TikTokのアルゴリズム(2023年)
こんにちは!HORSMARTの佐藤です。
弊社ではSNSのコンサルティングも実施させていただいているのですが、
その中でも特にニーズがTikTokのアルゴリズムについてまとめたいと思います。
アルゴリズムを掘り下げる前に、
TikTokはアルゴリズムを明確に公開している
という事について背景を抑えておきましょう。
2020年、TikTokのCEOであるケビン・メイヤー氏は透明性、特にアルゴリズムに関する透明性の重要性についてマニフェストを発表しました。
メイヤー氏はTikTokが競合他社よりもオープンであることを約束し、MetaやGoogleに対して間接的に対抗したのです。
TikTokはその約束を守り、アルゴリズムの仕組みに関するドキュメントを公開しています。このnoteでは、TikTokが発表している情報と一般的なSNSの原則に基づくアルゴリズムと合わせて紹介します。
ウェイトが大きいアルゴリズム
動画のエンゲージメント
TikTokのおすすめ動画に掲載されるか否かを分ける大きな指標のひとつはエンゲージメントで、これには「いいね」や「コメント」、「視聴時間」や「プロフィール訪問」などが含まれます。
TikTok動画のエンゲージメントが高いということは、ユーザーが長時間コンテンツに触れていることを意味します。また、判断材料には、ネガティブな意味合いでの、「興味ありません」のボタンなども含まれます。
もちろん、これらのエンゲージメントがすべて同列というわけではありません。コメントやシェアは「いいね」よりも強力なエンゲージメント指標です。これはTikTokだけでなく、他のSNSプラットフォームでも同様です。
コメント、シェア>いいね
TikTokの公式発表によると、エンゲージメントはアカウントレベルではなく、”動画レベル”で測定されます。
エンゲージメントの各項目について簡易的な説明を記載しておきますが、既にご存じの方も多いと思いますので必要に応じて読み飛ばしてください。
①再生時間・再生完了率
再生時間は、動画が再生された総時間
再生完了率は、総再生回数に対する最後まで視聴された回数を意味します。
②リピート再生数
Tiktokの再生には一度見終わっても、もう一度頭に戻り何度もループして再生することができ、これを「リピート再生」と呼びます。
1人のユーザーが何度も見返したくなる動画がおすすめに表示されやすくなっています。
③視聴維持率
動画をどの程度視聴し続けたのかというのが視聴維持率です。
視聴維持率の高い動画は、ユーザーにとって良いコンテンツと考えられます。
④シェア数
シェア数とは、TikTokの動画が他のSNSにシェアされた数のことです。
ユーザーが、Twitter、Instagram、Facebookなど、ほかのSNSでも拡散されることで、さらに多く再生され多くの視聴者に見てもらえます。
キャプションとハッシュタグ
動画の説明欄がキャプションで、#○○がハッシュタグです。
このキャプションとハッシュタグは検索用に最適化する事が重要だと言われ始めています。
TikTok SEOは新しいバズワードですが、人々が検索しているキーワードやハッシュタグに合わせてコンテンツを作成することです。TikTokは昨年9月にキャプションの最大文字数を2,200文字に拡張しました。これにより、TikTok SEO を強化するキーワードを扱うための十分なスペースを確保することが出来ました。
SEOの強化で忘れてはならないのがGoogle検索からの流入。
これまではアプリ内完結型でおすすめ欄からの視聴がメインではありましたが、キャプションを拡大したという事はSEOの強化をTikTok自体が視野に入れているという意味です。
もちろん、キーワードを含める場所はキャプションだけではありません。TikTokでは、ナレーションやテキストからそれらを取得することもできます。
サウンド
動画で使用されているサウンドは、それ自体がおすすめ欄に載る要因になります。トレンドのサウンドを使えば、短期間ではあるものの、ランキングを上げることが可能です。
