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【非情怪談/見えない追跡者】



序章: 亮太の突然の死

主人公拓也は、大学時代の親しい友人グループとの絆を大切にしていた。彼の友人グループには、リーダー的存在の亮太、明るく活発な彩香、冷静で頭の切れる真司がいた。

彼らは卒業後も定期的に連絡を取り合い、飲みに行くなどして友好を続けていた。しかし、ある日突然、亮太が事故で亡くなってしまう。

拓也たちは深い悲しみに暮れたが、時間が経つにつれて、それぞれの生活に戻り始める。そんなある日、拓也のスマホに亮太の名前でメッセージが届く。

「会いたい」

拓也は、誰かが亮太のアカウントを操作しているのだろうと考え、特に気に留めなかった。しかし、それ以降、頻繁に亮太の名前からメッセージが送られてくるようになる。



第1幕: 不可解な出来事が起こる

次の日、拓也がいつものようにスマホを確認すると、亮太からのメッセージがまた届いていた。


「待ってるよ」

拓也は最初こそ無視していたが、その後も同じ内容のメッセージが送られてくるようになり、少し不気味に感じ始める。

さらに、部屋の電気が勝手に消えたり、家のドアが開いていたりと、日常の中で奇妙な現象が起こり始める。

しかし、拓也はその都度、偶然や気のせいだと考え、深く追及しようとはしなかった。

一方で、友人の彩香と真司もそれぞれ奇妙な体験をする。彩香は、帰宅すると部屋が誰かに荒らされた形跡を発見するが、誰も侵入した形跡はなく、真司は車を運転中に、何度もバックミラーに見知らぬ影が映ることに気づく。しかし、どちらも特に深刻に考えず、そのまま日常に戻る。



第2幕: 徐々に増していく不安感

拓也のもとには、ますます頻繁に亮太の名前からメッセージが届く。

「もうすぐ会える」「待ってるよ」
という言葉が繰り返され、彼は不安を感じるようになる。

拓也は、ついに「誰が亮太のアカウントを使っているのか?」と疑問に思い、真司と彩香に相談するが、二人は「それはちょっと怖いな」と言うものの、それ以上深入りしようとはしない。

ある日、拓也が深夜に目を覚ますと、スマホにまた通知が入っていた。

亮太から「玄関に出てみて」というメッセージだった。

不審に思いながらも、拓也は玄関のドアをゆっくりと開けるが、そこには何もいない。ただ、玄関のドアには血のような赤い手形がべっとりと残されていた。



第3幕: 失踪が始まる

最初に姿を消したのは、彩香だった。

彼女は最後に「おかしい、誰かが部屋にいる気がする」
というメッセージをグループに送って以来、音信不通になる。

拓也は何度も彼女に連絡を試みるが、電話も繋がらず、彼女の部屋にも誰もいない。

真司もまた、同じように「何かがおかしい」と感じ始め、次第にメッセージの内容が不気味さを増していく。

真司も、ある夜を境に姿を消してしまう。

彼が最後に送ったメッセージには「後ろにいる」という言葉だけが残されていた。



最終幕: 真相と急展開

ついに拓也一人だけが残された。

彼は二人が失踪した原因を探ろうと必死になるが、その過程で自分の記憶が曖昧であることに気づき始める。

なぜか、亮太の死にまつわる記憶が曖昧で、事故当日のことがはっきりと思い出せない。そして、何かが自分の中でずれている感覚に襲われる。

その夜、再び亮太から「会いに来たよ」というメッセージが届き、家のドアが勝手に開く。

拓也が恐る恐る家の中を歩いていくと、リビングの鏡に映った自分の姿が、まるで亮太の顔のように歪んでいることに気づく。

驚いて後ずさり、ふと記憶がフラッシュバックする。

亮太の死は事故ではなく、拓也が意識を失っている間に引き起こしたものだったのだ。

無意識のうちに、自分が亮太を殺していた可能性があることに気づき、彼の中で全てが一瞬にして崩れ去る。

スマホには「もう逃げられないよ」と亮太の名前で送られた最後のメッセージが表示されていた。


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