JBC4競争
①大井9R JBCレディスクラシック 15:20~
【各馬短評】
基本的にダートは牡馬>牝馬
牝馬が馬力に優れる牡馬に交じってOP以上のレースを好走する事は難しい
その中で1800m以上の古馬混合ダート重賞で牝馬で連対したのは歴代で僅か11頭のみ。このアイコンテーラーはダート2戦目にしてここに名前を加えた。
シンプルにこの実績というのを最大限評価したい。
前走についても直線で振り切るかと思えた中で、ハギノアレグリアスに最後捕まったがハギノアレグリアスも十分G1善戦級の素質の持ち主でいきなりそこに対しての僅差というのは斤量差があったにしろ評価が出来る。
芝を使っていた時は左回りを中心に実績を積んで来たが、ダートに来て前走右回りもクリア。今回ノーブルシルエット、テリオスベルらの外枠の馬が前を作って行く中でそれらを見ながら3.4番手で構えて行ければ。
今回人気でも3.4倍程度のオッズに落ち着きそうで、単勝が美味しい局面
前述の通り混合重賞での実績、内容を高く評価しての1番手
個人的にはこの馬の頭・連対想定の馬券を組みたい
ダート1600m以上の中央世代重賞を牝馬で勝利したのは歴代で4頭のみ
ゴールドティアラ・ミラクルレジェンド・アイアムアクトレス・ライオットガール
ゴールドティアラが翌年のフェブラリーSで2着・南部杯1着
ミラクルレジェンドも翌年のJBCレディスクラシックを制覇、その後連覇
このライオットガールも今後の活躍を期待させる実績を作った
今回斤量関係は前走よりも縮まるものの前走は溜めた脚の差で敗れた
▼レース後コメント▼
「良い形で競馬は出来ました。結果的に少し早く踏む形になって最後は差されました」
魅力ある自在性を生かしてここでも良い形で競馬を作りたい。
昨年から牝馬限定の交流重賞はこの馬を中心に回って来た
昨年の盛岡JBCはスタートを躓く形で出てしまい、4コーナーも外々を回す形で内を上手く立ち回ったヴァレーデラルナに僅差敗れた。
この牝馬限定交流では常に上位の存在。本質的にはその同性の中でスタミナが求められた方が相対的にパフォーマンスは上がるのでもう少し距離が長い所がベストだが、この距離も十分守備範囲内。能力通り走れれば十分勝ち負け。
前走は高速馬場&差し足要求値の高いレースとなりこの馬には不向き
今回大井は豪州産の砂入れで、砂圧は2cmUPの10cmでの開催
高知を除いて地方では上位の砂圧になる門別・盛岡・船橋での好走があるという事はこの馬にとっては良い経験
この馬自身タフな馬場でのパフォーマンスが高く、周りがタフな砂に手こずるようであれば相対的にパフォーマンスを上げる事が出来る。この馬も距離はもう少し欲しい所ではあるが、同じ舞台でも前走よりは舞台好転。掴み所の無い馬だが、相手で押さえておきたい。
前走は大外発走から内々を回して来る好騎乗だったが、4コーナーからのペースアップに対応出来ず。押し上げを図った3.4コーナーから直線残り200mまで手前を替えずに走っていた事もあったがイマイチ直線では伸びきれず。
流石に前走休み明けで57kgというのは酷で見直したい
昨年のJBCを含めグランブリッジと3度のワンツーを作って来ており
この馬も当然この牝馬交流重賞では無視出来ない存在でグランブリッジを評価するのであればこの馬も押さえる必要がある。
②大井10R JBCスプリント 16:00~
【各馬短評】
日本のダートスプリントはとにかく上級条件が少ない
中央重賞に限れば中山のカペラSのみ
それ故にこのダート短距離を目標に馬が作られていく事は少なく
その狭い路線での力関係というのは変化しづらい
今の日本のダートスプリント界は
リメイク・レッドルゼル・ドンフランキー・リュウノユキナ
この4頭が上位に君臨していると考えている。
その中でこのリメイクとレッドルゼルが抜けている印象で、今回レッドルゼルは回避。このリメイクがこのメンバーでは何枚も抜けている。
海外のレースを振り返っても、前走のコリアスプリントは圧勝。
4走前はドバイで5着。5着と敗れはしたものの、個人的にはかなり強い競馬をしていた印象を受けた。スタートで後手を踏み最後方付近からの競馬。4コーナーではかなり外々に振ってロスがありながらも直線では鋭い脚で追い込んでの5着。後方から直線は内を通した6着レッドルゼルには余裕を持っての先着。勝ち馬Sibelius(シベリウス)2着Switzerland(スイッツァランド)が内々をロス無く立ち回っていた事を考えれば相当強い内容
サウジアラビアのレース質も高く、この時も後方から前を追いかける形での3着
勝ち馬Elite Power(エリートパワー)はその後アメリカのトゥルーノースSを圧勝
2着馬Gunite(ガナイト)についてはドバイGSで僅差の3着好走と
2走前のレベルはかなり高かったように思える。そこで3着を確保したこのリメイクは日本のダート短距離界ではやはりトップクラスの力を持っている1頭
今回乗り替わりとはいえこのメンバー相手には完勝しなければいけないレベル。人気でも逆らえないとしてこの馬の頭、連対相対で。
前述の通りこのリュウノユキナもこのダートスプリントでは上位の存在
昨年末のカペラSではリメイクの2着
今年に入っても1200m交流重賞を勝利
