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温泉と芝居小屋

今日は父親と車を飛ばして熊本県は山鹿市に行ってきた。

山鹿市は熊本市のほぼ上に位置し以前から交通の要衝として栄えている街道沿いの街だ。灯篭祭りと温泉、そして八千代座という芝居小屋が有名な静かな街だ。

温泉を目的に行ったのだが、とりあえず名所の八千代座という芝居小屋を見てみることにした。建物が二つあり、一つは受付や資料を置いてある建物、もう一つは主役の芝居小屋、八千代座である。受付を済ませ、資料小屋で色々歴史や資料を物色する。

一つたまげたものを発見する、芝居小屋の年表の中に「少女歌舞伎『山鹿ちんこ座』が誕生」とあった。なんでこんな名前になったのか?気になって仕方がなかった、後で調べてみても特に疑問を解消してくれるような記述は見つけられなかった、残念。

さて、次は芝居小屋の建物だ。芝居小屋と聞くとなにか掘っ建て小屋のようなイメージだったが、予想に反し立派な建物であった。千鳥破風の立派な建物で銀座にある歌舞伎座ほどの大きさはないものの、地方都市にあるお城の本丸くらいの佇まいがあった。中に入ると、少し小さい体育館ほどのサイズで、屋根に華やかな柄(昔の出資者の広告)やシャンデリアなどがありとても煌びやかである。2畳ほどずつに仕切られた空間が客席であり、舞台向かって左側に花道と呼ばれる通路がある。二階の席もあり、舞台向かって右側(舞台とな花道の表を難なく観ることができるところ)が上座と呼ばれるVIPシートであるらしい、成る程上座、下座は歌舞伎座の用語なのかと学んだ。また、すっぽんと呼ばれる下から人が出てくる仕組みもあった、すっぽんの首のように出てくるのでそう呼ばれるらしい。ちなみにすっぽんに向かう地下の裏道は奈落と呼ばれる、奈落の底の奈落なのだろう。

その後ラーメンを食べる温泉に向かう。

お目当ての山鹿温泉のさくら館は唐破風の立派な造りの建物であり、松山の道後温泉を彷彿とさせるものであった。何度か建て替えをしているものの江戸時代のつくりを残している温泉である。中の作りも道後温泉と類似しており、真ん中に大きな湯船が一つある(道後温泉は脇にも小さい湯があった気もする)。お湯はさほど熱くなくとても快適だった。大きな湯船はヒョウタンのような形をしており、ヒョウタンの中にUの字のような仕切りがありその中の方が熱くなっていた、不思議である。まあ、そんなこんなで行きたい温泉に一つ入ることが出来た、満足満足。

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