私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由 その81
馬の本能を目の当たりにする②
思いがけない出来事に、唖然としましたが、そうも言っておられません。
馬が車道に出て、事故などを起こしてしまえば大変です。
すぐにひん太の後を追って走りましたが、追いつけるはずもありません。
ようやく車道に出た時、ひん太はようやく走ることをやめ、我に返ったような様子でした。
もしそのまま走り去っていたなら、警察に連絡を入れる必要があったでしょう。そんなことが咄嗟に頭によぎりました。
しかし、ようやくひん太に追いつくことができ、ホルターをつかみました。もしホルターさえしていなかったら、もうどうしようもなかったでしょう。
ひん太を落ち着かせるよう声をかけながら、なんとか元来た坂道を下り、柵の中に誘導しました。
しかし、そこで私の頭の中を占めたのは、「よかった。事なきを得てよかった」ではなく、「なんという、馬の能力だ!」というものでした。
今考えても、自分の感情に驚きます。
ゲートのパイプを戻し、メジャーで計ってみると90㎝ありました。
ひん太の体高からすると、まぁ一見十分な高さです。
施設の連中は、ここにサラブレッドをいれていたのですから、まさか対州馬であるひん太が跳び越えるなどとは思っていませんでした。
あらためて、馬の本能と潜在的な能力を目の当たりにしたというのが、この日の一番の感想でした。
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