クラスターCでリメイク・ドンフランキー3着
前走東京盃でドンフランキーの2着と8歳馬ながら素晴らしい成績を誇る。
このメンバーでもリメイク以外には負けられない構成でここでも十分上位争い。
今シーズンは上半期こそ海外遠征等結果が出ずに低迷したものの
元々この馬もダートスプリント界上位の存在で
昨年大和Sは58.5kgの重斤量を背負ってリュウノユキナに完勝
カペラSではリメイク、リュウノユキナの3着
リヤドダートスプリントではリュウノユキナ、ダンシングプリンスに先着、リメイクと1馬身差の競馬
前走東京盃も57kgを背負ってドンフランキー、リュウノユキナの3着
ここでも十分通用して良い相手関係と見る
夙川特別でレモンポップに先着する等力を持った馬だったが
OP入り後は1200mの距離でも高いパフォーマンスを出して来た
東京スプリントではリュウノユキナに0.1差の2着
続く北海道スプリントは完勝での1着
前走こそ大きく崩れたがリュウノユキナを物差しに考えると通用の下地はある
▼東京盃レース後コメント▼
「スタートは上手に出てくれて、ドンフランキー見ながら良いポジションで運べているなと思いました。時計が早い決着の中で、勝負どころで手応えがなくなってしまう形で、いつも休み明けは動き入れないところがある馬です」
前走は得意では無い休み明け。この2戦目で上昇したい。
③門別11R JBC2歳優駿 16:30~
【各馬短評】
ダート1800mの2歳新馬でラスト1F12.2以下で勝利したのは歴代で15頭のみ
その中で2着馬に0.5秒差以上を付けて勝利したのは上記の7頭
G1馬のカフェファラオやJDD2着、レパードSを制したクロスクリーガー
ダート3連勝でノットゥルノ、ペイシャエス等を牝馬ながらに破ったデリカダ等がいる中、このフォーエバーヤングの新馬戦もここにランクイン
バリアントバイオを除いては3歳時期に同世代の1勝クラス以上をクリアしており、世代間能力という観点ではこの数値は十分評価出来る物。
リアルスティールの産駒は外枠での成績が良く
芝ダートを問わずに7枠がトップの勝利数、8枠がトップの勝率を誇る
それだけ揉まれずにレース出来るかが重要な産駒になっているが
このフォーエバーヤングは新馬戦は内枠で常に馬郡に包まれるような形
4コーナー前が開けてから一気に脚を伸ばしての圧勝
産駒傾向というのは当然全馬に当てはまるものでは無いが
フォーエバーヤングはそういった馬郡での経験も新馬戦で全く苦にする事無くクリアしており、現状の完成度というのは今回のメンバーでかなり抜けていると見る。
そう考えるとオッズがそこまで被らない今回が人気でも美味しい局面と判断
個人的にはこの馬の2.5~4倍程度の単勝1点で。
④大井11R JBCクラシック 17:00~
【各馬短評】
戦績が示す通り今のダート界のトップクラスの1頭である事に間違いない
年明けのフェブラリーSはワンターンのスピード勝負というこの馬には全く合わない条件で3着。しかも大出遅れがあっての3着は地力だけカバーしての好走だった。
かしわ記念についても1600mの距離が忙しいながらに力だけで勝ち切った
やはり当然ながら帝王賞のメンバーレベルは非常に高く
2着クラウンプライドは次走海外重賞を完勝
4着ハギノアレグリアスも重斤量を背負って中央重賞を完勝
このゆったり追って後半のスパートを生かせる2000mというのがこの馬には最も適している。ここでも普通に走れれば勝ち負け。
休み明けが得意な馬で、今回は帝王賞からの休み明けの臨戦
この馬に関しても今のダート界ではトップクラスの存在
この馬については砂圧が増した大井の馬場がどう出るかという所だけ
昨年のJBCは盛岡で雨による高速馬場が向いた物の
金沢JBCでは休み明けの臨戦だったものの大出遅れ&直線伸びきれずの4着
この外回りの大井というのはこの馬にとってはベストに近い設定
メイショウハリオのように差しに回る競馬では分が悪いタイプなので、なるべく先団から押し切る競馬を実現したい。
この砂圧でパフォーマンスを多少下げたとしても十分勝ち負けに加わって来る力関係なので順当に評価したい。
前述の通り今回大井は豪州産の砂入れで、砂圧は2cmUPの10cmでの開催
ウィルソンテソーロは地方でも砂が厚い盛岡、金沢で近2走圧勝
今回の舞台がこの馬にとってプラスに働く可能性は高いと見る
▼前走レース後コメント▼
「気持ちが前向きな馬なので、そこをこちら側が少しコントロールしながら、自分のリズムを守りながらの道中でした。少し具合的にももう一つ良くなれる状態での今日のレースを迎えてますので、その分最後苦しくはなるだろうなと想定した通りの内容だったので、それでもしっかり勝ちきれるレースを組み立ててきました。具合的にももう一つ良い状態で次に向かえると思います」
と前走は辛勝も先を見据えた仕上げでの勝利
適性外の1500mのかきつばた記念ではドライスタウトに勝利
ドライスタウトもフェブラリーSで4着という事を考えるとこのウィルソンテソーロも十分G1でもやれる器。この相手強化でも楽しみは大きい
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