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【序章】メメント モリ(全9話)

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神崎直人には特別な能力がある。それは死者の残影にアクセスできることだ。しかしそれはどんな理由にせよ死者の魂を汚す行為である。能力を駆使する度にそんなジレンマに陥る直人は、上司であ…
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2024年7月の記事一覧

【短編小説】メメント モリ 第2話 違和感

 地上七階建ての都内のビルの一角に十二坪ほどの面積のオフィスを構える『渡辺事務所』は今年…

星乃夜衣
7か月前
14

【短編小説】メメント モリ 第1話 プロローグ 残影

#創作大賞2024 #ミステリー小説部門  昼間は音の洪水が不協和音を奏でる病院も、夜になれば…

星乃夜衣
7か月前
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【短編小説】メメント モリ 第3話 追憶

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む      山本沙織は鏡台に映った顔を覗き込むと、眼の下の隈をゆ…

星乃夜衣
7か月前
9

【短編小説】メメント モリ 第4話 化かし合い

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む   身なりを整え、フレームの細い眼鏡をかけ直すと、直人は若い…

星乃夜衣
7か月前
9

【短編小説】メメント モリ 第5話 依頼人

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む 「うわ! テラス付いてますよ! この部屋!」  直人は子供の…

星乃夜衣
7か月前
9

【短編小説】メメント モリ 第6話 執心

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む   有馬康弘は頬や顎から滴った水滴をタオルでふき取ると、鏡に…

星乃夜衣
7か月前
11

【短編小説】メメント モリ 第7話 新月の夜

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む   何が起きているのか理解が追い付かず、ただ目の前に繰り広げられる信じられない光景を沙織は眼で追うことしかできなかった。二つの影は激しくぶつかり合い、周囲にある物を巻き込んで激しく散乱させると、そこから聞こえてくるのは荒い息遣いと鋭い拳、そして呻き声であった。 「直人! 夫人を頼む!」  渡辺は有馬康弘の胸倉を大きな手で掴み、そのまま壁に押し付けると、もう片方の手で携帯を取り出し、 「間に合った! ああ、警察より俺たちの方が早かった」  それだ

【短編小説】メメント モリ 第8話 英断

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む   ドーム型の屋根と赤レンガのファザードが人々を迎え入れる壮…

星乃夜衣
7か月前
9

【短編小説】メメント モリ 第9話 エピローグ 死者に捧げる鎮魂歌

∴ 前の話 ∴ 1話目を読む   道路に吸い付くような走りを見せ、その黒く重圧感のある車輌…

星乃夜衣
7か月前
11