見出し画像

ゴム婚式~21~

短い外出許可がおりたので妻とふたりだけの昼食を楽しんできた。娘は幼稚園。息子は保育園に預けて、私とふたりだけの時間をつくってくれた。ふたりぼっち。長男は里帰り出産だったので、ざっと計算しても約1年ぶりのふたりだけの外食でした。
子供がいるとなかなか目を離せないし、会話はいつも子供を軸としてまわるから、夫婦の会話をするのは子供達が寝静まった夜遅くになるし、その時間は薬の副作用で私がフラフラしているので、こうして肩の力を抜いて日中に会話できたことが本当に嬉しかった。

他愛もない会話が弾む。改まって話をすることはない。雨雲が近づいてるみたいだよ。ここのフレンチトーストは美味しいね。子供達の近況報告。そして口元を隠しながら笑うふたり。突然の豪雨。私はサラダボウル。これ以上の幸せは想像できない。
一家団欒。子供達と慌ただしくも楽しい日々を過ごす。それも多幸感をもたらしてくれるけど、ふたりだけだからこそ抽出できる時間の流れがあり、そこに身を委ねると本当に幸せな気持ちになれる。
先日は時間の制約があったので時計を気にしながらの会話になってしまったけど、可能ならば夫婦の会話を何時間でも楽しめそうな気がしている。

仕草ひとつで相手が何を希求しているか解るようになる。長年連れ添った夫婦がよく使う台詞があるけれど、私達夫婦には出来そうにない。静寂で完結される日常よりも、賑やかな会話で笑いあう日々のほうが性分にあっている。ふざける私をみていつも笑ってくれる妻。子供達の将来を語る妻の話に耳を傾けるのも好きだ。まだまだ先だけど還暦を過ぎても凡庸な会話を心から楽しめる夫婦を目指したいと勝手に思っている。

適齢期に取り囲まれたカップルは結婚をひとつの目標に掲げることが多いと思いますが、いざ結婚してみると次の目標は何になるのか。興味があって調べたのですが、1年目は紙婚式・2年目は藁婚式・3年目は革婚式と20年目までしっかりと名状されていました。そして25年目が銀婚式。色々と挟んで50年目が金婚式。そして私達夫婦は結婚して8年目を迎えているのでゴム婚式に該当するらしい。そこにどんな由来があるのか。ウェディング業界が無理矢理こじつけた式典にも感じてしまいますね。だからってゴム婚式は面白すぎますね。私は金婚式を77歳で迎えることになるそうだ。その時も手を繋いで歩けるようなお爺さんになりたいと秘かに思いながら今日の投稿を終わりにします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?