見出し画像

脳梗塞で運ばれ3週間

87才の実母が脳梗塞で救急搬送されたのは3週間前のちょうど土曜日。

コロナ禍ということもあって面会も叶わない状況ですが、2回ほど病院に電話をさせていただき、1回目は主治医の先生より折り返しの電話をいただき、2回目は担当の看護婦さんとお話することが出来ました。

1回目は運ばれて10日ほど経った頃。
脳の浮腫みがピークで運ばれたときにはあった反応も全くないという事だった。

2回目は先日、入院から18日経ったタイミング。
コロナ患者を受け入れている病院という事は知っていたので、頻繁な電話は避けたいものの、どんな状況なのか会えない分、知りたい思いもつのります。

前回の電話では、全くの無反応と言う事だったが、今回の電話で確認出来たのは、
左半身が全く動かないものの、右手で看護師さんのリクエストに答えてグーチョキパーができるとのこと。少なくとも右手は動くし、看護師さんの言ってる事は聞こえてるし、理解できてるという事。目は右に寄っていると言ってたが、それが意味することを私は理解できていない。呼吸は酸素吸入もしておらず、自発呼吸をしていて、嚥下機能はないので鼻から栄養をとっているそうだ。


母は今、何を思っているのだろうか。

自分の状況を半端に理解し、思い通りに身体も動かず、もしかしたら、病院の天井を見つめることすら許されていない。時計もカレンダーもない世界で、誰も面会に来ない。

私が救急車を呼んだことを恨んでいるだろうか。

87才なりの痴呆は少し見受けられたものの、救急車で運ばれた朝も家族の洗濯物を干してくれていた。自分のタイミングでトイレもお風呂も行けてたので、思うように身体が動かない現実ともろに向き合っているんじゃないだろうか。
そんな事を想像するだけで、確認する術もなく、私は無力だという事実を突きつけられるだけだった。

ラジカセっぽいSDカード対応の音楽プレイヤー、ヘッドホンをAmazonでポチった。

大音量でテレビをつけっぱなしにしていた母。
耳が聞こえるのなら、せめて好きな昔の音楽を編集して届けようと考えた。看護師さんがどこまで対応してくれるか分からないけれど、音楽で刺激を届けたい。(自分では再生できる様なレベルにはないので、看護師さんの協力を期待するだけ)

救急車で搬送された時、ベッドの上で倒れてて(ベッドの端に座ってお菓子を頬張ってるタイミングで発作があったもよう)、失禁もあったので、母の入院後すぐベッドは処分した。たぶん、私はひとりっ子だし、フルタイムで働いているし、家で介護は無理だと思ったのもある。2階の母の部屋と1階の私の寝室を取り替えるとしても、ベッドは少なくとも介護用に買い替えが必要だと思ったし、服も靴も、そのまま使えることはないと思った。どっちにしろ、2階の母の部屋を片付けて私が2階に移る準備は必要だと思った。

母に断りもなく、いろんなものを処分した。

今までも入退院を繰り返し、いろんな手術をしてるので、私が買ったパジャマが沢山出てきた。そのたびに新調した靴下や下着も大量に出てきた。
けっこう、いろんなモノ捨てたけど、パジャマや下着はまだ使うタイミングがあるんじゃないかと思う自分がいて、捨てられなかった。

エプロンだとか、日傘だとか、自分がプレゼントしたものがいっぱい出てきた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?