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【ライブレポート】2024/11/23 宮地楽器 presents ゆめぽてギターチャレンジFINAL「カラフルサウンドパーティー♪」

出演:ゆめぽて、長谷川美月、筒井結愛、Jam Fuzz Kid、詩文、パレジオ

事実上のライブ活動休止を発表したJam Fuzz Kidのライブを観届けに行ってきた。

宮地楽器主催イベントで、モデル・インフルエンサーのゆめぽてが、ギターを習って4ヵ月、その成果を披露するというもの。バンドメンバーとして長谷川美月(みちゅ)がドラムを、筒井結愛(ゆあてぃー)がギターを演奏。みちゅは独学で1年ほどドラムをやっていたそうだが、彼女もゆあてぃーも、宮地楽器でちゃんと習ったのは2ヵ月程度とのこと。

そんな3人によるバンド・YUYUMI with Tをトリに、音楽の大会でファイナリストの実績を残したパレジオ(高校2年生)と詩文(高校3年生)の2バンド、そしてJam Fuzz Kidという組み合わせ。

宮地楽器のプロモーション企画であり、入場無料という太っ腹なイベント。宮地楽器との関係性のなかでJam Fuzz Kidの出演も決まったようだが、YUYUMI with Tのライブでもバックバンドとしてサポートするとのことで、Jam Fuzz Kidファンにとっても最後まで楽しめる楽しい企画となった。



パレジオ

トッパーはパレジオ。日大二高2年生による4ピースバンドだ。保護者あるいは身内の方もフロアでライブを見守っており、なんともアットホームな雰囲気の中でライブは行われた。
さすがに大会ファイナリストだけのことはあり、演奏もしっかりしているし歌声もボーカルにふさわしい力強さ。ここ数年の高校生の演奏スキルは本当にレベルが高いと思うが、パレジオのライブも立派なものだった。

ところどころ見られる初々しさもまた、高校2年生ならではの魅力のようにも感じる。軽音部としてはあと1年の活動となるのだろう、どうか一生懸命、音を鳴らし続けてほしい。

詩文

続いて2番手に登場の詩文は、キーボードボーカル、ベース、ドラムの3ピース編成。ボーカルぽむぎの歌声が素晴らしく、迫力ある声量も見事。また、ベースふーとのビジュアルやプレイスタイルが、かつて板歯目に所属していたゆーへー、あるいは何度もサポートメンバーとして弾いていた木村に近い印象。5弦ベースだし。と思ってふとバンドのプロフを確認したら板歯目の後輩(練馬高校)だった…!

ギターレスも頷ける、キーボードによるメロ、リフの美しさ。加えて歌と演奏力の高さもあって、そのポテンシャルはすでに部活の枠を超えている。とても素晴らしいパフォーマンスだった。

Jam Fuzz Kid

3番手は我らがJam Fuzz Kid。ライブ活動は今日をもって一旦ストップだ。11月の自主企画にて、初期の曲をたくさん披露したそうで、今日は最新アルバム収録曲中心のセットリスト。

最後の日に、ライブ定番曲ばかりを並べるのではなく最新の自分たちを表現するあたり、彼ららしいなと思う。

美しい旋律、カッコいいギターリフ、そして私が観始めた数年前に比べて格段にパワーアップしたRikiの歌唱力。どの曲の演奏もパワフルで、素晴らしくて、その凛々しい姿を観ながら(9月のワンマンライブのとき、WWWで、リキッドルームでライブやるって言ったじゃん…!)となんだか悔しい気持ちが込み上げてきた。

バンドには、外からではわからない様々な事情もあれば、思惑、プランもある。Rikiが9月に発した言葉は、時期はズレるかもしれないが、きっといつか実現してくれると信じているし、そのときはぜひとも駆け付けたいと思う。

大好きな「Sunflower」も、今日含めて2回しか聴けなかったが、いつか必ず3回目を聴く。これは本当に名曲だし、もっと多くの人にライブで触れてほしいのだ。

どの曲でも、いくつもの手が上がっていたフロア。あの場にいたJam Fuzz Kidファンの気持ちはきっと同じだっただろう。このライブをしっかりと目に、心に焼き付けよう。悔いが残らないよう全力で楽しもう、そういう思いだったはず。

決して終わりではない。あくまで一旦ストップだ。次のステージに向けて必要な武器を整え、しっかり準備して彼らが再びエンジン点火するその日まで、待ち続けたいと思う。

Rikiは「また、必ず戻ってくるんで」と告げて、ラストナンバーを披露。最後を飾ったスケール感たっぷりの「VOYAGE」は、今と未来を繋ぐ大事な曲になるに違いない。

セットリスト
1.DFY
2.Nigthwalker
3.Greed Stray Dogs
4.Sleepless
5.Sunflower
6.KABUKI
7.VOYAGE

ゆめぽて

まずは弾き語りで、尾崎豊の「OH MY LITTLE GIRL」を、宮地楽器の講師であり、ゆめぽてのギターの師匠である伊藤雅昭をサポートに迎えて演奏。選曲理由は、お母さんが好きな曲だから、というほっこりエピソードと共に披露。一所懸命さが伝わってくる演奏に心が温まる。

続いては長谷川美月と筒井結愛、さらにサポートメンバーに同じく宮地楽器の生徒であるベースの武谷めぐみを迎えてのステージ。YUIの「HELLO」(だった気がする…)を4人でプレイ。ドラムの入りで長谷川がミスってしまうも、気を取り直しての仕切り直しではバッチリ成功。練習期間MAX4ヵ月という状況で人前に出て、しかもしっかり埋まったライブハウスで演奏するというド緊張なシチュエーションの中でちゃんと1曲最後までやり切ったことだけでも賞賛したい。自分はビビってしまって無理だ…。

最後の曲は、Jam Fuzz Kidのメンバーと共にスピッツの「チェリー」を披露。宇宙一簡単、という教則本に載っていたというこの曲だが、ゆめぽていわく「めちゃくちゃ難しかった」とのこと。

スピッツファンの自分としては、タムのベース、テツヤのギター、﨑ちゃんのドラムパートをJam Fuzz Kidのメンバーが弾いている、という事実に感動。

途中、感極まって筒井とゆめぽてが泣いてしまうハプニングもあったが、それだけ頑張って練習してきたということ。当然(?)こちらももらい泣きしてしまった。

1分間与えられた撮影OKタイム

音楽とは演奏の上手い・下手だけでないということを改めて感じさせてくれる、とても感動的なステージ。Jam Fuzz Kidにとっても、これが一旦最後となる演奏となったわけだが、自分たちのワンマンではないイベントの、しかもサポートとして参加の演奏で終わるというのが、常識を超えていろいろチャレンジしてきた彼ららしい〆方だなと、しみじみ。

またいつか、今日の出演者たちがどこかの会場に共に音を鳴らす日が来たら、最高だなと思う。

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