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とりあえずPCでこれだけは

例えば自分のラボに来る方を想定して、プログラミングとかの前に、とりあえずパソコン関連で、これだけはお勧め(お願い)、ということを書いておこうと思います。

内容は以下です
1.基礎知識(CPU、メモリ、ストレージ)
2.ブラインドタッチ、ショートカット
3.基本的なソフト(アプリ)




1.基礎知識(CPU、メモリ、ストレージ)

PCを構成する主なパーツ(ハードウェア)から説明します。
PCはざっくり、CPU、メモリ(RAM)、ストレージ(HDDとかSSDとか)、の3つから構成されると説明されます。
※ なお、ハードウェアとソフトウェアの違いは、触れるものか、そうでないか、の違いです。例えばUSBメモリは触れるのでハードウェアですが、中に入っている情報は触れないのでソフトウェアです。

PCを擬人化して、人間がデスクで仕事や勉強をすることを考えると、CPUは人間(頭)、メモリはデスク上、ストレージは棚だといわれます。

ということで、これら3つの性能が高いと、以下のように良いことがありますので、PCを購入するときには参考にしてください。
※ ただし、深層学習を使いたいとか、重い動画やゲームを楽しみたいとかの場合には、GPUが重要になります。別の記事を見てください↓
https://note.com/hosodakazufumi/n/n718e4fc6afb5

  • CPUが速い、CPUコア数が多い:頭の回転が速い方が計算が速いです。また人が複数人いれば(頭が複数あれば)、いろんなものを並列にしょりできます。

  • メモリが大きい:頭が処理するためには、棚にあるものをデスクに出さないと見えないので、デスクが大きい方が一度にたくさんの事を扱えます。

  • ストレージが大きい:棚が大きい方がたくさんの情報を保存しておけます。

※ 多くの場合、メモリは増設や交換が可能です。「たくさんアプリを同時に使うと遅くなる」という場合はメモリ不足ですので、メモリを足すと快適になります。
※ また、特にデスクトップPCの場合は、ストレージは簡単に増設できます。たぶんパソコンを購入するときに良いストレージを付けるよりも、別にストレージだけ買ってつけたほうが圧倒的に安いです。



2.ブラインドタッチ、ショートカット

ブラインドタッチは必ずできるようになってほしいです。
頑張るしかないですが、楽しくトレーニングできるゲームがフリーでありますので、検索して頑張ってください!

ある程度のショートカットは是非使ってほしいです。
最低限は以下だと思います。是非、慣れてくださいませ。
※MacではCtrlの代わりにcommandを押してください。

  • Ctrl+C = コピー

  • Ctrl+X = カット

  • Ctrl+V = ペースト

  • Ctrl+A = すべてを選択

  • Ctrl+F = 検索

  • Ctrl+S = 保存

  • Ctrl+Z = 元に戻す

  • Ctrl+Y = やり直し

  • Ctrl+W = ウィンドウを閉じる

  • Ctrl+N = 新しいウィンドウを開く

  • Ctrl+T = 新しいタブを開く



3.基本的なソフト(アプリ)

ソフトウェアというのは、上記のように、さわれないもの(情報、プログラム)です。この中でも、およそ二つに分けられます。
・オペレーティングシステム(OS)、とか、ドライバーとか
・アプリケーションソフト(単にアプリとかソフトとか呼ばれる)

オペレーティングシステム(OS)は、Windows, Mac OS, Linux とかです。私たちが0と1でコンピュータと会話しなくても良いのは、OSのおかげです。あとは、OSではないののとして、プリンタードライバーとかもアプリではないですが、0と1で会話しなくてもOSを通してプリンターを使えるようにしてくれるソフトです。

次に、アプリは、何かの目的のために、OSの上で、動かされるプログラムです。いわゆるメールソフトとか、パワーポイントとかです。で、これの具体例をここで紹介します。

~~~ 検索ソフト ~~~

・Everything(Winのみ)
Windowsの場合は、これがないとやってられません。必ず入れてください。何者なのかは、ちょっと調べて、使ってみるとわかると思います。

