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『虫と皮膚炎』の臨床図鑑を読み終えました!

4月に背中の皮膚の手術をしたことで(6/17現在療養中)、このご時世の中、皮膚炎のことに興味を持っていたらこの図鑑に出会いました。

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『Dr.夏秋(ナツアキ)の臨床図鑑』 

夏秋さん、てお名前初めて見ます…!(風流!)

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8刷り目でした。内容が充実していて納得!

全部で200ページあります…!一万二千円のお値段も納得!

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わたしは虫に刺されて手術したのではないですが、虫に刺された皮膚の状態を写真で見れてわかりやすかった!

この時期、6月から虫がでてくるらしく、ざっと眺めてみるのもおススメな一冊です!

2ページ見開きで虫の種類ごとについて紹介、解説、対策や処置について知ることもできます。

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全てカラーなので、ムカデなど、時には色味が気味悪く、目を背けたくなるようなものや色形に気持ち悪くなり、肌を震えさせながら見たページもあります。

ですが、だんだん慣れてきてそんな虫も見たりできて、少し不思議体験をしました。

逆に怖いと思っていた虫も、実は人間を襲わないし、毒もなかったり、と目から鱗が落ちたり。

例えば、クマバチは攻撃性はなく直接触れば刺されるけど…怖がる必要ないなと思いました。むしろ、からだが丸みを帯びていて見た目も可愛く感じてきたり…。

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皮膚炎をおこす虫について沢山知れましたし、少しかいつまんで自分が感じたことを記しておきます。

ハチ類

  標本のようなカラーページがあり、リアル。スズメバチには気をつけよう。アリのようなハチもいるんだぁ。というかアリにも毒針のあるアリがいるのね!

ムカデ類

写真を見ると肌が震え上がる(笑)でも卵が乾きやすいため、お母さんムカデが卵をくるんと身体を丸めて抱き抱えて乾燥しないようになめてる姿を見て、『子供を守ってるんだぁ』と、肌の震えは少しおさまった。熱帯地方の巨大なムカデは意外にペットとして地位を確立してるらしい。大型で…美しい…らしい!?

くもはセアカゴケグモの雌の赤い斑紋が印象的。雄には赤い斑紋がなく、雌より小さい。雌のほうが強く見えて意外だった。

ヤエヤマサソリが10円玉くらいの大きさで可愛い。たくさんの仔サソリを背中にのせて生活する姿は面白い!

ハエ類

ハエ、カ、アブに吸血されたあとの皮膚の経過が痛々しい…。ネコノミやトコジラミなども吸血によって皮膚炎をおこす虫なんですね。

ダニ類

咬着されたら治療と対応が様々で、麻酔して皮膚を切除したりワセリン法というワセリンをたっぷりのせて30分待ちピンセットで摘んだり、除去の方法を興味深く読めた

チョウ・ガ

チャドクガが、6ページもあり。強い予防意識が働いた。ツバキやサザンカの幼虫注意!ガの幼虫は模様が奇抜なものがあり、今見ても気味が悪く、肌が震え上がる(笑)

ドクガ類の毒針毛の除去法は、テープの貼りはがし→石鹸を泡立てる→シャワーで勢いよく流す

甲虫類

カブトムシやコガネムシの仲間。ハネカクシやゴミムシなど初めて知るのもあるが、オサムシは確か手塚治虫さんの名前の”オサム”に虫をつけたのもオサムシに関係があったはず。青色や緑色、銅色のオサムシは綺麗だなと思った。後翅が退化して飛ぶことはできずひたすら地表を徘徊してる。子供が掴むのも納得。オサムシ類の治療としては直ちに流水でよく洗う。激しい炎症はない。

人に害を及ぼさない虫

ケムシ、イモムシ、アシダカグモ、オオゲジ、クロゴキブリなど。アシダカグモはゴキブリを食べてくれる、益虫とも言える。作者のコラムに『”害虫”とは何か』とあり少し考えさせられた。外見はともかく、実際には人に何の被害も与えず慎ましく生活している虫たちであった。

虫による皮膚炎

蕁麻疹や発熱をともなう蜂窩織炎、水疱と帯状疱疹など多数の症例を見れた。帯状疱疹は新型コロナの状況下に家族がなってしまい他人事ではなかった。神経節に潜伏感染している帯状疱疹ウイルスの再活性化による疾患。抗ウイルス薬の内服などの治療を行うとのこと。家族は額に帯状疱疹ができてピリピリ痛みがあったが毛虫に刺されたと思い込み、数週間我慢していた。痛みがあれば早めの受診が吉だと思った。

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最後のコラムに、『虫』は地球上でもっとも繁栄している生物群であり、多様な環境の中に100万種を越える多種類の虫が生息し、地球上でたった一種類なヒトという生物との対比が強く印象に残りました。

作者が人生の中でもっとも精力的に調べたギフチョウ(世界中で日本だけに生息)の幼虫は、本当に真っ黒で、毒がありそうだけど毒はなく、毛虫だけど触れても大丈夫。ひっそりと生息しているし”不快害虫”と呼ぶ必要なしとあり、成虫の行動も生命活動に意味があるのだと作者は語っていました。

虫を怖がってばかりでしたが、まずは本当に虫を理解したいな、と思ったし、理解の手始めにとても役立つ図鑑に出会えて良かった…!と、またパラパラと図鑑を眺め返しています。


この記事があなたにとって有益な情報なら幸いです(●´ω`●)