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MISS DIOR(六本木) レポ

麗しきディオールの世界を堪能できます。
まずは概要から。7月15日まで、六本木ミュージアムにて開催中。
10時から21時まで開館しており、事前予約制です。
LINEアカウントで予約が取れます。平日でも混んでいました。
なんと入場無料で、飲食コーナーやテイクアウト商品の販売もあります。
新「ミス・ディオール・パルファン」の誕生記念展覧会という位置づけで、新作商品も買えちゃうのです。私は香水を買ってしまった。
私は六本木駅から歩きましたが、麻布十番駅から歩くと長い坂道があって、夏は厳しい……と思いました。
写真撮影は全編OKですが、大きな荷物や傘が持ち込めないので注意です。


展示物のミニチュア

女性をエンパワメントする服飾

ココ・シャネルやマリー・クヮントなど、時代を牽引した女性デザイナーが創設したファッションブランドの展示に足を運んできましたが、女性向けの服飾業界では共通認識として「そのブランドの服をまとった女性を、可能な限りエンパワメントする」ことを目指している、そんな印象がありました。確かに女性は長い歴史の中で抑圧され、その結果フェミニズム運動も興ったのですが、現代を生きる女性にそのメッセージ性がどれだけ伝わっているか疑問がありました。可視化されないからこそあまり気付かれない抑圧がまだあるとして、それに対抗する手段、熱意はファッションにあるのかと。
端的に言うと、熱意もメッセージ性もありました。
じゅうぶんすぎるくらいに。
ディオールの展覧会には以前行ったことがあり、そのとき思ったのが「服を着た女性をどこまでも美しく、強く魅せる」のが老舗ブランドの軸なのだ、ということでした。
そのときの衝撃、感動、変わらないメッセージ性を今でも持っている。
私は己を深く恥じ、反省しました。
私もそれなりに洋裁をするのですが、今まで私がどれだけ漫然とデザインの仕事を眺めていたのか、自分のデザインするものに美しさや計算がないか、といったものすごい後悔を感じました。
ただ服を作るだけなら、極端な話「誰でもできる」。
そこに付加価値をつけるのがブランドの看板なのだとしたら、老舗と呼ばれ今なおファッションの世界で最前線を行くブランドの「エンパワメント」は形を変えて脈々と受け継がれ、世界中の人々を虜にする。
素人とプロの違いは、100年残る理由は、きっとファッションを媒体とした意思表示ができるかどうかにかかっている。
そんな気がする展示でした。おかわりしたい。

香水の展示

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。