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昔の写真 佐賀のクリークでザリガニつり
息子と娘が小中生の頃だったろうか。
父方の祖父母の郷里である佐賀県杵島郡白石町へ、ザリガニ釣りへ行った。
この辺りは、有明海に面し、非常に海抜が低く、クリークがうねるようにめぐっている。
自分が幼い頃、兄や親戚たちと夏休みに、よくこのクリークでザリガニ釣りをやった思い出を、子どもたちにも味わわせたいと思ったのだ。
農機具が置いてある納屋の中から、木綿の糸と何かのナットを拝借し、先端に、煮干しを結びつける。
それを泥で濁ったクリークに垂らしておくと、程なくしてその紐をググっとひく感触がくる。
そっと引き上げてみると、濁った水の中から、アメリカザリガニの真っ赤な姿が見えてきた。
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この時もそれを期待したのだが、現実はそうはいかなかった。
こつん、こつんと小さな辺りはあるのだが、水面に引きあげる寸前にエサを放してしまう。
在来種なのか、警戒心が強くて、どうにもならない。
結局、3人でトライしたが、一匹も釣り上げることは出来なかった。
アメリカザリガニなどは、完全に「駆除」されてしまったのだろう。
昔、食用ガエルのエサにするために、アメリカから連れてきて放したところ、エサにはならず、大繁殖したのだが、まったくもってザリガニにとっては迷惑な話だった。
今ではあり得ない話である。
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それでも、この体験はそんなに嫌なものではなかったらしい。
機会があったら、またいつか行こうというような話が今でもちらほら出たりする。
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