劇団皆奏者 第五公演「0号」終演
劇団皆奏者 第5公演「0号」全6ステージ無事終演致しました。ご来場頂いた皆様、また今公演に関わられた関係者の方々、本当にありがとうございました。この厳しい状況の中沢山の方々に観て頂けた事をとても嬉しく思います。
約四ヶ月と言う稽古期間。稽古期間としては割りかし長い方だと個人的には思うのですが、それでもあっと言う間に過ぎ去った四ヶ月だったなと感じています。
劇団主催である神崎とは真芝が大学2回生の時に出演した公演で舞台監督と言う立場で知り合い、その後の交流は少ない方だったのですが、色々あって久しぶりに再会し、今回の公演のオファーを頂きました。
後々知った事ですが、元々は今回の演出補佐兼アンサンブルとして出演していた否カるキちゃんの希望でもあったのだとか。何にせよ良いご縁に恵まれたなぁ、と。
んで、今回頂いた板東鶴三郎、つまり板鶴ですが、最初は「俺ではないやろう」と思っていました。自分自身、大スターとしての貫禄や年齢層など、あまりにも自分とかけ離れていたので、自分がやったところで役としての説得力に欠けるな、と。
そう思いながら、座組み内オーディションと言う形で配役が行われたのですが、予想とは裏腹にこの役に抜擢されました。もうびっくりと言うか、神崎本人に「貴様正気か」とまで曰う始末。
しかし神崎からは「お前にしか出来んねん」と。そんな事言われたらやるしかないじゃない?じゃあめちゃくちゃカッコよくやったるからなぁ!!!と言う精神でああだこうだ悩みながら稽古に臨みました。
また作中の板鶴の最期に関しては、神崎と話し合って「撮影をやり切って倒れる」と言う演出を行いました。ご本家様の方は観てないのですが、板鶴ならやり切るだろうし、何よりもカッコ良く倒れるので遺された側の心にも残りやすいだろうと。まあお陰で今声帯ボロボロなんですけどね!!
殺陣に関しては実に約5年振りで、それも5年前はここまでバンバン人を斬ったりしてなかったのでなんだか不思議な感じでした。
殺陣に関わった面々の殆どが未経験の人が多く、指導は後藤(過去)役の終夜くんをチーフに真芝もちょこちょこ口を挟む形で作り上げていきました。チーフの的確な指導と皆の頑張りの成果がよく表れた、良い殺陣ができたと個人的には思います。
板鶴の殺陣で関わるアンサンブル3人(演:ハブられメタル、若林弘樹、コロ助)ともクセが強く、ハブられメタルくんは「孤独はファッションやから」等の格言をしょっちゅう生み出すし、若林くんは最初爽やかだったのにどんどんゲスくなるし、コロ助くんは遊びでエチュードやると一生終わらせようとせんしと、本当に癖の塊みたいな面白い3人。教えられた事の吸収も早く、空いてる時間にひっそりと練習しており、根はしっかり真面目な俳優達でした。
板鶴の殺陣では関わりはありませんでしたが、星の銀次郎で忍者として殺陣をしていた小田杏子ちゃんは、本番期間中でも自分の動きの反省点を見つけ少しでも改善しようとする。その姿は見習いたいと思いました。あとダンス超上手なので回転斬りを教えたら超絶綺麗にやってのけました。
そうそう、作中で後藤(演:終夜)やサブ(演:パズー)に「アニキ!」って呼ばれてたんですが、5年前の殺陣芝居の時は真芝が「アニキ!」って呼ぶ役だったんですよね。なんか感慨深いと言うか、これがエモいってやつなんですかね。
終夜くんは殺陣も芝居もサラッとこなす器用な俳優。かと思いきや所構わず放屁するテロリスト。なんやこいつ。でも魅せる所は魅せる、と言う芝居がちゃんとできる俳優で、尚更なんやこいつってなりました。
パズーくんは演じているサブとおんなじ癒し系タイプで、温和なタイプかなと油断してたら急にキレッキレのボケを挟んでくるテロリストその2。万絵巻にはテロリストしかおらんのか?小道具も担当しており、戦場シーンの銃は彼の作品だったりする。
菊田とのシーンはほぼ喧嘩しかしてなかったのですが、演じられているはらたつみくんとは電車が同じなのでいっぱいお話したりしてました。
小屋入り期間中は事あるごとに役としての日常会話をしたりして遊んでたのですが、やたら板鶴にマウント取ろうとするので後半はほぼサイコになってました。
あと楽ステ前にたつみくんから菊田としてバレンタインチョコ貰った時は流石に爆笑しました。
ケンちゃん(演:日高犬豪)同世代と言う事もあってやり取りが楽しい。zoom稽古の時は2人とも暇してたりする事があったのでその度に「今日の晩御飯何作ってるのー?」と言う遠距離カップルの電話みたいなやり取りをしてました。
役者としてのパフォーマンス力が非常に高く、また身体能力も高い。ダンスも出来、殺陣も初めてながらしっかりと振れる、正にケンちゃんと言う役に相応しい俳優やなと。
他にも色々な俳優さんとシーンを演じたり、お話したりしましたが一人一人紹介していくと埒があかないので割愛。でも皆んなそれぞれ個性的で魅力的な俳優さんばかりでした。
うーん、結局何が書きたかったか自分でもわからんくなってきた。まあ兎にも角にも、楽しかった!この一言に尽きます。脚本は良いし、ダンスも殺陣もあるエンタメやし、良い役もらったし。何よりも座組みの皆んなが面白くて良い人ばっかりで、みーんな可愛くてしょうがない。そんな感じです。
またこの良いご縁が続くと良いなぁ。
(写真:はくしらこ様 @hakushirako)