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【ライブレポート】2023/9/26 Dumyy Lou 自主企画『Rock'n' Roll in Tokyo vol.2』@渋谷TOKIO TOKYO

この日は自分の誕生日ということで、ぜひともどこかライブに行きたいなと思って調べたところ、いくつか好きなバンドが予定を組んでいることが確認できた。その中でも特に応援しているJam Fuzz Kidが渋谷のイベントに出演するとのことで、ここに決定。会場は渋谷TOKIO TOKYO。初めて訪れるハコだ。

なんとも小綺麗でソワソワしてしまうオシャレライブハウス。トレイがめちゃくちゃ綺麗なのは嬉しい。そんな場所での個人的バースデーライブを簡単に振り返ってみよう。


redmarker

トップバッターを務めるのはredmarker。パンクロックやハードコアをベースにしたミクスチャーロック感たっぷりなスリーピースで、SiM好きにも相性が良さそうなバンド。

鮮やかなピンクの髪が映えるitta(Vo/Gt)を中心に、ササオトム(Ba)、上原サネトモ(Dr)の激しいプレイが目を引くステージだ。ボーカルにエフェクトをかけてデジタルな味わいも感じさせながらの迫力あるライブは、イベントの幕開けにふさわしい熱を放出。

ロックバンド然としたド派手な振る舞いもカッコ良かったが、イベント終了後にハコの出口でチラシを配る際の、めちゃくちゃ丁寧かつ真摯な対応にもグッときてしまった。

まだ結成から1年ほどとこれからが楽しみなバンド。精力的なライブ活動でのし上がってほしい!

Kamisado

2番手はKamisado。今回のイベントを楽しむにあたり、予習としてサブスクで曲を聴いてみたのだが、そのときの印象はthe pillowsテイストを感じるバンドで(特に「Converse」などはpillows好きにぜひ聴いてほしいオススメの曲)、ちょっと楽しみにしていた。

いざライブが始まると、the pillowsというより石川颯人(Vo/Gt)の歌声がミスチル・桜井の系譜にあるような印象を受けた。他のアーティスト名をいくつも出してしまい申し訳ないが、わかりやすくその雰囲気を伝えるとしたら…ということで。

90年代邦楽ロックの香りがする、特に一定の年齢層に刺さりそうな楽曲群に重なる石川の歌声は、パワフルというよりも、芯はありつつどこか心の機微を感じさせる。思いのほか耳の奥へと突き刺さる存在感があった。

名古屋のZIP-FM内でラジオのレギュラーが始まるという彼ら。メディアを通じてその魅力が広がっていくことに期待!

セットリスト
1.バックアレイ
2.オークワード
3.Converse
4.No Cry
5.HELLO, NEW WORLD
6.環状線

Jam Fuzz Kid

3番手に登場したのは、我らがJam Fuzz Kid。今絶賛進化中の彼ら。ライブ1本1本にその過程が詰まっている気がして毎回楽しみなバンドだ。

先日、渋谷で開催されたワンマンは大盛況だったが、今回彼らの眼前に広がる景色は、決して満足いくものではなかったろう。だが、Riki(Vo)にはフロアを引き寄せる陽のパワーがある。彼の呼びかけや煽りに、ひとり、またひとりと拳を上げて盛り上がる、そんな景色が広がる。

この1年の間にリリースされた曲を中心に組まれた6曲という短いセットリストには、まさに発展途上な彼らの勢いが詰まっている。なかでもお気に入りの「Pluto」が入っていたのは個人的にめちゃくちゃ嬉しかった。スケール感たっぷりなイントロのギターリフからテンションMAX。記念日に聴く「Pluto」は最高だ。

Rikiは言う。「俺らのライブにルールにないんで、楽しみ方は自由なんで」と。写真や動画撮影もOK、踊ろうが体を揺らそうが、あるいは腕組んで棒立ちで聴こうが構わない。フロアに自由を促す彼ら自身がいちばん自由にライブを楽しんでいる気がして、それがまたJam Fuzz Kidの魅力でもある。

「SNSを頑張ってるんで」
「ゴリゴリ、エゴサするし」
「誤字ったバージョンでも探すんで」

アサイ リュウとRikiがそれぞれにSNS活動をアピール。TikTokも始動したとのことなので、チェック必須だ。やんちゃな彼らのことだから、きっと楽しい動画をたくさんアップしていくことだろう。

上を目指す彼らにとって、もどかしさを携えながらも、目の前の観客に向かって全力でプレイする姿は、間違いなくカッコいい。もっと多くの人に、今の彼らを観てほしい、聴いてほしいと思わるライブだった。

セットリスト
1.FLASH
2.601
3.Tyler
4.Pluto
5.DO YOU MIND?
6.KABUKI

Dumyy Lou

モウリケイタ(Vo/Gt)率いるロックンロールバンド、Dumyy Louがトリに登場。今日は彼らのレコ発企画ということもあり、フロアには彼らのファンが多数集結。モウリケイタは21世紀生まれだが、ファンの年齢層は結構バラバラで、お姉さま方の姿もちらほら。どういう接点でDumyy Louを好きになったのか気になる…!

「ロックスターが来たぜ!」というモウリケイタの咆哮からライブスタート。まさしくロックスター、いや、ロックンロールスターと言い換えたほうがいいかもしれない、そんな立ち居振る舞いが鮮やかなモウリのアクトが光る。

この世に再びロックンロールを流行らせる、ロックで世界を変えることを目指して活動しているという彼ら。そのスタンスが如実に表れたステージが楽しくないはずがない。

Dumyy Louは、バンドとファンをまとめて「ROCK HOMIES」と呼んでいるのだという。モウリは「バンドという古いしがらみをなくしたい」と語るが、宮田'レフティ'リョウ(Ba)が「バンドはいいだろ」と的確にツッコミを入れる。するとモウリは言葉を探しながら「バンドとお客さんの間にある壁をなくすため」にROCK HOMIESという考え方を用いているのだと訂正。

渋谷近辺で生まれ育ち、ハチ公前で路上ライブなどもしていたという、モウリの渋谷への思い入れが詰まった新曲「SHIBUYA CROSSING TOKYO」、さらにはムーディなイントロにうっとりするなか、モウリによる「俺の彼女が友達に寝取られるという大事件が起きました。そのやるせない思いをロックンロールにしました」という思わぬ告白から始まった60年代ロックンロールナンバー×ラップのミクスチャーな「シェリーはプレイガール 悲しみはぶっとばせ」など、リスペクトとオリジナリティに溢れる楽曲をたて続けに披露。

モウリの確かな歌唱力、そして纏う雰囲気が観る者の胸に刻まれる、それがDumyy Louのライブの面白さかもしれない。

彼らを観たのは今日が初めてだが、なんとも興味深い出会いとなった気がする。これだから対バンイベントはやめられない!

セットリスト
1.空前絶後のジェネレーション
2.Dancing.19
3.SHIBUYA CROSSING TOKYO
4.シェリーはプレイガール 悲しみはぶっとばせ
5.葛走とライター
6.アイボリー、
7.TEENAGE
EN.拝啓、俺

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