沸き立つあぶく

体の内側に黒々としたマグマが沸き立つのをじんわりと感じる

まだお腹

まだ肺

もう少しで喉をつかまれてしまうのを堪えるには少々考える時間が足りなかった

いいや、時間を取らなかったことが災いを招いた

声が種をまく

黒い種が宙で破裂しあぶくになる

それは身体を飲み込むにはちょうど良いやり方だと後ろで囁かれた

傘は溶けるから皮膚で受け止めて飲み込んで、その先はよく考えなと地面が口を開いて言った

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