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女性一人でナンバープレートを変えてみた

今日愛車のナンバープレートを変えた。
好き好んで変えたのではなく、岩手から熊本に引っ越しをし、陸運支局が変更となったためだ。
自分自身でナンバープレートを変更することができ、達成感に溢れているため、ここでその記録を残したい。

私は岩手に住んでいた頃、愛車を東京で購入し、岩手まで陸送してもらった。
早速脱線するが、購入時のオプションとして、私はご当地プレートを希望した。岩手県のナンバーになるのだから、銀河鉄道モチーフのプレートが車に付くのだと思い込んでいた。
ディーラーにも銀河鉄道の画像を見せて、
「これ、この銀河鉄道のプレートでお願いします」
と話していた。
しかし、納車日の朝、輸送車に乗せられて来た私の車に搭載されていたプレートは想像していた柄ではなかった。
銀河鉄道の代わりに、左に石垣、中央に岩手山のモチーフプレートであった。
正直絶句したが、陸送の運転手さんにごちゃごちゃ言ってもしょうがないし、銀河鉄道モチーフが使えるのは岩手地域だけで、私は盛岡地域であるため装着できないことを知らなかった私が知識不足であった。
しかし、ディーラーの担当者からせめて事前に一言説明があってもよかったのではないかと今でも思う。
「お住まいは盛岡地域になりますので、銀河鉄道モチーフにはできないんですよ」と教えてくれれば、と正直モヤっとした。

と、こんな始まり方だったが、誕生日の数字をそのままナンバーにしたプレートに対してはとても思い入れがあった。
そのため、仕事の都合で熊本に移動になった後も、しばらくはプレートを変更することは考えていなかった。
ナンバープレートの変更を改めて意識したのは、同時期に同じく熊本に移動になった同期が、半休を取って自分でプレートを変更した、と飲み会で知った時だった。
「え?変えなきゃダメなの?」と聞いた私に対して、車の税金支払い書が、2年目から届かなくなる(1年目は転送期間内であるため)のを恐れて変更した、と教えてくれた。
それを聞いて、「うわ、確かに。でもめんどくせー。てか自分でできるの?」となった私は、最初に
『ナンバープレート変更 代行』と調べた。
ネットには、ディーラーに委託する場合、2〜3万円の費用がかかる旨書かれていたため、「まあ、そのくらいはかかるよね〜…」と思い、早速最寄りのマツダディーラーに電話をした。
最初は電話で金額だけ聞いておこう、と思っていたのだが、電話先の方は、とにかく一回お店に来てください、の一点張りで、大体いくらになるのか全く電話越しでは教えてくれなかった。
仕方がないので、その週末、電話で約束した時間に店頭に赴くことになった。
担当者さんは私を先に案内すると、メニューを持ってきて、「ドリンク何になさいますか?」と大変丁寧にもてなしてくれた。
早速「最近こっちに引っ越してきまして、車のナンバープレートを変更したいんです。ディーラーさんにお願いするとなるといくらくらいになりますか?」、と聞くと「大体6万円前後ですね〜」「えええ!!そ、そんなに高いんですか…?!」「ええ、そうなんですよ。しかも3日ほどお車をお預かりする形になりますので…」
金額を聞い、真っ先にディーラーに委託するのはやめると結論を出した。
「あの、なんとか自分で交換するので、今日のところはここいらで…」とお店を後にしようとした私を、
「少し複雑ですが、今から私が全て説明します。必要な書類もお渡しします」と店員さんが引き止めてくれた。
そして、本当に一から丁寧に説明をしてくれた。
1番最初に説明してくれたのは、何がなんでもナンバープレートを変更しなくても違法にはならない、ということだった。
私が、「転送ができなかった、2年目以降の自動車税はどうなるんですか?」と聞くと、どうやら何かしらの方法で、現在の住所まで届けてくれるらしい、と説明を受けた。
何がなんでも税金は徴収される仕組みらしい。
ここまで聞いて、かなり心が揺らいだ。面倒だし、もう変えなくてもいいんじゃないか…?
しかし、住民票に記載の前の住所と照らし合わせる必要がある、と教えてもらい、そうなるとまた次に移動となった時は、二つ前の岩手の住所はもう載ってないわけで、どうするのかと聞くと、
「その時は戸籍から調べることができます」と教えてもらった。
今回変更をしないと、次にいざ変更しようとすると、今回より面倒になるのか…と思った時、自分で変更する決心がついた。

