シェア
ユヤマくんはとっても色が白かった。ほそっこかった。 ユヤマくんは頭がよくて、お勉強が出来る子だった。 でも、かけっこはちょっとおそかった。 走るとすぐにほっぺが真っ赤になった。 ユヤマくんのママはお家で近所の子供に、お勉強を教える塾を開いていた。 とても大きなお家。 門くぐり、玄関までの敷石の両脇にツツジが植えられていた。 あざやかなマゼンダ色のツツジが一斉に咲いた。 ユヤマくんのお家に入るまで、ツツジがずっとついてくる。 「ユーヤマくん。アーソーボー」 広いお家の中で