細川貂々です
はじめまして、細川貂々(ほそかわてんてん)です。
1996年12月に集英社のぶ〜けDXという漫画雑誌で漫画家デビューしました。
デビュー作が載った後に「アンケートが悪かったので次はありません」と言われました。
「それでは、どうしたら次があるのですか?」と質問したら「ギャグ漫画を描いてはどうでしょうか」とのことだったので、ギャグ漫画を描きました。
そしたら年に8ページくらい雑誌に載せてもらえるようになりました。
その後、いろいろ担当編集者さんと話し合ってトカゲ男と同居する女の子の話を描いたり、哲学の漫画を描いたり、ひらすら人を妬んだり、ひたすら勝つことだけを考えてる女の子の漫画を描いたりして「どうしてこの雑誌にこの作品を描いてるのですか?」と呆れられたりしていました。
今思うとたくさんの雑誌に持ち込み活動をして断られて、運良く仕事がもらえてもアンケートが取れなくて終わるということを繰り返していました。
そうしているうちに世間では「イラストエッセイ」ブームが来て、「コミックエッセイブーム」が来ました。
その頃「あなたはエッセイが一番おもしろいからエッセイを描きなさい」と漫画家のいしかわじゅん先生に言ってもらい、コミックエッセイを描き始めていました。
そして、いしかわじゅん先生からは「漫画だけじゃなくイラストの仕事など幅広くやりなさい。それが糧になる」と言われていました。
なので来た仕事はなんでも引き受けるようにしていました。
そうこうしているうちに「イラストエッセイの本を出しませんか?」という依頼が来ました。それでやっと自分の本を出すことができました。
そして次は「コミックエッセイの本を出しませんか?」という依頼が来ました。
そんなふうに時代の流れに載って何冊か本を出して2006年3月『ツレがうつになりまして。』を出してベストセラーを出すことができました。
漫画家デビューして10年目のことでした。
『ツレうつ』を出したあとは「大人の人が楽になる本を作りたい」という気持ちでいたのですが、2011年に自殺対策のイベントに出演させてもらった時に、自殺未遂の経験談をお聞きして「こども時代が楽しくないと大人になっても楽になれない」と思ったので「こども向けの仕事をしたい」と思うようになりました。
そうはいっても、どうやってこども向けの作品を作ったらいいのかわからず月日が流れました。
2017年に出した水島広子先生との共著本『それでいい。』でまたシリーズベストセラーを出すことができました。
2020年に出した伊藤絵美先生の本に挿絵を描かせていただいた本『セルフケアの道具箱』もヒット作になり、第二回メンタル本大賞に選ばれました。
そして2022年にやっと念願が叶い、児童書デビューをしました。
『がっこうのてんこちゃん』と『こころってなんだろう』です。
『がっこうのてんこちゃん』は第71回産経児童出版文化賞のニッポン放送賞を受賞しました。
はじめて書いた児童書で賞をいただけたので、知らせを聞いた時はその場に倒れました。
現在は、こどもの本を作る作家として勉強中です。
こどもの本の世界は私が今までいたコミック編集部の世界とも一般書籍の世界とも違っていて、すごく独特で別の世界です。
でも、とても楽しくて大好きな世界です。毎日ワクワクしてます。
これからはこの世界で生きていけるように精進していきます。