エメラルドタブレットの示す光とは
古代エジプトの賢人、ヘルメス・トリスメギストスがエメラルドタブレットと呼ばれる石に残したとされる言葉は、魂の進化のプロセスとそれによりもたらされる力や錬金術について示されている。
万物は形ないものがまずありき、そして形あるものへとつながる。
上と下、天と地、ミクロとマクロ、その間にあるわたしたちという存在は、器であり橋渡しの役割を担う。
エメラルドタブレットには真理の中心軸が書いてある。
そして、
ヘルメス・トリスメギストスはヘルメス書の最後に光を目指せと説く。
魂の進む道の先に光がある。
その光が何か、あなたにわかるだろうか。
その意味がわかるとき、錬金術の意味も、力の本当の意味もわかるのだと
ヘルメス文書を読んだときに感じたことは、ヘルメス・トリスメギストスの問いかけだった。
魂の進化の先にある光とは何か。
幾度となく考えてきたこの問いに答えが出たのはもう2年くらい前。
光とはすべての色の足し算により生まれるもの。
赤、青、緑を混ぜると生まれるもの。
この3色は光の三原色。光の三原色からは白が生まれる。
つまり、ヘルメスの示す光とは白のことだ。
白を生み出せるようになったとき、わたしたちは本当の創造の力を手に入れる。
しかしながら、わたしたちは今、白を生み出すことができない。だから無意識に白(光)に惹かれる。
白を生み出すためには赤、青、緑が揃わないといけないけれど、これまでのわたしたちは青と赤しか備えていなかった。
緑が足りない。
緑は赤をコントロールすることができるようになって、はじめて手にすることができる色。
赤は火、霊能力や女性性、クンダリーニとつながる強い力。
この強い火の力を理性でコントロールすることができるようになって初めて緑の力を自分の中で生み出すことができるようになる。
緑は赤と青のバランスの上に成り立つ理性の力。
緑の重要性を説くために、だからあえてエメラルドに刻まれたんだろうヘルメスの言葉。
光を目指せと、そこにわたしたちの向かう先があると。
そのためには緑を手に入れるんだぞと。
わたしたちは今、緑を手にすることろまでやってきた。
白を自ら生み出せる力を手に入れた。
借り物の白ではなく、本物の白を使うことができるのだ。
そして、エメラルドタブレットが言葉にしなかった光の先へ。
緑が生まれ、赤、青、緑の光の三原色が揃うと、黄、紫、水色が作れるようになる。
この3色は色の三原色。混ぜると黒が生まれる。
黒は闇だ。
ヘルメスは光の生まれる先に闇も生まれることを記していない。あえて記さなかったのかもしれない。
もしくは翻訳した者の意図で消されたか。
黒は美しい。
暗闇があるからこそ星はその光を輝かせる。
けれど、闇の尊さを後世の宗教的教えは忌避する。
なぜなら、光と闇が相対するものであることが、集約的な力の構造を維持するには必要だからだ。
でももう、そんな争いの世界も終わり。
星の流れは陰陽統合の時代のはじまりを示す。
これから世界は光と闇が赤と青のようにバランスを取り、混じり合い、新たな色を生み出していく。
白と黒が混じり、まず灰色が生まれる。
そして、すべての色が混じり合い肌色の誕生へ。
肌色の誕生は、新たな人類の誕生でもある。
人の進化へ。
ヘルメス・トリスメギストスの示した古代の叡智の先へ。
わたしたちは歩を進める。