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私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由 その108

格子状の網を合わせて張った一番の目的は、イノシシが間違って放牧地内に入らないようにする為でした。

馬と猪では、基本的に主食とするものが違うので利害は一致せず、争うようなことは無いと確信していたのですが、イノシシがミミズを探す際に、放牧地のすぐ近くまで掘り返していたことは知っていたので、夢中になって掘り返しているうちに、誤って入ってしまうことは避けなければなりませんでした。

小さな放牧地とは言え、一周ぐるっと網を張るには、柵のパイプと網をロープで縛りつけていく必要があり、大変に骨の折れることでしたが、息子がよく手伝ってくれ、助かりました。

入口の部分には、もっとも造りに気を遣いました。
一人で、馬を引いて開閉できるしくみをつくらないといけないので、その感覚や構造については試行錯誤を重ねました。

また、このゲート部は、毎朝夕の食事をさせる場所であるので、荒天時にも快適に行なえるよう屋根を張りました。

台風などの強風にも耐えられるよう、できるだけ三角屋根の角度を小さくする必要がありましたが、あまり低く張ると、夏の高温時に暑さで参ってしまうので、最適な角度と高さを一番に考えました。

また、比較的長い時間、その場所にいることを考えて、蹄にとって程よい「堅さ」を与える為に、ガサガサした表面のコンクリート製のガーデン・ストーンを敷き詰めました。
このガサガサが蹄にとって非常に大事で、この場所を行き来することで、程よく蹄が削れることになります。
したがって、放牧地には柔らかく寝そべれる場所と堅くてガサガサした場所が必要ということになります。

近くを車や野生動物などが接近した時の考え、また大雨の時の水のたまり具合なども想定して、奥の高くなった場所に雨除けのシェルターをもう一か所作りました。




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江島 達也/対州屋
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