見出し画像

教壇に立ち続ける 59 今週の反省【note限定記事】

来週から本格的な出勤(時間繰り上げによる始業の前倒し)が始まり、遂に5時の電車に乗ることになります。どうも星野です。笑えない。
定期更新日。今日のお題は「今週の反省」と哲学的なお話をちょこっと。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。今月自由に使えるお金は家賃と交通費、税金もろもろ引いて4000円です。幸せの価値って何だろうね……というわけでminneとFantiaはこちら。

新作はちょっと待っていてください、現在オーバーワーク気味であることに加え、今週と来週の土曜は美術館に行くのだと決めてしまった(おまけにチケットを取った)ので……明日はロンドンナショナルギャラリー展です。あと今夜写真だけでアップロードしますが、Twitterで古典語りが人気のわんちゃん・たらればさん(@tarareba722)の講演会も聞いたので感想とメモ書き両方併せて更新しますね。そちらもぜひ。

今週はとにかく「焦っていた」というのが正直なところです。あと1ヶ月でテスト、そして終わらない採点地獄に頭がとち狂って、生徒に何を質問したのか記憶が飛んでしまったり、「速すぎてついていけない」と申し入れがあったり、そうでなくても忘れ物をするなど、本当にダメダメな1週間でした。そして生徒には申し訳ないことをしているので、どう改善していくかについて具体的に記録しておこうと思います。

生徒はとにかく書くことを厭います。手を動かさないと何もアイデアは出ないのに、安易に他の生徒の解答を丸パクリします。それはさすがにわかるので、次回以降教えた方もパクった方も点数を減らすと宣言してきましたが、それでも自分のアイデアを書くのが本当に苦手なのだと感じました。そして質問の内容がわかっていない生徒も多いです。「どういうことか」と聞いているのに「~~から。」とか平気でやります。かなづかいも間違っているし……これが高校3年生ですよ、しかも(自称)進学校ですよ。恐ろしいですよね。これがほんとの(自称)なんだなと思っています。
彼らに書くことを動機づけるために、ハードルを下げることにしました。まずはクローズドな質問から始めて(これは授業内でやります)、最後に自分たちで見出した答えをもとに解けるオープンな質問を投げかけて、classroomに提出、という形にしようと思っています。あとは疑問点を生徒の方から出してもらうこともやりたいなと思っていて、その補習をしていくことで実力をつけてもらう予定です。ただ、ハードルは下げても質は下げたくないですし、最終的には高度な話にもっていくつもりでいるので、段階的に難度を上げていくことにします。とある方からヒントで頂いた「擬古文で日記をつける」というのも楽しそうなので、慣れたクラスで実践します。

終わらない採点地獄については、自分の生活リズムを朝型に変えることでなんとか改善しようとしています。疲労があれば薬を減らしても7時間睡眠程度で動けることが分かったので、減薬しながら朝仕事をしてから学校に行きます。というのも、職員室の雰囲気が悪くて、職員室で作業をするのが嫌いなんですよね。(体育会系の学校ということもあるのか、生徒をきつく叱責するのは当たり前の場所になっていて、とてもメンタルを削られるのです。これで「うちは面倒見がいいのが売りです」とか愚弄する気か? と本気で思っています)
生徒も当日の朝ぎりぎりに提出することが多いので、朝に採点すると提出率が良いですね。あとはこまめに見る、1日30分でいいから放置せずに採点する。これはもう鉄則だと思いました。休みが続くならともかく、そうでない場合は日々の積み重ねがものを言うので……コツコツ頑張ります。

授業のペースについても、もともと早く進みがちなので、多少ゆったりとやっていく予定です。復習もたくさんさせたいなと思っていて、補習プリントづくりもしています。半分くらい去年の使いまわしですが、それでも無いよりはまし。あとは机間指導でちゃんと見回りをして、その都度生徒の疑問に答えていくことをやっていきます。また、あるクラスの教室後方の生徒がうるさいと相談したのですが、それを鎮静化させるためには「見てるよ」「気づいてるからね」と態度で示すことが重要だと教わりました。そのため黒板の前にずっと立っているだけでなく、生徒の中に入っていくようにもしたいなと考えています。声掛けをしていくことで生徒の態度が良いほうに変わるというのは、昨年もやっていて感じたことなので、反応があってよかった! よくできたね! と褒めていこうと思います。もちろん叱るときは冷静に、厳しくいきますが。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

他の先生との打ち合わせの過程で、もっと文学史や文法の話をしたほうがいいのだな、と学びましたし、研究論文の内容から持ってきた批評を教えると伝えたらびっくりされた(こちらができないと思っているから生徒はできなくなるんですよとやんわり伝えました)こともあったし、教員もいろいろなひとがいるのだなと思うのですが、そこには必ず「哲学」がなきゃだめだと思うのです。
自分は生徒に何を身につけさせたいのか、何を教えたいのか、教えることにどんな矜持があるのか。
最近読んだ本にも書いてありました、(もちろんテクニックの問題もありますが)言葉を使って論じていくことが哲学的思考に繋がることや、哲学が根差したところに新たな価値や意味が生まれることなど……すべてを鵜呑みにしたわけではありませんが、教師として必要な心構えだったと思っています。だから「私はこういう理念で教えます」という決意表明が語れないなら、もう一度勉強しなおすべきだと私は考えています。
ただ、私の場合プライドだけは高い李徴タイプなので、虎になる前にそういう余計なものは捨て去って、謙虚に学んでいこうと思います。自分のやり方に固執せず、柔軟に取り入れていけると良いなと。
そんなところで今日のお話はおしまいです。それでは、また。

いいなと思ったら応援しよう!

星野桃太郎
今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。

この記事が参加している募集