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私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由 その116

地面(地質)という環境

 
地面は、直接馬が歩いたり、寝そべったりすることになるので、とっても重要だと考えました。
 
特にある程度、自由に動ける放牧スタイルというのは、馬にとって、その生命の維持にとって大変重要な意味があり、平らで狭い場所よりは、起伏があっても自由に動ける広さがあるべきだと今でもこれは強く感じています。

従って、前の放牧地の横にあった施設の馬たちのように、馬生のほとんどを数歩しか歩けないような馬房に入れっぱなしの飼養と言うのは、誠に馬にとっては生命を脅かすことになるので、あり得ないことだと思います。

ついでに言いますと、大きな乗馬クラブなどでは、巨大な円形の機械に入れて馬を歩かせていますが、これは確かに歩かせないよりははるかにいいと思いますが、本来「馬の調教・飼養」にとって非常に重要な「曳き馬」によって信頼関係をつくること、つまり「調教の大前提」を放棄してしまっていることになり、勿体ないことだと思います。
特に乗馬クラブにとっては、馬がゲストと言う人間に抵抗なく騎乗させるということが絶対的に求められることだと思うのですが、なぜそれをリスクの高い機会による運動に頼るのか、理解に苦しみます。


ともあれ、ひん太の芯放牧地の件ですが、ある程度の広さがあり、その点では満足のいくものでした。

あと何より地質が前のように粘土質ではなく、ある程度の堅さがあり、水はけがいいことが一番でした。

粘土質がいかにマイナスであるかは、以前にも述べたので、重複は避けますが、ともかく地質は馬の生命に関わる最重要ポイントであると言っても過言では無いと思います。

新放牧地は北側がスギ林に面した斜面になっていますが、その一部がうっすらと水脈があり、これは地面に溜まるほどではないですが、その水脈に沿って「フキ」などが群生し、地面を浄化させている感じがありました。

ちなみに、ひん太はフキも大好きで、よくその葉を食べました。ご存じの通り、フキは、人もよくその若芽をテンプラなどにして食べるので、こういう野草は安心して与えることができます。

難点を言えば、前に使用していたという業者か何かが、ボルトやナットなどの金属片などをけっこう残していってたので、これをたびたび拾い上げて除去するのに、結構な期間かかりました。

また同じく石が多く、これはある程度あっても良いとは思うのですが、ありすぎるのもマイナスなので、これも毎日放牧地に行くたびに、拾い上げては、山に投げました。
 
あと数か月後には、「砂浴び」をする場所が欲しいと思っていたので、砂を運び込んで、砂浴び馬をつくりました。
案の定、ひん太はその場ですぐに「ゴロゴロ」をやりました。
そういう姿を見ることは、実に幸せなことでした。


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江島 達也/対州屋
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