小学三年生の児童が、父親の解雇(首切り)のことを書いている。
造船所で働いていた私の父は、幸い解雇されることはなかったが、自分の父親が職場から解雇されるということは、相当ショックなことだろう。
しかも、その理由を「父親の年齢が高いため」と知らされている。
8歳にして、社会の理不尽を目の当たりにしたことになる。
「仕事がなくなったら、お金もなくなるし、いったいどうやって暮らしていけばいいのだろう?」という不安の真っただ中で、この作文を書いたに違いない。
しかし、同時にこの児童は、とっても大切な経験と学びをしている。
世の中の不条理を思い知ると同時に、仕事というものの意味や、人としての在り方を、考えていくきっかけとなったであろう。