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ユヤマくん

ユヤマくんはとっても色が白かった。ほそっこかった。
ユヤマくんは頭がよくて、お勉強が出来る子だった。
でも、かけっこはちょっとおそかった。
走るとすぐにほっぺが真っ赤になった。


ユヤマくんのママはお家で近所の子供に、お勉強を教える塾を開いていた。
とても大きなお家。
門くぐり、玄関までの敷石の両脇にツツジが植えられていた。
あざやかなマゼンダ色のツツジが一斉に咲いた。
ユヤマくんのお家に入るまで、ツツジがずっとついてくる。


「ユーヤマくん。アーソーボー」


広いお家の中でも聞こえるよう、大きな声で。
そうすると、やっぱり色の白いユヤマくんのママが出てきて、
ニコニコ立った後ろ、薄暗い廊下から
ツツジのように真っ赤なほっぺのユヤマくんが小走りに出てくるのだった。


歩道の脇や公園のツツジが咲きだした。ユヤマくんや仲のよかったヒデミちゃんやイイショは元気かな?お引っ越した私はここで元気にしてますよ。若者と一緒に古民家をなんとかしようと頑張って生きてます。

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