シンガポールで大勝負!? 生活を賭けていざ決闘! #8 おっさんたちが本気になった瞬間!?セントーサ島でレースバトル勃発。
前回までのおさらい
ナイトプールで(色んな意味で)はしゃぎまくった4人。そしてついにシンガポール最終日を迎える。
この日の起床も思いのほか成功した。
旅行中はなぜか気性が成功することが多い。
なぜ1限の時はこれができないのであろう・・・
星野「おはよーーございます!」
ウザい。低血圧の人には耐えられないハイテンションぶりを朝から発揮する。
5分ほどうざがられる。しかし、そこは他の3人。
次第にテンションが上がってくる。
御曹司「今日はセントーサ島に遊びに行こう〜」
トシ「何する感じ?」
御曹司「スカイライン・リュージュっていう高いところからソリで降りてくる遊びがあるからそこに行こう!値段も安いからね!」
なかなか面白そうである。
御曹司マンションからセントーサ島は歩いていける距離にあるらしい。
だが、こんな猛暑の中歩いて行くのは自殺行為に近買った。
御曹司「一応、電車もあるみたいだね。どうしようか?」
星野「電車一択っしょ」
結論から言う。電車は、めちゃくちゃ混んでいた。電車の改札前から長蛇の列が伸びている。みな考えることは同じだった。
御曹司「仕方ない。歩いていこうか」
仕方ない。さすがに1時間ぐらいかかるらしい。諦める他ない。
セントーサ島へ向かうには橋を渡らなければならないらしく、そちらへ向かう。
途中、自分らと同じ日本人大学グループがはしゃいで写真を撮っている。
星野「うわーあの男女絶対できてるって」
トシ「大学生グループっしょ。星野さんガン見しない」
ネコ「はしゃぎすぎだろ」
御曹司「元気すぎてうるさいね」
4者4様である。そしてこの4人に共通しているのは、何かと斜に構えがちなスタンスであろう。
途中にオレンジジュース専門自動販売機みたいなものがある。値段は250円ぐらいか。
トシ「セントーザ島は観光客向けってのもあって物価が高いのよね」
シンガポール歴1回の男が急にどやってみせる。
御曹司「セントーサ島にいくともっと高くなるよ」
買えと星野には聞こえた。
そしてネコと2人で買うことにした。
どうやらオレンジを絞るところから始めるため本物の果汁100パーセントだ。日本の某濃縮還元ジュースとはわけが違う。
カップが出てくる。
しかし、ネコと星野はこの飲み物の飲み方がわからなかった。
仕方ない。表面の袋に爪で穴を開ける。
そのわずかな穴に口をあてチュッチュいいながら飲み始めた。
その見た目
完全に"お母さんのおっぱいを飲む赤ん坊"だ。
22歳のおっさんがこれをやっているのは、流石に限界である。
星野自身、流石に飲み方が違うことは理解していた。だがどう飲めばいいかわからないのだ。
今度は21歳のおっさんがしゃぶる。
その姿地獄図。
先に歩いていた御曹司とトシは笑いながら、こっちに向かって歩くと正しい飲み方を教えてくれた。てかストローあるのかよ!笑
そして一行は、セントーサ島につく。
ん?なんだこのゲートは?
御曹司「入場料200円とるのか」
星野「UX的にどうよ?」
※UXとは?
