迷っていい、自分で選択して決めるための「恋人」の迷い
吉、凶。良い、悪い。正しい、誤り。2極の答え。それがはっきり見せてくれるもの、それがタロットが示す答えだと思っていました。でも、タロットを勉強し始めると、タロットの伝えることはそうではないということに気づきました。
そんなことをしみじみと感じたのが今回のテーマのカード。大アルカナ6番「恋人(恋人たち)」のカードです。
このカードって人によって、読み方によってずいぶん差が出るカードで、「恋人のカードが出たら恋愛成就!」と解釈する、なんて話もよく聞きます。もちろん、どうリーディングするかは読み手に主導権があることなので、そうリーディングしたならそういうお答えにはなるかと思うのです。ということは少し置いておいて、私なりの考察を書いていきます。
この「恋人」。迷っているんですね~。
「本当にこれでいいの?」って女性が天使に聞いています。喜びや快楽さがありながらも、どこかに誘惑の影も潜んでいるんですね。それを何となく察知してこの先はどうしよう?と迷っている様を描いています。そこに、良いも悪いも正しいも誤りも、ない。
「何が良くて、何が正しいかは自分が選び決める」ということにもつながります。だからこそ迷う、決められない…となってしまうのですが、そこが本質。迷っていいし、悩んでいいし、決められなくていい。むしろその迷うことが大事だと。
これを知った時びっくりしました。迷っているから聞いているのに、迷うことが大事って?!と。
でも考えてみれば、そういう局面って必要な出来事なんですよね。迷って迷って、迷った末に自分で答えを出す、自分で選ぶ。
何でも誰かにすべて答えを出してもらうということは、自分の意見も希望も生活も人生も自分自身すらも何かや誰かに預けているということ。
今までずっとそうだった、という方がいらっしゃったなら、どこかで必ず「恋人」のカードのようなことに出くわすのではないでしょうか。いちばんの課題を、絶妙なタイミングで出してくるのが人生なんですよね。
何かに迷ったり不安になったり、どうしていいかわからない、だから占いに答えを求めるというのはとても自然なことだと思います。きっとその時必要なことが答えとして出るでしょう。でも、それを知って採用するかしないか、どうするか、どうとらえるかはご本人が選択して決めていいことだと私は思っています。
なんだか真面目なお話になっちゃいましたが「恋人」の世界観はもっとラフな部分もあるんです。
ノリが良くて適度にフィットして心地良い。もともと堅苦しさや難しさとは無縁なんです。良いとか悪いとか、正しいとか間違ってるとか、そんなことどうでもいいかーと思える軽さも持ち合わせてるカードでもあります。
私的にはこのカードがいちばんリーディングしにくいなと感じますね。隣り合うカードにも影響を受けやすいといいますか。私もまだまだ迷いながら勉強していきます。
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