読んでいて楽しいトリセツを作ろう♪
私はトリセツを読むのが嫌いだ。
なので嫌じゃないトリセツを作ってくれるように皆にお願いすることにする。
私はトリセツを読むのが嫌いだ。
べつに「人の言うことを聞きたくない」みたいな痛い理由じゃないし、自分は活字に目を通すことが比較的好きな人間だとも思う。
ただ、トリセツを読むとなるとなかなか気が乗らない。目が重要なセンテンスの上を滑っていってしまうこともよくある。それでたくさんの失敗を犯してきた。
私はなぜトリセツが読めないのだろうか。
私は他にも読む時に苦痛に思う文章を知っている。それは共通テストの英語長文だ。これには共感してくれる人が多いかもしれない。
共テの英語長文は、文章の難易度自体はそう高くないが時間が極端に短い(と世間の賢い人は評価する)。そのため非英語ネイティブは相当な訓練を積んでいない限り、文章の内容を完全に掴んでいる余裕は無いとされている。
だから私を含めた多くの人は、文章の全容が分からないまま必要な情報を探し出すという手段を取ったことだろう。
さて、トリセツを読む辛さを解明するために、トリセツを読む時と英語長文を解く時の共通点を考えてみる。
1つ目の共通点は、「どちらも必要不可欠な情報を探している」という辛さだ。やらなきゃいけない作業はやりたくない。
2つ目に、「内容で私を楽しませてくれることにほとんど期待できない」という辛さがある。
トリセツには基本的にジョークも書かれていないし、キッチリと推敲されたツッコミどころのない構成になっている。
英語長文にはユニークなものも多数あるものの、テスト中にそれを楽しめる人間はそう多くないだろう。また、共テも当然ながらキッチリ推敲されているし、そもそも珍しいヘンテコ言葉遣いがあったとしても、それを見抜く能力が備わっていない。
よってどちらの文章を読む時もこれから目に映る文字列に、面白い展開がほぼ期待できないのである。これは苦しい。
ということで、トリセツを読む時の苦しさは主に「必要な情報を探していること」と「オモシロが期待できないこと」からくるとして、ではこれからどんなトリセツを作ってもらうのがいいだろうか。
まずは「必要な情報を探している状態」を脱却しよう。そのためには、結末のある物語に仕上げるのが良いだろう。
Dr. STONEの百物語で村民に有益な情報を物語の中に盛り込むみたいな感じだ。取り扱う上で必要な情報たちをトリックのタネとして用いた推理小説にするのも良いだろう。
「加湿器の水を交換するためにはAのツマミを回しながらボトルを引き抜く必要がある。探偵さん、事件当時、私がそれをできたとでも言うんですか?片手に凶器をもったまま?」とかね。
つぎに「オモシロが期待できない状態」を脱却する必要がある(まあこれは、物語にすることでほとんど解決してしまう気もするが)。これに関しては様々な方法が、偉大な作家たちによって開発されている。好きなように楽しませてもらって構わない。
一応例を挙げるなら、「インパク略語メチャ楽方」などがある。
どうだろう。なかなか読むのが楽しいトリセツになりそうではないだろうか。今後トリセツを書く際にはぜひ参考にしてほしいし、世の中に楽しいトリセツが増えることを切に願う。
ではここまで。読んでくれてありがとう。