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仕事のマインドを考える ~ コンビニやホームセンターレジでのシール貼り

「たかが、レジでのシール貼り?!」と思われるかもしれない。
しかし、これ実は、経営者が「経営マインド」として、重視すべきことである。
これだけ日本の隅々までコンビニ(やホームセンター等)が行き渡り、生活に密着している以上、一日に日本中で、このような行為がいったい何回行われているだろうか???
そして、今後も行われ続けるだろう。

考えやすい事例がweb上にあるましたので、引用してみる。

【 ある方の問いかけ 】
お店で、トイレットペーパー2点とガムを買いました。
トイレットペーパーにはシールを貼ってもらったのですが、ガムは人にあげるものだったのでシールを断ると、
「シールを貼るって決まってるんです!」
と、とても嫌な顔をされ、無料袋にも入れてくれませんでした。
袋もシールもなしで資源と手間が省けたのに、逆に嫌な顔をされるのはなんだか腑に落ちません。
そこで質問させてください。
前々から疑問に思っていたのですが、少数の商品しか買わない時は、なぜシールを貼ると決まっているのでしょうか?そのお店には、出口で警報が鳴る装置もあるし、レジの先には商品は全くないし、もちろんレシートもあります。お店の人に何か聞かれても、持っている商品とレシートを突き合わせれば、用が足りるのではありませんか?
それに、今回は3点だったから貼って頂けましたが、私の経験上では、5点になると貼って貰えません(要りませんが)。一体、どこに境界線があるのでしょう。その理由も知りたいです。宜しくお願いします。

【 ある一人Aさんのレス 】
貼るのは、1~2点のお買い物で袋が不要な場合や、袋には入らない大きな商品の場合です。なぜ貼るか。それだけ万引きが多いからです。
残念ながら毎日のように万引きは行われます。
万引き犯は必ずしもレジを通らない人だけではありません。
カゴに入ったものだけをレジに通し、トイレットペーパーやティッシュペーパーは手に提げたり、カートに乗せたままさも別の店で買いましたと見せかけ、レジを通さずにいる者もいます。
そういうときに他店のテープが付いていればレジの人は万引きではないと確信できますが、付いていなければ他店で買ったものなのか、当店で未払いのものなのか区別が付きません。
かといって
「失礼ですが、そちらはご精算済みでしょうか?」と訊くのも勇気が要ります。
疑われたと過剰反応して機嫌を損ねるお客もいますから。
レシートもサッカー台で捨ててしまう人も多く、それを拾ってそのレシートに書いてある商品を万引きする者もいるんですよ。
そういう事情もあるのです。
人にあげる物ならお店を出てからシールをはがせばいいのではないでしょうか。

【 ある一人Bさんのレス 】
トピ主さんのお気持ちわかります。
あのシールって薄いのでなかなか綺麗にはがれないんですよね。まして、人にあげるものには私も嫌です。
すぐに消費してしまうものならよいのですが、液体洗剤の本体のボトルの紙のラベルの部分に貼られたときは頭にきましたよ。バーコードの部分に張りたいのはわかるのですが、ほんと迷惑です。
お金を受け取った時点で、商品はお客の物になるわけですから、「シール貼ってもよろしいですか?」「嫌です。」「ではお店を出られるまではレシートをお持ちください。」でいいと思うのですが。本屋さんはそういうシステムをとっていますよね。
レシートを盗む人がいるなら、前に買ったときのシールを綺麗にはがして取っておく人だっているんじゃ。あとそのお店の袋を持って来るとか。
シールを貼ることがほんとうに万引き防止になってるのか知りたいです。

【 ある一人Cさんのレス 】
(前略)・・・ようするに、シールの定義よりも店員さんの態度に不満があったのかな?
「シールを貼るって決まってるんです!」っていう全く説明になってない説明より「申し訳ありませんが・・・」ってお店のポリシーを説明してくれたら、トピ主さんもとりあえず納得したかもしれないですね。

【 ある一人Dさんのレス 】
やっぱり的外れのお答えが多いようですね~
トピ主さんはシールが別にイヤ!な訳でもないと思いますよ。
もっと柔軟に対応できないのはなぜかしら?ってことだと思います。

発言小町 2008年29日


実は、このトピックス、延々と擁護派?反論派?などに分かれ、論戦が続いている。
みんな、いちいち口には出さないが、「気になっていること」のひとつであることは間違いないのだ。
つまり経営のトップは、利益云々よりも重視すべき問題だと言えなくもないのだが、未だに何も変わっていないところをみると、「経営においては、取るに足らない事」と思っているか、ソリューションへのアクセス方法がわからないかのどちらかだろう。

しかし、間違いなく従業員(アルバイト)と顧客双方がwin-winではなく、場合によってはlose-loseになる可能性があるということだ。
これは経営上、非常に大きな負のファクターであることは間違いない。

web上では、何十というレスが展開されている。最初の方は、圧倒的に罵倒するようなもの、店員を擁護する者が多い。中には、「嫌なことを我慢するのが社会人だ!」などと一方的な見方を投げかける者もいた。

いずれにしても、「どうすれば、経営者と従業員と顧客がwin-winになる確率が高くなるだろうか?」という論旨までにはたどり着いていない。
引用の最後の方の「もっと柔軟に対応できないのはなぜかしら?ってことだと思います。」というのが、もっとも結論に近づいたものだと思うが、「じゃあ、どうすればいいの?」というところまでは、やりとりが発展せずトピックスは終わっている。
いかに、「問題解決的な学習」の機会が無かったかが、こういうところに表れているように思う。
これぐらいのトピックスであれば、小学校高学年ぐらいから、十分話し合うことは可能だろう。

この場合、最低限の条件は、
①経営者側 ー 利益をあげたいので万引きを少しでも防止したい。
②従業員 ー マニュアルで決まってるからやらないといけない。
③顧客 ー 万引き扱いされているように感じる人も数いるから、柔軟に対応して欲しい。

例えば、ひとつの考え方としては、「シールで!」と言わない客の商品に
シールをる時に、従業員が、笑顔で「すいません、貼れと言われてるんで!」と言ってみたらどうだろう。面倒だったら「すいません!」だけでも、そのニュアンスは伝わる可能性が高い。もし、何かクレームがあったら、マニュアル云々のこと、例えば「すいません。シールを貼るようマニュアルで決まってて、やらないと怒られるんですよ!」等と説明してはどうだろうか?
引用のように「シールを貼るって決まってるんです!」と、とても嫌な顔をされ・・・」のような事は激減すると思うのだが。

つまり、経営(マネージメント)にしろ、仕事のマインドにしろ、その本質は、非常に人間臭いというか、人の感情と心の動きを考える学問だということで、これを義務教育はおろか、高等学校やビジネス系の専門学校でもやらないのは、非常にもったいない事だと思う。



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江島 達也/対州屋
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