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アジア現地採用エッセイ

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2020年8月の記事一覧

コロナ禍が私に運んできた○○

コロナ禍が私にもたらしたものについて、あれこれ考えてみる。 自分の意志とガッツがあれば、いつでもどこにでも自由に行けると思っていた。 これまでは。 世界はすっかりボーダレス化して、安全で便利になった。LCC格安航空路線の恩恵を受けまくって、引越しも転職も旅行も、パスポートを片手にフットワーク軽く飛び回っていた。日本のパスポートは観光ビザを準備しなくていいのも、海外ホッピングに拍車をかけてくれていたんだな。 アジア圏全域の行動範囲が当たり前だったので、2020年は全く

かえりたいよ、あいたいよ

近年にない涼しい初夏が、今年の日本にはやってきたらしい。 近年の日本の夏は知らないけど、こんな気候でオリンピックを開催していたら選手たちにとって最高の条件だっただろうなと、朝と夕方の散歩をしながら考えた。 2020年2月、中国深センに住んでいた私は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況で日本に一時帰国を決めた。そのまま自宅に帰れなくなって、無期限延長の日本での生活は半年を越え、未だなお中国再入国の見込みはない。 朝起きてまず思うことは「あ、今日も帰れないんだ」という現実。

日本式贈り物ウォーズ 〜この支配からの卒業2〜

贈り物とかプレゼントが苦手だ。あげるのももらうのも、いつも一大事。 自分の好みが偏っていることを自覚しているから、自分好みで選ぶのはよくない気がする。かと言って、なにを基準に選べば良いのかわからない。 とはいえ古き良き日本の文化も最近は進化してきて、クーポンを送り合うというスタイルのプレゼントがちょっとしたブームらしい。 ひょんなことからTwitterのフォロワーさんからURLリンクのプレゼントをいただいた。リンク先はスタバのギフトカードで、好きなものを注文して、レジで

「彼女の手料理」 〜この支配からの卒業〜

手料理って どうしてそんなにいいものとされているんだろう? 素朴な疑問は頭のすみっこにずっと居座って、こんな風にたまに頭の中を占拠する。 もはや呪いとよんでも過言ではない、手料理をはじめとする日本人女性の細やかな気遣いは家事全般に発揮されるにちがいないという幻想。 掃除、洗濯、料理。 好きな人にとって家事、それはそれは楽しいだろう。私も好きになれたらよかったのに、たまたまそうならなかっただけでこんなにも思い悩むことになるとは。 楽しくない人にとっての家事は苦行でしかな