進路に迷う学生必見 キャリアセンター利用方法
2024/6/14発行 夏号(1059号)
「もうすぐ就活が始まるけど、うまくいくか不安です」「就活の悩みが多いのですが、他の就活生はどんな悩みを持っていますか?」就活中は誰もが内定を取得するまでにさまざまな悩みを抱えている。初めてのことで不安は尽きず、選考中も壁に当たることが沢山あると思うので、誰かと相談してはいかがか。
法政大学のキャリアセンターは、多岐にわたるサービスとプログラムを通じて学生のキャリア支援を行っている。今回は、キャリアセンターの岡本裕樹さんにインタビューを行い、キャリアセンターの利用状況について伺った。
キャリアセンターでは、個別相談と就職支援イベントを中心に学生のキャリア支援を行っている。個別相談では、一回30分のセッションを年間約22,000件も行っている。学生は、就職活動やキャリアに関する全般的な質問から、具体的なエントリーシートの相談や面接の練習まで、あらゆる相談が可能である。また、キャリアセンターは年間約350件のイベントを開催し、三つのキャンパスで多様なプログラムを提供している。例えば、3~4月の就職ガイダンスや5月のインターンシップガイダンス、インターンシップ準備講座などを皮切りに学生の就職活動をサポートするためのイベントが目白押しである。
岡本さんによると、学生の悩みは多岐にわたるが、最近は就職活動の早期化と長期化に伴う相談が増加している。インターンシップやオープンカンパニーへの応募準備、内定を受けた後の進路選択の迷い、就職活動の方法の多様化、そして勤務条件に対するこだわりが強まっていることなどの相談内容が特に目立っている。岡本さんは、「近年はエージェント利用や逆求人といった就職活動の新しい方法が増えており、学生のニーズも多様化しています」と述べている。
キャリアセンターを利用することで、学生一人ひとりが自分の目指すキャリアに近づくことができる。例えば、就職活動の進捗状況を確認したり、エントリーシートや履歴書の相談をしたりすることで、内容のブラッシュアップにつながる。岡本さんは、「相談を通じて次につながる支援を提供し、学生が継続的に就職活動を進められるようサポートしています」と強調する。また、卒業生とのネットワークを活用し、現役生と卒業生が繋がれるプラットフォームを提供している。今年、ビズリーチキャンパスを公認利用化し、卒業生との関係を強化している。
企業の面接で「学生時代に力を入れたことは何ですか」と聞かれたとき、どのように回答すればいいのかわからない学生も少なくないと思うが、キャリアセンターではワークを交えながら実施する講座があり、受講した内容を基に個別相談に来てもらい、ヒアリングをしながらネタを広げたり、文章化のお手伝いをしたりしているようだ。また、企業との連携を強化し、模擬面接などのイベントも実施している。
学生のサポートで最も重要なのは、悩みの解決と継続的な支援である。岡本さんは、「就職活動は自己分析や企業研究、面接練習といった複数のステップが連続する活動であり、次につながる支援が重要」と述べている。また、就職活動が長期化する中で、学生のモチベーションを維持することも大切だと指摘する。今後の課題として、学生のニーズの多様化に対応する必要がある。岡本さんは、「就職、起業、進学といった多様な進路に対応するため、ニーズに応じたサポートを提供していくことが重要です」と述べている。
最後に学生へのメッセージとして、岡本さんは「ご自身の進路に悩むとき、1人で抱え込まずにキャリアセンターを頼ってほしいです」と学生に呼びかける。キャリアセンターの個別相談やイベントを利用することで、悩みの解決の糸口を見つけ、次のステップに進むことができる。「キャリアセンターが提供するサービスやイベントに参加し、様々な気づきを得て、自分のキャリアを主体的に構築してほしいです」と期待を寄せている。(王霽月)