ユーザーエクスペリエンス、ユーザー体験の略である。このように星野は英語や横文字を使いがちである。
トシ「最悪でしょ。まだ何も楽しんでないのに」
星野「でもここまで来ちゃったんだから払わざるを得ないよね。」
ネコ「初期ユーザーには有効だね」
4人ともこういった話題は大好きだ。
謎のビジネストーク。
ゲートをくぐると、USJのように様々なアトラクションがたくさんある。
星野「これ面白そうじゃん〜」
アトラクション「4500円だよ!」
星野「高い」
星野「あ、これなら手頃かも」
アトラクション「4000円だよ!貧乏人は帰ろうね!」
星野「〇ね」
攻めすぎだろ価格
貧乏人には手厳しい。涼む場所すら与えない設計なのかこの島は。
仕方ない。エアコン求めて、お土産ショップにそそくさと向かう。
中に入ると、冷気が涼しい。生き返る。
店員がめっちゃ見てきたので買い物をするそぶりだけでも見せる事にした。
お土産「ストラップ1000円だよ!」
星野「ぼったくり?」
本当に高い。
文句を日本語で言いながらお店をでる。
途中各自写真をとったり、集合写真を取りながらソリのある場所まで目指して歩く。
星野「・・・」
ネコ「ほしの大人しくない?」
御曹司「暑いからじゃない?」
星野「・・・」
トシ「カジノしたいだけっしょ?」
ご名答。禁断症状が出てしまっている。
御曹司「そういえばセントーサ島にもカジノあるけどどうする??」
御曹司は星野に気を使ってくれた。
星野「ベイサンズでおけよ」
やはり気分でテンションの高低を他人に気づかれるのは良くない。
サマーインターンのフィードバックが思い出される。
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???「星野くんはテンション高い時はまわりもよくなるんだけど、悪いとそれはそれで伝染するよね」
???「そんな人とは僕は仕事したくないね」
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軽くトラウマ級のフィードバックである。
その後ソリをするのに相当な階段を登らなければならなかった。
階段を登った後のコンビニで飲み物を調達し、ようやくソリ乗り場についた。
シンガポールに今度遊びに行くよ!って人がいたらこのスカイ・ルージュはお勧めしたい。
ソリではあるが、ゴーカートのようにアクセルとブレーキの調整が自分でできてスピードも体感だと結構速い。
コースもいくつか分岐があってレースするにもオーバーテイクポイントがたくさんあって楽しめる。だからレースするのがおすすめだ!
そして、一番の魅力は値段が安いこと。3回分セットが非常にお得で2000円ぐらい出会った。
他に比べて非常にリーズナブルで楽しいのでおススメしたい。
早速1回目からみんなでレースをすることにした。
星野は丁度2週間前ぐらいに別の友達と、ゴーカートをやっていたのがアドバンテージになっていた。
一方で他の3人は慣れていなくてスピードが出せていない。
3人とも様子見ではあるとは思うが、それにしても遅い。
レースする際に抑えなければならない、アウトインアウトの原則(曲がる時はアウトからインに曲がった方がスピードを殺さずに曲がれる)も星野しか体得していなかった。
星野は昔からF1観戦をしていたため、自然とそのような知識がインストールされていたのだ。
まさかこんな形でF1の知識が活きるとは。
初戦はぶっちぎりで星野が1位だった。
流石にこのままだと刺激が足りないため、アウトインアウトの原則を他の3人にインプットする事にした。
さすが学習が早い3人、忠実に2レース目で実行する。
みんなまるっきり同じラインどりをしていたのは笑うしかなかった。
だが、平成のアイルトンほっしには敵わない。2度目も4番グリッドからのスタートであったが、オーバーテイクショーの結果、2連続1位をとる事に成功した。
そして3度目…
ラストレースである。
星野の上機嫌に3人の機嫌は我慢の限界を迎えていた。
御曹司「ブロックしにいくわ!」
トシ「逃げ切る」
ネコ「星野に勝つ」
星野ぶっ潰す同盟ができていた。
レースが始まる。星野はハンデとして4位スタート。
なぜにトシのスタートが遅れる。一生懸命ソリを身体を前後に動かしながら進める。
なんともシュールな絵。ストレートで追い抜きに成功する。
第2コーナーでネコを目の前に捉える。コンマ5秒の差。
ブレーキングをずらし、オーバーテイクに成功する。順位は3番目から2番目に浮上。
そして御曹司の後ろにピタリとつける。
アウトから強引に抜こうとした時であった。
御曹司「バリア発動!!!」
↑架空のイメージ
強引な幅寄せがきた。
幅寄せするのなら、普通ならそり1台分の隙間は残すのが常識だ。
そうでないとコース外にぶっ飛んでしまう、リアル事故に繋がりかねない事態が発生してしまうかもしれないからだ。
まさかの星野を壁になすりつけるほどの幅寄せがきたのだ。
ソリが止まったのだ笑
ついでに御曹司のソリも止まる。
その横を先ほど抜いたはずの、ネコとトシが追い抜いていく。
チームアンチ星野に負けてしまった。
しかもビリであった。
しかし、感想としては
めちゃくちゃ楽しかったので、皆の表情は笑顔であった。
こうしてセントーサ島を後にする4人。遅めの昼飯を駅についているフードコートで済ませる。
そういえば、エアコンあるところで食べる飯はこれが初めてだ。
そして、約束の地"マリーナベイサンズ"へ向かうのである。
ついに最終章突入!
つづく
第9話へ
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