「企画書の書き方」講座
年中、何かしらの「企画募集」を迫られている気がいたします。
テレビ局の編成からは、ゴールデンやプライムタイム、深夜の新番組、改編期の特番などの企画募集がしょっちゅうあります。民放だと営業局からの企画依頼もあり、狙っているスポンサーに向けた番組を求められることもよくあります。
何かしらのレギュラー番組に就いていると、先々のラインナップを埋めていかねばならず、それもある種の企画募集と言えます。
スタジオでVTRを見るタイプの番組などは、報道番組にせよ情報番組にせよ、常にその特集Vの企画が必要です。
つまり、テレビ制作者はPでも、Dでも、ADでも、年がら年中「企画を出せ」と迫られて仕事をしているというわけです。
しかし、新番組の企画書を自分で書いて提出しようとする制作者はそれほど多くはありません。募集をかけても、提出する人間は本当にごく一部です。「いつも同じ人」なのが実情。業務命令にすれば別ですが、任意に「出したい人は出して」には殆ど出てきません。
勿論、新番組の企画募集は、局に集まる応募総数も相当なもので実現への道は狭き門です。はっきり言えば、ほぼ不採用です。通ったら超ラッキーくらいの確率。ですが、まったく通らないわけでも無い。時々実現するんです。実現すれば「企画者」は尊重されるので、ADからいきなりDやPになることもあります。
私の後輩にはゴールデンの特番企画を書いて実現させ、20代で総合演出を務めた人間もいます。私自身も自分で書いた企画が通った若き日、プロデューサー兼演出として好き勝手に番組を作らせてもらった事があります。
企画は出さなければそもそも通らないし、今回通らなくても別の局で受け入れられ実現するパターンもあります。真面目に考えて作った企画書はその後も自分のストックになるので、書いて損はありません。
ただし、今回は主にその前段階の話をします。
特に、企画を出したいけれど何も思い付かない人に向けて、その気持ちを払拭するような話をしたいと思います。
私、テレビ局員や放送作家が書いた「演出術」「発想術」みたいな本をたくさん読み漁りました。Kindleで読んだもの以外で、手元にあるものを並べただけでも写真のようにかなりあります。
しかしこれらの本、読み物としては面白かったのですが、著者たちと私では前提条件が違いすぎるのであまり役立っているとは言えません。
もっと現場に近い感覚で、実践的で、戦略的に企画を量産できるメソッドが必要だと感じました。しかし、現状そうしたものはないので、自分で作ることにしたのです。
意外と語られない企画における前段部分、「着想」に重点を置き、誰にでも真似のできる再現性を大事にしました。
まずは、よく聞くこの言葉を払拭したいのです。
「企画募集って言われても、何も思い付かないし。」
企画を出さない人は結構そう言います。でもこれ、みんなそうだと思うんです。だから、まずハッキリ言っておきます。企画なんて、思い付くものではありません。天才でも「凄いアイデア」なんて常に思い付くわけじゃないんです。
では、どうするか?
簡単なことです。
「◯◯リサーチ」を行います。それを具体的にやっていくのが、本稿の内容になります。
さて、ここから一応、課金にして閉じておきます。友人知人で読みたい方にはPDF版をお贈りしておりますのでDMをくださいませ。
このnoteは当然ながら身内の後輩に向けて書いたものですが、なぜかアラフォーの画家の友人がこれを読み、「めちゃくちゃ分かりやすくてためになりました。現代美術の世界も同じ構造なんです。とても良い記事でした!」と感想をくれました。
アイデアを出し、それを企画にしたり作品にしたりする方には響くものがあるようです。
あなたが企画書を書いて提出し、採用され、実現すると、明るく楽しい未来が待っていると断言できます。行きたい場所に行き、会いたい人に会い、食べたいものを食べられる。これら全てが企画を通すことで叶えられるのです。苦手意識を持たず、是非企画を考える人になって欲しいと思います。
では、もったいぶって伏せ字にした〇〇を開示いたしましょう。
それが何かと言うと、
ここから先は
¥ 500
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?