優れたドラマというのは、いろいろな解釈があると思うが、このドラマは、事実とフィクションをほどよく融合させた上に、人の社会にとって重要なファクターを兼ね備えている秀逸な作品と感じた。
もちろん、元公立学校教師として、設定にかなり「無理がある」と思う点もある。しかし、それでも尚、この作品群を老若男女を問わずお薦めしたいのだが、そうは言っても実際の私のように「なかなか観ようと思う気になれなかった」であろう方の為に、表題のことを箇条書きにしてみた。
1.「真の学習」とは、暗記と確認に偏重するのではなく、興味関心に基づいたトライ&エラーに依るべきであると提起している。
これは現行の学校教育や教育機関についても言えることである。
2.教師・藤竹の「科学に対する価値観」が、学歴偏重という日本社会ならではの因習に敢然と対峙するものであり、共感できる。
3.教師・藤竹は、各生徒はもちろん、粗暴なごろつきや高圧的な教授などに対しても「~扱い」という蔑視を持たない。差別的な態度を示さない。
これは教師に限らず、人間にとっても最も大事なことの1つである。
つまり、ドラマの中に「完全な悪役」や「善玉」がいるわけではない。
参考:
ドラマ概要:
NHK富山放送局 「よむ富山人」:
NHKドラマ「宙わたる教室」は、現在、有料ではあるがNHKオンデマンドで視聴することができる。
こういう優良なドラマは、ぜひ無料で誰でも観れるようにしてほしいと思うのだが。