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国産食材は安心安全という神話。


スーパーに行くと、ブラジル産、チリ産、中国産、さまざまな国の食材が並んでいますが、やはり国産が安心と思っている自分がいます。

我々は日本国政府を信頼して、戦後の農水政策を疑うことなく、今日を迎えています。

国産食材は安心・安全だと。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

事業でレストランを運営していると、あまりにも多くの子供たちがさまざまなアレルギーに苦しんでいることを知ります。

卵アレルギー、小麦アレルギー、乳製品アレルギー、甲殻類アレルギー、中には、生野菜アレルギーなどのお子さんもいらっしゃいます。

アレルギーだけでなく、アトピーや喘息など、多くの子供たちが苦しんでいることに胸が痛くなります。

もし日本の食が本当に安全なのなら、戦後、何故こんなにアレルギーに苦しむ子供が増えてしまったのでしょうか?

これは、おじいちゃん、おばあちゃん世代(主に70代以上)の方々がほとんど食物アレルギーなんて持ってないことを知り、彼らと日々接する中で生まれた素朴な疑問でもあります。


卵アレルギーって本当に卵に対するアレルギーなの?


広島県の北広島町にある「ふぁーむbuffo」さん。ここのニワトリたちは、元気に平(ヒラ)飼いで生活しています。

平飼いの養鶏家さんは全国に結構いらっしゃると思うのですが、ここ「ふぁーむbuffo」さんのすごい所はニワトリたちが食べるエサまで全て自家製なんです。無添加の地元農産物や無農薬米の籾殻を使っています。内容物不明の輸入穀物や遺伝子組換食品のエサは一切使っていません。

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そして、なんと!ここの卵は、卵アレルギーの子供たちが食べても全然平気!おいしく食べられるそうです。

子供が卵をちゃんと食べられる!って、卵アレルギーのお子さんを持つお母さんからすると、とっても嬉しいことですよね。

「ふぁーむbuffo」さんHPはコチラ↓


ところで、一般的な養鶏場の光景はこれです。

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小さなケージに所せましとギュウギュウ詰めに押し込まれたニワトリたち。一生をこのケージの中で過ごします。日夜、人工の光を当てられ成長促進剤入りのエサを啄(ついば)みながら、少しでも早く成長し、一個でも多くの卵を産むことだけを目的に育てられます。大量生産主義の産物ですね。

でもこれってニワトリの身になってみると、すごいストレスだと思いませんか?


一方、「ふぁーむbuffo」さんのニワトリたちは本当に元気に走り回っています。そして、なにより印象的なのが、養鶏場が臭くない!ことなんです。

きっと彼らが食べているものが自然派のものだから、排泄物も悪臭にならないのだと直感的に感じました。

そんな自然派のニワトリが産む卵は食べられる。
でも、市販の卵はアレルギー反応が出る。。。

これって、卵そのものに対するアレルギーではなくて、卵が生まれるまでの過程において添加されたさまざまな化学物質に対するアレルギーなんじゃないの?って疑わしく思っています。(ここまで、ボク個人の所感です。科学的データやエビデンスは調べてません。)



世界トップレベルの農薬散布量

実はもう有名な話ですが、OECD加盟国で日本は韓国についで農薬使用料の多い国です。その量は、ヨーロッパ諸国の2倍、アメリカの10倍以上というから驚きです。

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それでも今も当たり前のように国産の野菜、お米、果物には多くの農薬が散布されています。


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JAの指導員に方にお話を聞くと、しきりに肥料、薬剤(除草剤、殺虫剤)の使用を推奨されます。

ボクが「無農薬でやってみたいんです。」と持ちかけても、今イチ、話が噛み合いません。ご本人には悪気はないようですが、JAの全体方針として肥料、薬剤といった化学物質の使用推奨が大前提にあるようです。

また、ここにはたくさんの既得権益も絡んでいるようです。農水省からのJA関連の天下り機関は無数にあり、すべて薬剤メーカーや薬用農機具メーカーとの結託の上で、強固に利権を守る体制が戦後の農水政策の中で、構築されてきました。


