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私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由  その⑪

対州馬の牡馬の一頭飼い


「対州馬ですか?・・・いるには、いるんですが・・・。」

ある伝手で知り合った人の弁です。
ある所に対州馬がおり、おそらく自分の伝手で譲ってもらうことは出来そうなのだけど、全くと言っていいほど人の手が入っていない(未調教の)馬だから、お薦めしていいものか、ということでした。


勿論それでいいと答え、所有者の方に確認してもらったところ、牡馬なら一頭譲ってもいいという返事をもらえました。

でも、それには条件があり、『馬を自分たちで柵外に出し、運ぶこと』でした。
もう一つ考えなければならないのは、「馬の一頭飼い」ということです。


誰もが知るように、馬は野生のもとにおいて、群れで行動する社会的な動物です。その中から一頭だけを引き出してしまうのは、馬にとっては寂しいことにちがいありません。


しかし、私はクラウス・フェルディナンドの書に触れたおかげで「人と馬との関係を築く(馬語で会話する)」には1対1がよいと確信していました。

また、長崎市で実際に馬による荷運びをされていた方も、「牡馬(ぼば:去勢していない牡の馬)で荷運びをする事は全く問題ない。その為に飼うのならば、むしろ一頭飼いがよい」と言われましたので、固い決意を持って、その牡馬を飼育することにしました。

余談ですが、牡馬を飼うということを伝えた時に、「牡馬は猛獣ですよ」と言った男がおりました。
彼は年老いた牝馬の対州馬1頭を飼養していたのでしたが、この発言をきっかけに?関りをその後一切絶つこととなりました。この判断は今振り返っても正しいものでした。

場所が決まり、馬も目途がつき、いよいよ飼育開始なのですが、その前にやっておかなければならない大事なことがひとつ残っていました。

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江島 達也/対州屋
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