シャニアニ2nd_第2章『薄桃色でどんがらがっしゃん』(#シャニアニ2ndネタバレ感想)

アニメーションに於ける心情描写として、眼は口ほどに物を言っていて欲しい、口よりお喋りでいて欲しいと思っています。干し柿です。

さて、この度のシャニアニ2nd season 第2章ですが、第1章を経て、期待と不安とを併せ抱えていたPたん方は多かったのではないでしょうか。私もその一人です。

多くなかったかもしれないけれど、私はその一人です。

前置き♡

第1章本編では、全体構成と限られた尺の中で名コミュが再構築(個人的にはエッセンス残してうまいこと落とし込んだと思っています)されて、
第2章予告では天塵、アンティーカ感謝祭、薄桃色にこんがらがっての3本入りが宣言されていましたね。
そのうえで、私がぼんやりと劇場へ抱えていったのは以下のようなこと。
・俺たちの天塵が、感謝祭が、薄桃色が観れるのか!?
・全体の話と併せて、尺は足りるのかい。
・新曲この勢いで来るのかな。

スタンスを明確にして始めますが、すごく良かったですね!
第1章でハードルが上がっていた中で、第2章も引き続きGreatでした。第1章とは違った涙が流れまし。

全体としては全国ツアーとアルバムに向けて話が進んでいますが、内容としてはノクチル、アンティーカ、アルストロメリアにスポットを当てた章だったと言えませう。

尺が足りない…!という気持ちが無いと言えば噓になります。でも、限られた尺の中での映像化という点は素晴らしかったのではないでしょうか。縮めた所はあっても、一番大事なものは残っていたと思うの。

そんな私の思ったところを思い出の限り吐き出そうかと思います。”天塵、感謝祭、薄桃色と大枠のベース毎+その他”の4段箇条書きで綴って参ります、ぜ。


天塵

天塵というよりは、ノクチルの登場シナリオに初イベコミュを使ったような印象ですね。天塵が観れると思った人はちょっと残念だったかも?
花火じゃなくてこっち見ろーのアニメ化は観たかったです。尺的に無理だったことも十二分に理解・納得していますが、後述する今回の薄桃色を体験して余計に観たかった気持ちは強くなっておりまして。
第3章のどこかで後からやるのかは分かりませんが、全体の流れを眺めるに厳しそうな……?

どこに行くんだろう、樋口たち。

・てってんてててん てーてーててん

てってんてててん、そこだったのか。
めっちゃ序盤で躓いてない?イントロじゃん。
駆け出しらしく苦労している演出とも映りましょうか。

こういったアニメ化ならではの実績解除は楽しいものです。醍醐味の一つと言っても良い。

・樋口

加入の経緯も一言ながら語られているし、立場的に流れに嚙む台詞も多くて「この尺の中で樋口の出番多いぞ」と思ったPも多いのでは。


感謝祭

アニメとしてはアルバム曲の準備になりますが、アンティーカ感謝祭イベントを土台にした構成ですね。カットというカットもなくアニメらしく再編されてて、景色、動きともに良かったなと感じています。

ほんとに、アニメーション映像ならではの雰囲気が足されていて良かったんじゃ。事務所で”ただいま+いってらっしゃい”な入れ替わりをしてドアばたんからのさくやんポツンのシーンとか(伝わって欲しい)

さくやんに詰め寄るのが”どちらかと言えば被って演じる側”の三峰だったりするところも良さだったりはしますが、そういうことの前提描写を言い出したらいよいよアニメの尺では無理なのでして。

あ、ここぞと見慣れたアイデアノートくん登場したのも嬉しかったですよね。(灯織がみていたCDアルバムの情報ページも、我々が見慣れたサイトのそれでしたし。小ネタは相変わらず楽しませてくれていて、他のPさんもニコニコだったと思います。)


薄桃色

バッサリいかれることなく、『薄桃色にこんがらがって』を総集編ながらもバランス調整にとどめつつ、概ね全要素を縮小したような再編だったと思っています。ばっさりいった天塵とは前提が異なり、アンティーカの感謝祭に比べればイベントコミュ故に長編で、”どう削るか”みたいなところだったのだと想像しています。シチューのお星さまや、千雪さん甜花ちゃんでペンライト振る場面等、オミットされた要素はいくつかありますが、切り詰めながらも最低限の説明を加え、間を残して、アニメーションならではの所作、映像や演技で原作を落とし込んでくれたのではないでしょうか。

