【借金】「完済できてなくてもいい」元銀行員から教わった、金融ブラックを解除する本当の方法

こんにちは。バリバリ現役ブラック太郎の星野です。

皆さんは、借金を返せなくて困ったことはありますか?

僕はあります。あるどころか成人期の大半を借金と共に生きています。

実家も貧乏でしたし学歴も申し訳程度です。働く意欲もスキルも皆無であり、おまけに頭は脳みその代わりに大腸菌でも詰まってるんじゃないかというくらいドポンコツです。

そんな僕は、人生の節々に訪れる重大な2択の決断を見事完璧に百発百中で全部間違えるという神がかり的な絶技をやってのけ、気づいた時には約60万の借金のためにブラックリストに載っていました。

600万ではありません。60万です。

ブラック入りという人権放棄レベルの業を背負うにはあまりにもヘボい借金で、我ながら笑っていいのか泣いていいのかわかりません。

(僕がブラックリストに載った経緯は別の記事で詳しく紹介しています)

あなたのお金事情はどうですか?

もしも借金で悩む兆しが全くないのであれば、僕のnoteから学ぶことは何もありません。

しいて言うなら人の皮を被った謎の珍獣「多重債務者」の習性を垣間見ることができるかもしれませんが、理解は多分できません。なぜなら支離滅裂すぎて自分でも意味不明だからです。

言うなれば、我々は人生の居眠り運転をしています。現実が見えておらず、夢を見ています。自分でも訳がわからないまま、お金も仕事も人間関係も事故り続けています。

逆に、あなたもそうである場合。

あなたが、自身の返済能力を超える借金に押しつぶされそうになっていたり、現にブラックリストに載っていて、解除の見通しも立っていないような場合。

到底遊んでいる猶予などないはずなのに、いまだにお金の管理も勉強もできず、いつ何をどうすればブラックから解放されるのかを自分の言葉で説明することもできない状態だったりするのであれば、このnoteが人生の転機となるでしょう。

というのも、僕自身が典型的な「そういう人」だったからです。

物事を詳細に理解するのがとてつもなく下手だった若かりし頃の星野太郎は、自分が載っているブラックリストの要件を「とにかく俺はダメな奴だということが世間にバレてるんだ。そういう情報なんだ」という程度にしか認識していませんでした。

認識が曖昧だから、自分でもどうすればいいのかよくわからないので、「とりあえずいっぱいお金が要る……こうなったら月収100万稼げる魔法の裏技を教えてもらうしかない!いつか、誰かに!それで俺の勝ちだ!」みたいな感覚で生きていました。

他人がやっていれば一瞬で「おい馬鹿やめとけ」と思えるのに、自分がやると「上位1%の成功を掴む才能と運命を持つ者、それは俺だ!」と思ってしまうんですね、アホですね。

こうした「雑な理解の仕方」をしてしまうのは、ある意味病気に等しいものだということを、その時の僕はまだ知りませんでした。

あれから10年、月収100万円を目指して死に物狂いで孤軍奮闘してきましたが、全盛期でもせいぜい月収35万くらいが関の山でした。うち30万くらいはバイトの給料です。まあ、スタート地点がウンコな割には健闘したと言っていいかもしれません。そこが全盛期ですが。

何にせよ、人生に一発逆転はありません。

あるのは「素行にふさわしい人生」だけです。

僕は親元を離れてからの人生の大部分を、自分が作った負債がいくらなのか、ろくに把握しないまま過ごしてきました。

いつか、労せずして大金を手に入れる「魔法の答え」に出会えると。そうなった時に全額返済すればいいのだと信じて。

そんな勘違いをしていたからこそ(というより、そんな都合の良いシナリオをでっち上げて)、僕は目の前の現実に向き合うことをしなかったのです。

今はとにかく一生懸命働いて、しっちゃかめっちゃかな生き方をしてきたツケを払っています。自業自得以外の何物でもないので何も文句はありません。

が、今年になって、僕はまた、ある重大な勘違いをしていたことを発見しました。

「まだあんのかよ」と思うばかりですが、このまま気づかないよりはずっとよかったです。

僕はこれまで、金融に関するルールをある程度自分で調べた結果、「ブラックが解除されるのは、ブラックに載る原因となった借金を返し終わってから5年後」だと思っていました。