まず最初に必要だったのは駐車場証明だった。これを警察署に提出することで車庫証明が発行されるわけである。
私が住んでいるのはもちろん持ち家などではなく、アパートであるため、不動産屋から貰う必要があった。
幸い、私がするでいたアパートの管理不動産屋は土曜も営業していたため、事前に電話で予約をし、駐車場証明書をもらいに行った。
不動産屋によるだろうが、ここで私は発行手数料として、2000円ばかし徴収された。
しかも証明書には有効期限があるため、次は警察署に行く必要がある。
不動産屋と違ってここは殿様商売なので、平日しか開いていない。
たまたま、年1の健康診断が近くの時期にあり、ここ幸いとその日は有給をもらった。
朝イチに健康診断を済ませ、その足で最寄りの警察署に行き車庫証明の発行申請書を提出した。
ここで誤算だったのは、発行申請してから、発行に至るまでおよそ一週間かかる、ということだった。
もちろん受け取りも平日しか受け付けていない。しかも1ヶ月以内に取りに来ないと失効とたるとのことだった。
その時、業務は閑散とし、私が追われている業務もなかったため、正直いつでも有給は取れたが、所属Grの決まりとして、有給は基本前の月の20日までに決めておくことになっていたため、急に休むのは少しばかり気が引けた。
とは言っても、ここまで来て無に帰るわけにもいかないため、翌々週の水曜日に午後休を取ることとなった。

そして、いざ決戦の日、入念なシミュレーション通り、12時に退勤した私はまず発行引換券を片手に、警察署に向かった。スムーズに車庫証明を受け取ることができ、ここで印紙代550円をお支払い。

そして、いよいよ本命の運輸局熊本支局へGO!
代わりに諸々の手続きをしてくれる代書所(少し記憶が曖昧)の受付で、ナンバープレートの変更に来た旨を伝えると、「じゃあ自分でプレート外してきて」とプラスドライバー一つ手渡された。
いざ!と思い着手したものの、封印を発見。指でほじほじしても(当たり前だが)全く取れず、「これ本当に私に取れるのか…???」となった。
困った時はYouTube!と思い立ち、動画を見ると封印がドライバーで破けることを学んだ。
見様見真似でドライバーを使って破こうにも、封印を凹ませることができてもなかなか破れず。あまりに力を込めたら、ドライバーを滑らせて車体に傷をつけるのではないか、という不安もあった。
地面に膝いついて四苦八苦してると、通りすがりのおじさんが声をかけてくれ、少し手伝ってくれたが、その方でも破ることができず、諦めて去っていった。
岩手の封印は特別厚い素材で作られているのではないか、とさえ思った。
そうこうしているうちに、ようやくナットが見えるようになるまで破くことができた。そこからは比較的スムーズに取り外しをすることができた。

取り外したプレートは持ち帰りたかったため、穴あけをお願いし、追加料金(多分2枚で千円くらい)を追加で支払い、車内待機を言い渡された。
プレートを外した車は新鮮で、敷地内から出ては行けないことに閉塞感を覚えた。
1時間くらい待って、と言われていたが、実際は30分ほどで、「作業が完了したから受付に戻ってきて」と電話をもらい、そこで新しいプレートと再度プラスドライバーを渡された。
封印と新しい車検証は敷地内の別箇所で、今度は付けてもらい、無事に交換を終えることができた。
健康診断の日にお休みを1日、半休を1回。費用は合計およそ五千円であった。

車のナンバープレートを自分自身で交換できるとは思わなかった。物理的にというより、書類を不足なく自分で揃えたりすることにハードルを感じていた。
今回の経験は自信になった。「私は何でもできる」という思いを生み出すことができた。なにより六万払ってディーラーにお願いしなくて本当に良かったと思う。

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