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テレチャウ気持ちを後押し 親孝行に斬新コンテンツ

2024/10/28発行 学祭号(1060号)

 株式会社Piety(以下Piety)は、「親に感謝を伝えたい」そんな想いを持つ人の背中を押すために、「テレチャウ」というショートムービーコンテンツを提供する。テレチャウとは、大切な人への感謝を1分ほどの動画に込めるコンテンツであり、主に親孝行の機会に活用できる。Pietyは今年で創業2年目、5名の社員は学生など若者が中心だ。会社設立やテレチャウの提供に至った経緯などをPiety代表の加治木基洋氏と広報担当の小林涼雅氏(本学経済学部4年生)に話を聞いた。

 Pietyは、「親孝行ができなかった人を世界中から無くしていこう」といった想いのもと運営されている。どのような理由からそのような想いに至ったのか。

 加治木氏
「理由は2点あります。1点目は、母に恩返しをしたい強い気持ちがあったからです。これは私が特段に良い子というわけではありません。ただ、母や自らの人生を紐解いていくと一生懸命に私や妹を育ててくれた母親の存在がとても大きいと実感したのです。自分が何かを頑張ることで母に恩返しをしたいという思いが強くなりました。2点目は、友人の母の他界です。大学進学を機に上京し、様々な課外活動を通して私と同じように母親に恩返しをしたいと強い思いを持つ学生と出会いました。そんな中、友人の母が突然他界されたのです。友人は実家との距離もあり、臨終に立ち会えませんでした。何もできなかったと後悔する気持ちは他人事には思えませんでした。」

 Pietyのテレチャウに関わる取り組みは、一般的な企業サービスという形での提供もあるが、最近では学校や学習塾、フリースクールなどの教育現場と連携を取り生徒たちに無料で提供することも行う。具体的には、生徒たちにテレチャウを通じたワークショップの開催や卒業イベントでの活用で、この取り組みは今後も広げる。

 なぜ、生徒たちのテレチャウの活用に力を入れていくのか。

 加治木氏
「感謝の気持ちを伝えることに恥ずかしさや躊躇いを抱きやすい日本人の国民性を感じています。サービスを広めるためにも、感謝の気持ちを伝えやすくする土壌を育てなければならないという理由から教育機関と連携して、大切な人に感謝を伝えるきっかけを用意します。」

 ワークショップに参加した生徒からは、「伝える前は恥ずかしさがあったが、伝えたことで親子関係がぐっと近まった」と、良い反応が得られている。中には、「思ったよりお父さんはいい人だった」「仕送りが増えました笑」といった面白い評価もあった。感謝を伝えられた親からは、「自分の育児に不安はあったが感謝の気持ちを伝えてもらえて感動した。」「受験に向けて厳しいことを言わなければならず、辛い時期もあったが、子どもからの感謝の言葉で全てが報われた気がしました。(学習塾でのワークショップ)」と、普段の生活ではわからない子どもの気持ちに感動する感想が得られた。

 Pietyは企業との連携も進行中だ。大手リゾート会社との卒業旅行の共創や、また大手花屋との顧客体験価値の向上に向けて連携する。Pietyは設立2年の若い企業だが、理念に共感する多くの企業様と、連携先を増やしている。現在は離職率防止に向けた施策として、企業への導入も進めているそうだ。

 Pietyは10/2に兵庫県の青楓館高等学院にてテレチャウのワークショップを開催する。様々な形態の教育現場においてテレチャウの活用をさらに拡大していく見込みで、より多くの生徒・学生に感謝の気持ちを伝える後押しをしたいと小林氏は意気込む。すでに現地メディアをはじめとした複数のメディアによる取材/掲載が決まっているとのことだ。

 テレチャウは感謝の気持ちを伝えたくても踏み込めない人たちの背中を押してくれる。因みにテレチャウの語源は、言う側も言われる側も「照れちゃう」から由来する。恥ずかしくてテレチャウ。周りの大切な人へ感謝を伝えるタイミングで、ぜひ利用してみてはいかがだろうか。(長谷川桜子)

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