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私が対州馬を絶滅から救いたいと思う理由  その㉔

水の確保

馬の飼養において「」もまた欠かせないものです。

飲用はもちろん、毎日毎回の餌桶や水桶の洗浄、馬場の掃除、そして夏場の水浴びなど、どれも生死に関わる重要な要素です。

最初の放牧地は、地質が粘土質の上に、この水もまた問題を抱えていました。

この場所には水道が通っておらず、50mほど離れた場所に掘られた井戸から水を汲み上げ、その水をタンク内に溜めて送るという状態でした。

ところが、その自動汲み上げのポンプのポテンシャルが低く、時々はタンク内に水が溜まっていないという事が、少なくない頻度で起こりました。

私としては水道代をちゃんと払って水を確保したいのはやまやまでしたが、この井戸水に頼るしかなく、最悪タンクがからの時に備え、漬物桶やポリタンクに水を備蓄しておかなければなりませんでした。

常に水の心配をしなければならないのは、余計な負担でした。

しかも、もっと苛々させられたのは、隣接する敷地に前述のいい加減な飼養の厩舎があったのですが、そこへ気が向いた時にだけやってきて馬で遊ぶ不逞の輩が、夏場にきゃっきゃ言いながら、貴重な水を馬の顔にかけてはしゃいでいる場面に遭遇した時でした。

その水桶やポリタンクは、今年「未曾有うの災害をもたらす」とされた巨大台風来週の際、断水に備えた水の備蓄に大変役立ちました。

何が後に幸いするか、本当にわからないものです。


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江島 達也/対州屋
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