私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由 その103
窮地に立った時にこそ、本当に重要な人と出会うことができる ⑪
その時は、急に「降りて」きました。
事前に、誘導用の「生牧草」を用意していました。
また、いざという時の為のバナナも。
本番当日の流れを設定した練習を行っていた時でした。
その日の午後。
隣接する施設では、何か馬を使った施設児童の引き馬か何かをやっていました。
私とは、「馬に対する価値基準」が真逆である施設長の男の姿が見えました。
正直、この人の顔を時々見たりするのは、もうまっぴらだという思いがよぎりました。
そして、いつものように、本番を想定した練習中。
「今日、このまま、いける!」という確信がよぎりました。
バクバクとはやる心臓を抑えつつ、もちろんいつも通りに、ルーティーンを進めます。
違うのは、荷台に乗った後、Uターンして降りないことです。
ここが最大のリスクです。
もし、ここでひん太が、事態を嫌がって、暴れて無理やり降りてしまったら、今までトライしてきたことがゼロになってしまうばかりか、馬運車の荷台に乗ることさえ拒否するようになってしまうでしょう。
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