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映画「小さな恋のメロディ」冒頭に出てくる馬のシーン

映画「小さな恋のメロディ」は、私が中学生の頃、爆発的に人気のあった英国の映画。
いや、爆発的に人気のあったのは、主演であったトレイシー・ハイドと言っても過言では無い。
その頃発売されていた映画情報誌の人気女優ランキングでは、公開後(1971年)かなりの年月が経っていたにも関わらず何か月、いや何年もトレイシーが1位であったのを記憶している。

そんな「小さな恋のメロディ」だが、冒頭に「古着などを回収する業者の馬車」が登場し、メロディが、おまけの金魚が欲しいがために、家に戻って勝手に祖母か母親の衣類を売ってしまうというシーンがある。

メロディが座っているのは、おそらく馬車馬たちの為の石造りの「水桶」でしょう。馬が、桶の方を、のぞき込んでいるのがわかります。
メロディは金魚を持ったまま、パブにいるであろう父親を探し、お小遣いをもらおうとします。
バックにはビージーズの「メロディ・フェア」が流れており、この辺りの映画の冒頭部が日本中の高生男子のハートを「鷲づかみに?」しました!
映画の中で、水桶の中で金魚を泳がせた水桶を確認してみると、周囲は随分と変わっていますが、その石造りの水桶は、同じ場所にありました。(2020年)
メロディと馬車馬がすれ違った場所には、2022年の現在も、石造りの水桶が残されています。

Rambeth Road south east 1 London / Google map

石桶に刻まれた、「Metropolitan drinking fountain and cattle through association」について調べてみると、「1859年に国会議員で慈善家のサミュエル・ガーニーと法廷弁護士のエドワード・トーマス・ウェイクフィールドによって無料の飲料水を提供するためにロンドンに設立された協会」であることがわかりました。

馬が多く活躍した英国でも、今ではすっかり使われなくなってしまっていることは、無理もないことですが、こうして街中に残されているということは、往時の活動家たちの志を知る上で、とっても大切なことかと思います。


石桶の下部には、小動物が飲むための水も溜めておける構造になっていたことがわかります。



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江島 達也/対州屋
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