私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由 その72
漆黒の闇夜に、馬に会う
厩舎飼いではなくて、放牧飼いなので、基本夜は闇となります。
特に最初の放牧地は標高300m以上の山間にあったので、周りには民家はおろか、街灯も無かったので夜は、まさに「漆黒の闇」です。
ある時、どうしても早朝に福岡まで行かなければならない用事ができ、深夜1、2時頃に朝飼い(食事)をやりに行ったことがありました。
馬場に着いても当然、闇で何も見えません。気配すらしません。
こういう体験を通して実感したのですが、馬という生き物は本当に気配を消します。
また匂いも。
気配や匂いを消さないと外敵から身を守れないからです。
競馬場のパドックや乗馬クラブの厩舎まわりが匂うとすれば、それは管理をする人間側の問題であって馬の問題ではありません。
長崎市内の荷運び馬の厩舎は多くが住宅地の中にありますが、ボロなどは隣接する畑地に掻き出すような構造になっています。
食べている物がほとんど草なので、匂うはずが無いのです。
そうやって長崎市の荷運び馬たちは、街の中に溶け込んで一役を担っていたのです。
最初は警戒していたひん太も、声をかけると私判ったのか、静かに近づいてきます。
近づいた後は、更に匂いで相手を確認しているのでしょう。
管理さえきちんとできれば、犬猫よりも他人に迷惑をかけないのが馬なのです。
いいなと思ったら応援しよう!
※「チップ」は有難く拝受させて頂きます。もし、この記事が多少でも役に立った、或いは「よかったので、多少でもお心づけを」と思われましたら、どうぞよろしくお願いいたします。贈って頂いたお金は1円たりとも無駄にせず大切に使わせて頂きます。