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「人のシアワセを喰いものにする商売・商法」は、他もやってても、合法だとしても、断じて許せない

私は、「義務教育から、経営(マネージメント)学を学ぶべき」と考える。
なぜなら経営学こそ、「総合人間学」であるからだ。
そういうことを学ばないから、「巧妙な手口を使って利益を生み出すこと=経営」だという思考で営業している人間が実に多い。コンプライアンスやガバナンス以前の問題なのだ。

娘が二十歳になった。
来年早々の成人の日に備え、全国展開している「きもの」チェーンで着物レンタルを予約し、先日「前撮り」に行った。

いったん会場に送った後、撮影時に合流し、撮影の様子をそばで見守った。
誰でもそうだろうが、やはり娘が成人式の着物を着た姿を見ることは、感慨もひとしおである。
直前まで「自分が好きなメークとは程遠い!」とベソをかいていた娘も、カメラマンの前に立つと、何とも言えないいい笑顔になった。
併せて4人のカメラマンが、シチュエーション別に撮影する。
その時間そのものは、「なんと幸せな時間だろうか!」と感じた。
娘の前や後の娘さんたちも同じような、いい笑顔をしていた。

しかし、その気分は、撮影終了後、冷や水を浴びせられることになる。
担当女性が、PCの前で撮影した画像を選ばせるのだが、その手法は、10万から30万円もする、ただの卒業アルバムのような写真アルバムを「どれにするか?」と誘導するものだ。「購入するか、しないか?」ではない。
幸い娘の金銭感覚は非常にクレバーなので、そんな高額なアルバムを購入する必要はなく、画像ファイルだけ何枚か欲しいとスタッフに言うと、ただの画像ファイルが、1枚1万円だと言う。ただの画像ファイルが、である。
「ぼったくり商法」とまでは言わないが、「娘の一生一度の成人式の着物姿だから」という、「人の幸せに付けこんだ商売」であり、それまでの幸せな気分など吹っ飛んで、業者スタッフに対するふつふつとした嫌悪感と憎悪ででいっぱいになった。
同席していた4歳年上の息子も、同感のようで、「なんてエグい商売や!」と言っていた。
購入されなかった画像は、すぐに永遠に消去されるのだろう。
しかし、親だったら判ると思うが、その一枚一枚は、かけがえの無い、尊い一枚一枚なのだ。それをよく無慈悲に捨てる(消去する)ことができるものだ。この雇われカメラマンたちは、いったいどういう神経で写真を撮っているのだろう。

確かに何ら法には触れていない。
そういう商法で商売を行っている業種は世の中にごまんとある。
クルマ業界、医療業界、私が一時期在籍した日本語学校なども、その最たるものだ。
しかし、「人にありがとう!と感謝されない仕事」は、結局しんどくなって続かない。
利益は出すかもしれないが、win-winとは程遠く、人の幸せを喰いものにしている商売=利益をつくりだす手法にすぎない。
そんな仕事は、自分の子どもに「お母ちゃん(お父ちゃん)の仕事は、こうやって喜んでもらってお金をもらえる仕事なんよ!」などとは自信もって言えない仕事なのである。

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