鏡張りの部屋、弾き語り

床も天井も含め、全面鏡張りの部屋。とても広い。とても広く感じるが、多分幼稚園でみんなが遊ぶ部屋と同じくらいの大きさ。少し暗い部屋。

私も、周りの人(?)も、みんな子供。幼い子供。みんなで寝そべっている。

パチパチと周りで拍手が起こった。ぎこちない拍手。私も真似をして拍手をする。

みんなが見ているのは、ギターのような楽器を持った若い女性。女性はあぐらをかいていて、優しそうな雰囲気をかもし出している。女性はギターで弾き語りを始めた。とても美しい声。

私はうっとり聴き入っている。寝そべりながら、顔を下に向けると、鏡である筈の床が、映像になって現れた。アニメ調だ。弾き語りの歌も、別の歌に切り替わった。


ああ今日も馬は空を飛べず
雲間から落ちていく
翼を持てば飛べるはず
地に足を付けていける

床の鏡が映し出す映像は、地面に向かって真っ逆さまに、ゆっくりと落ちていく映像だ。幾重にも重なった薄い雲を通り抜けていく。

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