってます。

基本的に「あ、それ作りたい!」と言ったものはほとんどやらせてもらえたので、やっててすごく楽しかったですね。

もちろんつくるだけではなく、みんなと協力して、お店にフライヤーを貼らせていただいたり、イベントにお邪魔してフライヤーを配りにいったりもしました。

4.STAYGEで印象深かったこと

個人的にとても印象に残っているのが、Vol.2のリハーサルの日のことです。

リハーサルが終わって全員が集まったときだと思うんですが、そのときに先生がこういうことを仰ったんですね。

「リハーサル見てたけど、これじゃ前回と変わらないし、面白くない。カメラワークだってつまらない。もっと観てる人がスゲーと思うようなものを作ろうよ。」

確かこんな趣旨のことを話したと思います。

先生の喝を聞いて、何かスイッチが入ったんでしょうね。映像班のみんなで放課後も残って練習することに。

自分も頼まれて、舞台上に立ってアーティスト役として撮影の練習に付き合うことにしました。

しばらく練習を続けていると、あるとき急激に、カメラの寄り引きや構図の作り方が上達する瞬間がありました。

果てには、カメラをぐるぐる回しながら被写体に寄っていく高度な技を身につけた人も。

上手くなっていくと、みんな楽しくなってくるもので「もっと練習したい!」となってくるわけです。

気付けば夜の9時か10時ぐらいになってました。「もう夜じゃん!」って笑

でも、そのときのみんなの達成感に満ちた感じというか、みんなの熱量が一気に爆発した瞬間に立ち会えたことがとても印象深かったです。

その前のVol.1の配信日も思い出に残っています。

そのとき初めてオンエアーされるので、まずちゃんと流れるかどうかも不安に思ってたところがありました。

母親とリビングのテレビでYouTubeを立ち上げて、ドキドキしながら配信を観ていましたが、「いい歌!」「照明きれい!」「👏👏👏」などのコメントが流れるのを見て素直に嬉しかったです。

細かい反省点はあるけど「STAYGEイケるな」と確信が持てた瞬間だったと思います。

直近だとFINALのエンドロールが流れた瞬間はジーンとなりました。

エンドロール前のこのカット。赤・青・緑・黄の4つの星にSTAYGEのロゴが入っています。

この4色は、それぞれ第1回からFINALまでのSTAYGEのロゴの色になっています。
(Vol.1…赤、Vol.2…青、Vol.3…緑、FINAL…黄)

このカットを見て、これまで半年近く無事全4回やってこれたことに安堵と達成感を感じました。

続くエンドロールでは、森田くみこさんの「はいの降る街」をBGMに、みんなの名前がずらりと並びます。

「はいの降る街」という曲が、鹿児島をイメージした暖かくて優しい曲でして、聴いた時点でもうジーンときてしまうわけなのですが…

ずらりと並んだみんなの名前を見て、「いいメンバーに恵まれたなあ」と思いました。

「WALK INN FES!」のスタッフの仕事と並行して、STAYGEのプロデューサーとして人一倍動いてくれたよちおちゃんをはじめ、

普段アホみたいなことも言ったりするけど、いざというとき真剣に頑張れる同期たちや、

コロナのせいで一緒に関わる時間が少なかったけど、一生懸命手伝ってくれる後輩たち。

出演してくださった方々や配信を見てくださった方々。

「WALK INN FES!」を守ろうという思いに賛同し、CM作りに協力してくださった方々。

本当にいろいろな人に支えられてSTAYGEをやってこれたことを改めて感じると同時に、STAYGEのスタッフとして関われたことを誇りに思いました。

5.最後に

ここに書いてないことも含めて、STAYGEを始めてからの約半年はあっという間だったと思います。

授業としての作品づくりや就職活動と並行しつつだったので、いろいろやってたら、もう2020年も終わりだなあというのが正直な感想です。

STAYGEが無事最終回を迎え、自分の中でまだ余韻が残っているうちに、これまでのことを振り返ってみようと書き始めたのですが、めちゃくちゃ長くなっちゃいました。

タイトル書き始めてから、すでに半日過ぎてます。もうちょっとコンパクトに書けよ、と我ながら思いますね(笑)

さて、コロナ禍の中「僕らの学び場は、僕らで創る。」ということで始まったSTAYGE。
(WALK INN FES!のスローガン「僕らの街は、僕らで創る。」からの引用)

これまで前例のない配信ライブに挑戦してきた約半年間。

コロナ禍の状況が日々変わっていく中、どうなるかなと思うこともありましたが、無事最終回を迎えられて本当に良かったです。

いろいろな形で頑張ってきた経験や時間は、貴重な財産になりました。

最後に改めて、皆さんお疲れ様でした。そしてありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!