本当にその採用単価は正確な数値なんでしょうか。
最近、採用コスト、採用単価について議論があったので私なりの意見をまとめようかと思います。
少々、人材紹介会社を擁護するような表現があるかもしれませんがご了承ください。
内部コストと外部コスト
そもそも採用コストを考える上で、内部コストと外部コストの二つに分けて考えなければならないと思います。
💰 内部コストとは
採用に関わる人の人件費です。
人材紹介会社とのコミュニケーションに費やした時間や、求人広告代理店との打ち合わせの時間、会社説明会の時間など、稼働時間に対して社員の時給を乗じた金額が内部コストになります。
まとめると…
採用するために費やした時間×採用に関わる人の時給の合計金額が内部コストです。
💰 外部コストとは
人材紹介会社に支払った紹介手数料や、求人を出稿するために支払った費用が外部コストです。
採用ページやパンフレットの制作費用も外部コストとなりますし、イチグウのRPOサービスも外部コストに含まれます。
まとめると…
採用するために利用したサービスの合計金額が外部コストです。
採用単価◯◯万円だから紹介料安くして!は筋が通らない
人材紹介会社で営業をされたことがある人はこのセリフを聞いたことがあると思います。
そもそもここで言う採用単価は下記の数式で算出しているケースが多いです。
(年間で費やした求人広告掲載費用+人材紹介会社に支払った手数料)÷ 年間の採用人数
果たしてこの計算式が採用単価の正確な値を導き出しているのでしょうか。
答えは否です。
採用大学があったとしたら間違いなく不合格でしょう。
先述した、外部コストの一部だけを分子においた計算では採用単価が低くなるのは当然です。
よくよく話を聞くと、結構内部コストがかかっていたり、把握していない部分が多いケースもあるので、鵜呑みにするのはリスクになる印象です。
採用単価を下げたければ採用手法を見直そう
とは言え、採用単価を下げたい気持ちは理解できます。
ただ、人材紹介会社に値下げを要求して紹介を待つのは有効的ではありません。
※人材紹介会社と付き合うメリットについてまとめたnoteがありますのでご確認ください。
なぜなら、手数料を上げてでも採用したいという企業もあり、人材紹介もビジネスであるため、このような友好的な企業のために頑張るのは理解できます。
(紹介手数料が高い企業に積極的に案内するというより、紹介手数料を下げて欲しいと言っている企業には積極的に案内したくないという方が強いかもしれません。)
では、どうしたら良いのか。
採用手法を見直してください。
採用単価を下げたいのであれば、人材紹介会社に依存しない採用手法を確立しましょう。
採用チャネルの見直し方
まず、採用手法及び採用チャネルごとに要素を洗い出し現状を把握しましょう。
母集団数と入社数で入社に至るまでの歩留まりが算出できます。
パイプライン管理をし、常に歩留まりを把握できるような状態が理想です。
そこから応募単価と採用単価を算出すれば不採算採用チャネルが可視化されます。
私としては応募単価でも採用単価でもなく、パフォーマンス単価という概念で考えたいところですが、第一ステップとしては応募単価と採用単価で各採用チャネルを比較するだけでも効果的です。
不採算チャネルの排除と、採用単価が平均より低いチャネルの強化をしていきましょう。
ちなみに、私の経験上ですがダイレクトリクルーティングは人材紹介よりも採用単価が下がる傾向にあります。(工数はかかります)
一部主観が入るかもしれませんが、運用工数と費用のマトリクス図は下記になります。
もしダイレクトリクルーティングでお困りごとがあればいつでもご連絡ください。
採用単価に見合う人材を採用できたかという議論を
そもそも、生産年齢人口が減少している代え難い事実の中で採用単価にフォーカスし過ぎた採用活動は本質的ではないと考えます。
エンジニア採用に関しては、採用難易度は上がる一方ですし、採用単価も上っていく一方です。
これからは、採用単価に関わらず、採用単価に見合う人材だったかを把握できるような状態をつくっていけば、採用チャネルの選定も納得度の高いものになっていくのではないでしょうか。
採用担当者の評価を採用数だけでなく、採用後の活躍や定着も評価対象とすることが解決策のひとつです。
という個人的な見解で本noteを終了とさせていただきます。
イチグウ株式会社
代表取締役 星野雄大