きらきら珈琲 ―地球と、人と、繋がる瞬間―
友人(ご夫婦)からバースデープレゼントを頂いた。
私の大好きな「コーヒー」だ。
「挽きたてコーヒーの袋を開けた時の香りがたまらない。一番落ち着くアロマ。あの瞬間が私にとっての「コーヒー」のMax。」
と言ったことを覚えていてくれたのだろう。
私が辛い境遇を生きてきたことを知る数少ない人物である彼らが「少しでも安らぐように」と思ってくれた気持ちが感じられて、その時点でもうたまらない。
実はカフェインをあまり摂れない私は普段はカフェインレスを飲んでいて、本物のコーヒーは特別な時にしか飲まない。
だから、これは至極スペシャルなコーヒーとして戸棚の上できらきらしてその時を待っていた。
週末。
ちょっとドキドキ、ちょっとわくわくしながらお湯を沸かした。頂いたのはドリップコーヒーだ。
袋にはKONAYUKI BLENDと書かれていた。
いよいよ。開封。
そこには、その名の通り“粉雪”のような、豊かな有機の土のような珈琲が。
そして、ああなんだろう。豆が煎られた香ばしさ、とても深い層を感じる香り。しっかりと存在する香りがキッチンに広がった。
その香りを充分味わった後、熱い湯を注いだ。そこから20秒、蒸らす。
開封した時とはまた違った、苦みのある焦げたようないい香りに変貌した。これもまたたまらない。
残りの湯を注いで、完成。一杯のコーヒー。
ひとくち。
最初は、あれ、薄い?と思った次の瞬間、じわじわと苦みと深みが突き上げてくるように現れた。
ああ、本物のコーヒーは、やっぱり違うなー。
もう前のカフェインレスには戻れないじゃないか。どうしてくれるんだ。
改めて、パッケージを見た。TNOC THE COFFEE。そして、
『MORIHICO.』
えええっ。
北海道のMORIHICO.のコーヒーじゃないか。
いつか飲んでみたいと思っていたコーヒー。なぜなら、このブランドは「1%ForThePlanet」という売り上げの1%を地球環境保全に役立てる団体に加盟していて、何年か前に私はその団体に携わっていたことがあるからだ。
プレゼントしてくれた彼らはそれを知らない。何という偶然。
地球を想って作られたコーヒーが、人を想って買った人の手に渡って、今私の手の中にあるカップで温かく輝いている。
この繋がりに、涙が出てくる。
ああ、希望はあるな、と。ありがとう。そして、私もそのサイクルの中に入る。還していきたい。何らかの形で。私にできることで。
https://www.morihico.com/
https://www.onepercentfortheplanet.org/
https://www.patagonia.jp/one-percent-for-the-planet.html
ああ、冷めても、美味しいなー。