田舎のホームセンターに行くと、入り口に並んでいるのは、堂々たる除草剤、殺虫剤のコーナーです。これらがいかに売れ筋で、儲け商品であるかの証左ですね。

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世代による認識のギャップ

田舎で無農薬農業をしていると地元のおじいちゃんによく言われます。

「そんなに心配せんでも、今の農薬はもう大丈夫よ。昔はひどかったけんどなぁ」

確かに昔(昭和30年〜40年代)の農薬被害は大変だったようです。

一度農薬散布すると、人は外に出られない、川にも入れない、そんな酷い状況を田舎のおじいちゃん達は、みなさん体験されました。

実際に農家さんの健康被害(頭痛、神経系後遺症、発ガンなど)も大きな社会問題になった過去があります。

確かにその頃に比べると、残留農薬の濃度もかなり下がり、農薬使用についても許容範囲になったかも知れません。


しかし、それはあまりにも酷かった農薬散布の過去との比較です。

改めて、現状の日本の農薬使用状況を、今一度冷静に見直す必要があるのではないでしょうか?

一応、反論データとして、農薬工業会という団体の見解もコチラにリンクしておきます。今はこれを読んで、各自が判断するしかないのでしょうね。
農薬工業会 https://www.jcpa.or.jp/qa/a6_06.html



枯葉剤の歴史

しかしそもそも、農薬はベトナム戦争で有名になった枯葉剤と同じものです。

そもそも自然界には存在しない化学物質でヒトの神経系を冒し、弱体化させる。昭和生まれの人なら、ベトちゃん、ドクちゃんの話を思い出しますよね。

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ベトナム戦争の枯葉剤による奇形を持つ新生児として当時、象徴的に取り上げられたベトちゃん、ドクちゃん。


実は、今もその枯葉剤を公然と使って収益を上げている国際企業があります。

今は社名を変えましたが、悪名高きモンサント社によるラウンドアップ(枯葉剤)は有名な話です。


参考:(考察)遺伝子組換え食品は、本当に危険か?

繰り返しになりますが、田舎のホームセンターに入ると入り口すぐの売れ筋商品コーナーに「ラウンドアップ」が大々的に陳列されてあります。

田舎のおじいちゃん、おばあちゃんたちは、今日も疑うことなくそれらをショッピングカートに入れて買って帰っています。それが現実です。



理屈じゃなくて体感すれば、腑に落ちる。

以上、ここまで言葉で色々と綴ったのですが、実際問題、読者のみなさんにどれほど響いているかというと自信がありません。

「確かにわかるー、農薬は使いたくないよねー」

かつてのボク自身も頭では理解していたし、農薬不使用のコンセプトには120%アグリー(賛成)でした。


でも、今思えば、全然腑に落ちていない、腹落ちしていなかったと思います。


それが、自分自身で田んぼを作り、畑を耕し、土に触れることで、無農薬栽培の真意、自然の循環を守ることの大切さを、肌身で実感できるようになったのです。

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田んぼをよく診てみると、わかります。

農薬を撒いていないウチの田んぼには、たくさんの虫、微生物がいます。

イトミミズ、ゲンゴロウ、ホウネンエビ、メダカ、ドジョウ、、、


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これらの有機生命体が田んぼに命の息吹(いぶき)を吹き込む、土壌を育んでいることを体感できます。

一方で、農薬を散布している隣の田んぼには、そういった生命体による命の息吹は感じられません。草や害虫がいない代わりに命の循環もないのです。


WWFは、日本の里山の田んぼが、田んぼに生息する魚や虫、微生物のレッドリスト(絶滅危惧種)から彼らを守る最後の砦であると警鐘を鳴らしています。


田んぼに触れて、土に触れて、生命体の循環を身体で感じたときに、我々は大きな大自然のサイクル(循環)の中で生かされているのだと、実感できます。これは、もはや言葉(ロゴス)で表現できない、身体性から生まれる認知の発露なのだと思います。



循環を阻害しない。

瀬戸内マイファームにて、自然農業を20年以上営まれている高内実さん。

江戸時代から続く農業の書物などを研究しながら、不耕起栽培、無農薬、無肥料でたくさんの農作物を育てている高内さんが、自然農の極意を語られています。

それは、

循環を阻害しない!

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ことであると喝破されています。


循環を阻害しない。

人間の勝手な都合で、自然循環をねじ曲げない。

短期的利益・効率重視ではなく、長期的循環、持続性の視点を無視しない。


まさにこれこそが、

Sustainability(持続可能)、Circular Economy(循環経済)の原点だと思います。


脳化した都市部から離れて、少しでも自然に触れる環境を創る。

そして、大自然の循環の中に生かされているということを

(特に)子供たちに伝えていきたい。

それを我々の事業のPurposeにしたいと考えています。


ここまで。




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