・千雪さんのアプリコットへの思い入れ

個人的に一番大きなカットポイントはこの描写かなと思っています。原作では、千雪さんのキャラクター性として存在感のある”少女性”や”雑貨趣味”のルーツとして、アプリコットへの思い入れは強調されていたものですが、アニメでは”昔読んでいた好きな雑誌”というぐらいのコンパクトな情報になっていた気がします。仕方ない。私だって選ばなきゃいけないなら居酒屋シーンを残す。

・アプリコット編集長

大きなカットポイントその2。
描写が無いことで、出来レースのようなオーディションを催した運営側がちょっと悪者ちっくに映ってしまっています。編集長の考え方に筋は通っているし、その説明をPにきっちりしてくれたり、原作では優しい世界の大人なんですよね。

”この雑誌の復刊は私たちの悲願であり、関係者は並々ならぬ意気込みで臨んでいる。その総意で選んだのが大崎甘奈さんだ。結果がオーディションの前に出るか後に出るかの差はあれど、この決断は公正な審査の結果だ。他の参加者を蔑ろにする意図はない。我々はオーディションの開催そのものを若い才能への機会と学びの提供の場と考えている。その場で競うことが目的ではない。”みたいな内容だったはずです。

「今までの甘奈の活動が評価されたもの」であって、ズルいとかそういうものではないといったフォローは(一言ながら)Pから甘奈ちゃんへの説明に含まれていたので、ばっさりカットとは捉えていませんけれど、アニメ的には天塵のあとに続く話なこともあり、差し込んで欲しかった気持ちはあります。

・千雪さんの涙

泣かないで……貴方が泣いていると、私も悲しいんだ……。
あの時、そんな風に涙を落とされていたんですね…千雪さん……。

enzaの千雪さんに眼うるの表情はありますけれど、涙演出で使われるものではなく。立ち絵では雫が落ちることはもちろん、涙が滲むこともなかったじゃないですか。(というか原作のこの声出しシーンは立ち絵も映っていない)

だから知らなかったんです。ちょっと破壊力つよかった……。目に涙がたまった時に私の目にもにもぶわーって来て、雫飛んだ時にこっちも零しました。
原作も動きや表情は十分についていると思っていますが、アニメならではの解像度を感じた場面です。

・夜からお昼へ

場面がお昼になって、声出しが大きくなっていたのはどうして。
家に帰って、晩御飯コトコトして、夜に河原で「あー……」→やっぱりPへ連絡、という流れが、アニメでは帰宅途中の明るい河原で「あーっ!」に変わってましたね。

原作でも「あー……」からPへの連絡の間に、ため込んだ「あーっ!」があったのでしょうか。物理的な涙は原作にもあったのか、アニメでお昼への切り替えと一緒に追加されたものなのかは、私たちには知る術がありませんね。

この手の差異は人の中で先のイメージが優先されがちなので、私の中では原作の流れでのアニメーションもみてみたかったです。遅い時間にも引きずり続けて、やっぱり置いておけなくて、解消されなくて動き出す様子が、より非日常で重要な問題を強調する演出に映っていたような気もしていて。

どういう意図の変更だったんでしょう。シンプルに想像するのなら、帰宅→家事→河原→大崎家の前半を縮めたかった、の、かなぁ…といったところ。

いずれにしても、もう何年も前のシナリオで、ここまで新鮮な気持ちで泣かされるのはアニメーションとディレクション、それに応える典子さんの演技の賜物だろうと思っています。御見それしました。此方もいろんな感情がこんがらがって転びました。

こんがらがってどんがらがっしゃん。拍子に脳みその一時記憶領域から新曲の記憶が逃げ出した模様。

・居酒屋ァ!