~~~ 文書作成ソフト ~~~

・Word
有料ですが、組織単位でMicrosoft officeが使えるようになっている場合も多いと思いますので、そんなときにはWordは使えると思います。特徴として、見た目通りの文章を作れることです。
・Google ドキュメント
正直これでも十分です。特に、英語でのミス指摘はWordよりも秀逸です。共同作業もできます。めんどくさいのは、Wordとの互換性で微妙にずれることです。
・Overleaf
論文を書くときは、雑誌や会議などでスタイルがあるなら、LaTeXが便利です。これも以前はとてもめんどくさかったのですが、今ではOverleafという優れたオンラインソフトがあり、滅茶苦茶に便利になりました。1~2人で作成する場合には無料ですので、是非お試しください。

~~~ 計算・データ解析 ~~~

人と状況によりますが、基本的には、直観的にデータをさわれるExcel、ほとんどすべてのことが簡単にできるPythonで十分だと思います。あとは、分野的に皆使っているのであればR、お金と特殊なニーズがある場合にはMatlab、数式がからむ場合にはMathematica、という感じだと思います。
・Excel
表として目に見える形で数字や文字を扱いたい場合にお勧めです。ただし、これで解析をするのはお勧めしません。理由は、大きなデータが扱いにくいとか、「生データ→論文の図」までを誰も簡単に再現できないとか、多々あります。
・Python
無料かつ万能かつ簡単です。今はもうこれでいいと思います。
・R
無料だし、主に統計に強い印象です。
・Matlab
値段が高いですし、Pythonと比較すると最先端は使いにくいですが、有料ゆえに安定で使いやすく、万能感もあります。また、有料なのでヘルプが充実しており、怪しくないです(基本的には会社が作ったプログラムであり、どこの誰か知らない人が作ったものの組み合わせみたいな感じではない)。
・Mathematica
明らかに上記のものとは違い、数学に特化しており、文字の計算ができます。微分や積分などもできます。高度な数学が背景にあるためか、なぜか数値計算も速かったり、計算しにくい(硬い、等)微分方程式なども労なく計算してくれたりします。ヘルプやWeb説明(MathWorld)も非常に充実しており、数学の独学にも必須だと思います。間違えのない同値計算や、自分の知らなかった式の変換や近似なども気づけるので、数学を扱う場合には必須と思います。有料ですが、多くの大学で使えるようにされていると思いますし、Raspberry Pi (NOOBS)ではなぜか無料で入っています。※Raspberry Piとは5千円ぐらいの小さいパソコンで、また別の記事で紹介します。
 ただし、PythonにもSymPyがあります。これは完全に無料ですし、Pythonの環境で使えるため、大変便利です。Mathematicaが使えない場合はSymPyでいけます。

~~~ 図の作成 ~~~

・Powerpoint
プレゼンや簡単な絵をかくときに便利です。
・Illustrator
綺麗なイラストや、PythonでつくったEPSのグラフなどを少しいじる場合に便利です。が、有料で、今はクラウドなので支払いがややこしいです。誰か代わりを知っていたら教えてください。
・Python
論文のグラフを作成する場合にはこれだけで良いように思います。十分にきれいな図がかけるかなと思いますし、何よりこれをしておくと、他の人も「データから図まで」を再現しやすいです。

~~~ 論文ツール ~~~

・Zotero
無料なのに謎に高機能です。論文のPDFもAdobeよりも読みやすいし使いやすいです。とりあえずこれで良いと思います。
・Mendeley
無料で、十分な機能があります。ただ、Zoteroでイイかなと思います。
・EndNote
有料です。Wordと相性がいいです。古くからあり、使い慣れもあるためか、なんとなく便利な気もします。しかし、Wordのバージョンが変わるごとに購入しないといけなかったりする部分もあります。WordとEndnoteのコンビに慣れている人も多いので、共著者にその人が含まれる場合はEndNoteを使い続けるほうが良いと思いますが、例えばOverleafを使う場合は絶対に要らないと思います。


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