しかし、違ったんです。

実際には、「ちゃんと返し始めてから5年」だったのです。

先日、あるキッカケで、引っ越しをすることになりました。

物件を探す過程で、たまたま、長年銀行員であったという不動産営業マンと出会いました。

内見の帰り道、彼は車を運転しながら、何気なく尋ねてきました。

「今回は賃貸をお探しということですが、お家を買う予定などはあるんですか?」

僕はあけすけに答えました。

「できれば、将来的には……って感じです。ブラックなのでローン組めませんし、何なら賃貸の審査も不安です」

「ああ、まだ5年経ってないんですね」営業マンは蔑む訳でも同情する訳でもなく、天気や夕飯の話をするように応えました。

僕はまた、特に深い意図もなく、事実を言いました。

「5年も何も、まだ完済すらしてないんです」

すると、彼は元銀行員としての嗅覚で僕の口ぶりから何かニュアンスを感じ取ったのか、ルームミラー越しに僕の目を見て言いました。

「ん?完済はしてなくても大丈夫ですよ。ブラックが消えるのは『完済してから5年』じゃなく、『不払い情報が最後に記載されてから5年』です。私のお客さんでも時々いらっしゃるんです。自分でブラックだと思い込んでいて、試しに信用情報を開示請求してみたら、ブラックは既に解けていて、無事にローンを組んで物件を購入なさる方」

僕は驚いたと同時に、「しまった」と思いました。

4年ほど前に、いつもの気まぐれが発動して、ほったらかしにしていた借金を6万ずつ返し始めたのですが、半年くらいするとまた稼げなくなって、「はあ、じゃあまた運が向いてくるのを待つかぁ」などと思い、あろうことか、無断で返済を止めてしまったのです。

な、な……なんて馬鹿なことを!

あの時しっかり債権者に電話して「月6万は払えなくなったので、当面1万で勘弁してください」と言っていれば、僕はあと1年くらいでブラック人生から解放されていたのです。

金融ブラックを解除するのに、「完済」は必要ありませんでした(無論、完済するまで返し続けなければ再び刑期5年にリセットされますが)。

必要なのは、「きちんと話し合って、月々の返済額を小さくしてもらい、バックレを起こさないこと」だったのです。

それは、僕のこの10年以上にも及ぶブラック人生の初期の初期、それこそ最初の1ヶ月でできたことでした。

というかそれができていればブラックに載る必要すらありませんでした。

僕はまたしても、充分に低いハードルを勝手に上げて、乗り越えられなくてウンウン唸っていたのです。

恐らく、いつかどこかの段階で郵便受けに届いたはずの催告書に、「もう分割返済は認めません。2週間以内に一括で全額返してください」的な文言が書いてあったのを真に受けて、「何か不思議な魔法の力で起死回生の一発逆転を起こし、一撃で全部支払わなきゃいけない」という強迫観念が、心の奥底に根付いてしまったのだと思います。

結論、金融ブラックを解除する本当の方法は、「返し切って5年待つ」ことではなく、毎月少しずつでいいので「返し始めて5年生きる」ことです。

僕のように、ここを勘違いして「どうにか一気に完済できないだろうか」と、間違った計画に縛られて、もっと有効な対処に向けて動き出せなくなっている人は、意外と少なくないのではないでしょうか。

金融のルールは、こんなにも優しかった……

我々多重債務者はいつも金融機関を怖がっていますが、本当に怖い化け物は、いつだって無知な自分でした。

という訳で、ブラック太郎の皆さん。

まずは今すぐローン会社に電話して、「自分に許される最低額ずつ返済していきたい」と伝えてください。

恐らく毎月1万とかで許してもらえるので、本業のシフトを1日多く入れるか、タイミーやUber Eatsなどで働いて、収入を1万増やしましょう。

それか携帯の料金プランを変えたり、課金しているゲームを卒業したり、コンビニのスイーツを1個我慢したりなど、いくつかの節約を組み合わせて、月々の支出を合計1万減らしましょう。

借りているローン会社が3社なら3万です。

既にフルタイムで働いているとしても、5万ぐらいまでは単純なダブルワークで増収できます。

働いていないのであれば、心身を壊すことなく継続可能な仕事を粘り強く探してください。自分の想像で「あれはできそう、これはできない」と判断するのではなく、最悪初日で辞めてもいいので試していってください。

金融ブラックを解除する本当の方法。今年学んだことでした。

#今年学んだこと


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