尺の心配して観ていたので、原作背景に忠実な居酒屋のシーンに入った瞬間に心の中で立ち上がって沸きましたね、私が。

ここもカットの余地があったのかもしれませんが、残ってくれて本当に良かった。だいすきです。千雪さんとはづきさんが好きなだけだろって言われたらまぁ反論はしませんけれど、ここは千雪さんへの諸々のフォローシーンでもあると思っているので。特にアプリコットに拘る理由の描写が薄味な今回では、単に大人気ないキャラクターに映らない為のフォローとして重要だったように感じています。

そういった構成の話から離れて好き好きで欲を言うなら「大人じゃないんだってば、私たち~」まで欲しかったです。

あと、意外だったのは千雪さんがしっかり酔ってそうだったこと。上品さを損なわないラインで御顔が赤くて素敵でしたね。 (干し柿さんは気持ち悪いですね。)

あれははづきさんもチェイサー頼みますわ。ありがとうはづきさん。今後とも千雪さんをよろしくお願いしますね。差し支えなければ今度召し上がったメニューを教えてください。 (日本酒と鮭の切り身、枝豆は覚えています。)

・デビ太郎ショルダー

甜花ちゃんの部屋に掛けられていたデビ太郎ショルダーバッグ…お前……
普段使いされていたのか……。


曲とか、櫻木、浅倉、園田とか。

・曲

そしてまさかのアンティーカ、アルスト共に新曲ED
ありがとう。

どっちも良かったですね。何も覚えていませんけど。(どうしてなんだよ)
その時は歌詞を追い掛けていたはずなのですが、他のあれこれが反芻されるうちに海馬にとどめることが出来なかったみたいです。

あと、プリズムフレアをもっと聴かせて…。映像も良いのに4話中1回しか…。まぁ……尺足りないって言ってる側なんですけどね私。

放映で繰り返し観ることのできる日を楽しみにしています。
ヒゲドライバーさん万歳。こだまさおりさんありがとう。編曲のPowerless様も。

・「なってないかも」

その他のところだと、第1章の真乃-あさひの邂逅のように、真乃-透の対話が印象的でしたね。2nd season での真乃(延いては全体の?)テーマとしてそれぞれどんなアイドルを目指すかみたいな道筋が打たれているような気がしますが、第1章からここまでで真乃が何かを掴み掛けていて、透とノクチルはまだまだこれからといったような場面だったんでしょうか。

難しいことは分かりません。そんな私でも、同じ空を同じ時間に同じ場所で見て、それぞれが違った天気を示した演出はお洒落だなと思いますた。後でネットの海に出て他の方々の感想を漁ってみようかと。

・予告

やるんだな!?放クラ回も!いったいどのイベントコm……

…?

ちょこ先輩にフォーカスするのかい?

劇中であすみちゃんのチョイ見せもあったし、ちょこ先輩のオーディション秘話~ちょこ先輩が自分でアイドルになるまでの過程を描く予感?

多分、限定P-ssrでやっていたらしい(限定がよぉ…!)深いところまで突っ込む尺は無いと思うので、LPあたりで把握できるぐらいの内容でやるのかなって勝手に予想していま……

したけれど、ついったーランドでは”かきまぜたら*ミルク”だってみんな騒いでる…。

そいつをこっちへ寄越せ……(・_・)

終わりじゃい

筆がのりのり典子さんになってきて後半のボリュームが増えていますね。単純に私が千雪さん担当な点を否定しませんが、そもそも採用コミュの分量や変更点から来る差もあったということで一つ。バランス調整をする気がないのでこのまま投稿します。                                                                                                                                                                                                                                

ノートがDaアイデアノートだったり、灯織の見ていたNow Printingなアルバム情報がLantis様だったり、小ネタの仕込みもさることながら、相変わらずキャラクターの所作は丁寧に造られていた印象です。あとあと、千雪さんの涙もそうですが、得に眼の表情がしっかりしていたのは良かったです。樋口の目線も細かく動いててはなまるでした。心情描写として、目は口以上に物を言っていて欲しいと思っている人間なので。

他にも、オリジナルor 原作アリの取込シナリオのバランスや、ユニットやキャラへのフォーカスの仕方が単調でなく、次も想像が膨らみます。楽しみですね。この調子ならきっと次も、いや、次はもっと良いものをみせて貰えるんだろうと思っています。

「次はもっと良いものを、お届けしたいので。」
ははっ、期待しているよ。

P.S.
今度からシャニマスのライブには水と併せてポカリのイオンウォーターを持っていこうと思います。

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