ここで重要なのはトレンドのサウンドが流行る前に使用するようにする事です。サウンド利用が5,000未満をおすすめします。
TikTok独自ツールの利用
TikTokの独自ツールを使ってコンテンツを作成すると、アルゴリズム上優位になります。
他のSNSでは、ネイティブコンテンツをアルゴリズムで優遇する傾向があるため、TikTokに同様の傾向があっても不思議ではありません。ただしTikTokからはこうした情報が明言されてはいません。(後述しますが効果は語られてます。)
例えばInstagramでは、他のプラットフォームの透かし付きコンテンツの優先度を下げます。また、FacebookはYouTubeの埋め込みよりもネイティブ動画を優先しており、LinkedInはネイティブのブログプラットフォームを提供しつつ、外部リンクのない投稿を優先します。
TikTok独自の分析によると、TikTok独自のクリエティブツールを使用した企業は、使用しなかった企業に比べて14倍ものエンゲージメントを獲得しています。
そして、エフェクトやテキスト処理などのTikTokの組み込み機能を必ず使用してください。TikTok によると、「これらのネイティブ機能は、コンテンツをプラットフォームにネイティブに感じさせるのに役立ち、おすすめページにコンテンツを掲載するのにも役立ちます。」と説明されてます。
他のTikTokユーザーとの交流
TikTokユーザーの76%は、コメントを投稿したりコメントに返信したりするTikTokerは親近感を感じると述べています。
実際、TikTokは「反応、応答、リミックス戦略」を推奨しています。
トレンドのコンテンツに反応する
話題や質問に迅速に応答する
トレンドのコンテンツを他クリエイターとリミックスする
ウェイトが小さいアルゴリズム
フォロワー数、過去動画実績
TikTok は、フォロワー数や以前の高パフォーマンス動画の履歴に基づいて推奨を行うことはありません。
確かに、フォロワーが多いアカウントはより多くの再生回数を獲得する可能性があります。ただし、ターゲット視聴者に刺さる素晴らしいコンテンツを作成した場合は以前にバズった動画を投稿したアカウントと同じくらい、おすすめ欄に登場する可能性があります。
これは、過去のパフォーマンスがこれからアップする動画に影響を与えると考えられている、古典的なSNSマーケティングの形式からの大きな変化だといえるでしょう。
デバイスとアカウント情報
TikTok アルゴリズムに含まれるデバイスとアカウントの設定の一部は次のとおりですが、アルゴリズムのウェイトは相対的に低いです。
言語の設定
国の設定 (自国の人々のコンテンツが表示される可能性が高くなります)
モバイルデバイスの種類
新規ユーザーとして選択した興味のあるカテゴリ
毎日投稿する必要がある
TikTok動画を毎日投稿することは、一般的に推奨されることですが、TikTok のガイドラインは、それが成長には必須ではないことを明確にしています。
とはいえ、どの動画がバズるのかPDCAを回す役割はあります。
視聴者の関心を集めるには質の高いコンテンツを投稿することがより有益であると公言してくれてます。
問題が生じる可能性のあるジャンル
TikTokアルゴリズムは、創造性を刺激し、喜びをもたらすというプラットフォームの使命を実現するために機能しています。
これを達成するために、TikTokは、極端なダイエットやフィットネス、悲しみ、別れなど、潜在的に問題となる主題に関する同様のコンテンツの推奨を避けています。
残念ながら上記のジャンルで伸びている動画も沢山見受けられるので、アルゴリズムのウェイトは現時点で小さそうですが長期的に見て良くはないでしょう。
まとめ
今回はTikTokのアルゴリズムについて公式発表や一般的なSNSアルゴリズムの観点でまとめてきました。
SNSでアルゴリズムは日々変化があるものであり、
今回紹介したものが絶対正解ではありません。
ただし、TikTokは公に発表することを約束してくれているので、TikTok公式がどのように動くかチェックしておきましょう。
弊社ではSNSコンサルティングや随時セミナーなどのイベントの実施、ご相談をお受けしてますのでお気軽にお問いあわせ下さい。