【レビュー】ドラえもん のび太の海底鬼岩城
ギャラリーを見て落語を見てグランドピアノを弾いて歩き疲れたひとでによる映画レビュー。それでは行ってみよう!
はじめに
このレビューはネタバレを含みます。
また筆者の脳内には水田わさび氏のドラえもんを含みません。
あらすじ
夏休みを利用してキャンプに行くことになったのび太と仲間たち。
行き先はなんと深海!
ちょっと身勝手な喋るバギーと共に、5人は海底をドライブしたり沈没船を探検したりと、キャンプ(?)を満喫していた。
そんな中5人が出会ったのは、海底王国ムーに住む海底人と、それを攻撃する機械帝国アトランティス。
海底火山が噴火すると、アトランティスのおバカなコンピュータが敵の攻撃と誤解して、全世界に核弾頭をぶっ放すらしい!
ムー王国を、そして地球を救うため、5人と1人と1台が立ち上がる…!
感想
というわけで劇場版第四弾、海底鬼岩城です。
今回の主人公は、なんと言ってもしずかちゃん!
そしてそのしずかちゃんに好意を寄せるバギーちゃん!
一応ゲストとして、エルっていう海底人が出てくるんですけど、立ち位置もどっちつかずで特に活躍するでもないという、微妙な扱いなんですよね。
いや、悪い人では無いんですけど。
一番の見せ所は、やはりしずかちゃんのバギーに対する理解の数々。
ドラえもんやジャイアンが「役立たず!」だの「使えない」など文句たらたらなのに対して、しずかちゃんは始終バギーに寄り添います。
「ロボットに善悪を判断する能力は無いわ。命令されたからやっただけなのよ」
そんなしずかちゃんの情にほだされ(もしくは単純に可愛い女の子だから?)しずかちゃんに思いを寄せていくバギー。
そして最後は囚われのしずかちゃんを助けるため、敵の攻撃を受けて炎上しながらも敵に自爆特攻をするバギー。
好きな人のためにその身を捨てての特攻は王道ではあるものの、やはり良いシーンですよね。
さて。
この映画のテーマですが、私はいくつか小さいテーマが分散されていると考えています。
海の環境問題、核兵器、ロボット(人工知能)への理解。
最初の2つはメインテーマではなくきちんと触れられているわけではないので、やはり大きいのは最後ですかね。
この鬼岩城では、アトランティスを守る人工知能のポセイドンはラスボス扱いされていますが、元はと言えば彼も人間が作ったコンピュータ。
立場はバギーとなんら変わるものでは無いわけです。
人間が人間のために作ったコンピュータが、1つは世界を滅ぼそうとし、1つはその身を捨てて人間を守ろうとする。
ポセイドンの気持ちを考えると、なんだかやるせないなぁという気持ちになります。
あとは上でも書いたしずかちゃんのセリフ。
機械がどれだけ進化しようと、それに命令を下して使うのは、最終的には人間なのです。
ポセイドンが核弾頭を発射しようとしたように、バギーがジャイアンとスネ夫を見殺しにしようとしたように、機械を作る・使う我々も、心の片隅にとどめておく必要がありますね。
総評
最後の美味しいところを車が持っていくという、ある意味ぶっ飛んだストーリーですが、なかなか考えるところも多く、個人的には非常に楽しめた作品でした。
ホラー描写もかなり力が入っているので、子供が見るには少し怖いかも笑
というか、私自身も小さい時に見たこの映画は怖かった印象があります。
小ネタ
この海底鬼岩城から監督が芝山さんになりまして、この方が声優交代の2004年わんにゃん時空伝まで、なんと22作品すべての監督をされています。
私のドラえもんは芝山さんで出来ていたんだなぁ。
そんな影響もあり、前回までの三部作より、「あぁドラえもんといったらこれこれ!」という感じでした。
小ネタ2
気のせいかも知らんけど、なんか所々絵が雑な部分ない?
OPもEDもほとんど絵が動かないし。
体制が変わって色々忙しかったのかしら?
最後に
ここまで読んで頂いてありがとうございます!
次回、「ドラえもん のび太の魔界大冒険」でお会い致しましょう!
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