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他人の挑戦を笑うな

あらゆる挑戦を応援する

ぼくが今、なにをしているのか。他己紹介してくださる時はもちろん、自己紹介する時ですらうまく説明できない。だから最近は『”あらゆる挑戦を応援する”ために求められたことすべてが僕の仕事です』と答えるようにしている。先月、2019年2月初旬くらいからの話だ。

ぼくの”肩書”を挙げるならば、① 2014年に起業した株式会社しびっくぱわーの代表取締役社長、② 2018年に起業した合同会社for here の共同代表 ③ 2018年に就任した一般社団法人 筑波フューチャーファンディングの理事、④ 名前は出せないんだけどある株式会社の社外取締役、の4つがメインの事業として活動している”お仕事”。あとは2016年に立ち上げたまちのごみ拾いをする⑤NPOグリーンバードつくばチームのリーダーなんてのもある。

業務で言うと、行政コンサルティング / 計画策定支援、移住定住支援、研修講師、人材紹介、不動産仲介、コミュニティスペースの運営、ブランディング、SNS運用コンサル、クラウドファンディングのキュレーター、スタートアップアクセラレーター、イベント企画運営、ごみ拾い。

なにをしているのか、わからない。

とは言えすべてに共有している自分の軸としては最初の開業をした9年前から一貫して変わっていない。

「教育×まちづくり」に資する活動。

そしてそれは常にだれか”for you”とでも言えるような【あなた】を相手とする仕事。さらに言えば、マイナスをゼロに近づけるような領域ではない。(もちろんそれらを否定するつもりはないし、必要なことだと思う。ぼくがやっていない、という意味だ。)

ゼロ、あるいは限りなくゼロに近いところからプラスをつくりだしたいと思っている人に対するサポートが好きだ。何かしらチャレンジしようとしている人に対して、応援したくなる。

個人的にはそういった人たちのことを”ストラグル”している、と表現している。

struggle [音節 strug・gle 発音記号 読み方 /strˈʌgl(米国英語)/]
もがく、あがく、努力する、(…と)戦う、争う、(…に)取り組む、苦心して押し分けていく

だから最近は【(ストラグルしている人の)あらゆる挑戦を応援する】と表現することにした。

なんでそんなことを、仕事にするようになったのか、自分の整理のために言葉に残しておこうと思ってこのnoteを書き始めた。

1.「青と赤があるから好きな方を選んでいいよ」

小学校2年生の時に学校で画板を注文した。

絵を描く時に使う、大きな下敷きのようなやつ。

当時のぼくは赤色が好きだった。だから赤を選んだ。

後日、画板が届き配られ始めた。出席番号順に配られていたのになぜかぼくの順番だけ飛ばされ、最後に先生から「ほりしたくん」と言われた。

先生のところに画板を、赤色の画板を取りに行ったときに言われた。

「間違えたんでしょう?ほりしたくん以外の男の子はみんな青色だよ。今なら代えてあげられるから代える?」

ああ、裏切られた。そう思った。

好きなほうを選んでいいと言ったじゃないか。

当時の、小学校2年生の、ぼくには返せる言葉を持っていなかった。

それが最初の原体験。

2.なにかあったとき責任とれるの?

ストラグルしている人を応援したいと思うきっかけになった原体験がもう1つある。これはもっと”大人”になってからの話。

大学1年生の頃から塾講師をしていた。いろんな縁も重なり、1年目の駆け出しから希望した受験生、高校3年生に教える機会をいただいた。

大学1年生のぼくが教えた高校3年生は無事、希望の筑波大学に入学できた。

その翌年、ぼくは大学2年生になり、教え子が大学1年生の時の出来事。

夏休み前に相談を受けた。

「東南アジアをひとり旅したい。だけど、親が許してくれない。『誰かと一緒に行きなさい』と言われたから、一緒に航空券だけ取ってくれる人を探しているんです。航空券を見せて親を納得させたら、旅自体は現地解散でひとり旅がしたい」そんな相談だった。

当時のぼくはバックパッカーとして連休があれば海外をひとりでフラフラしていたので、そんな相談が来た。

ぼくのとった行動は単純。

ありのままをfacebookに投稿した。「かくかくしかじか、一緒に航空券だけ取ってくれる人いませんか?」と。


炎上した。

「その子に何かあった時お前は責任をとれるのか」

と一切顔も名前も知らないたくさんの人たちからコメントが届いた。


だけど、結局、一緒に航空券だけ取ってくれる人が見つかった。

旅はすっごく楽しかったらしい。

そのあとの話だ。

その子は、その経験からほんとうに旅が好きになり、連休があれば海外へ行くような生活を送るようになり、3年生だか4年生の時には1年間の留学もした。そして、就職したのは旅行会社だった。

「その子に何かあった時お前は責任をとれるのか」

今なら言える。

その子に何かあった時お前は責任をとれるのか、と。僕が問いたい。

1つのきっかけから心底感動しひとりの人の人生を変える経験をした結果、文字通りその子の人生が大きく変わった。その可能性に、お前らは責任をとったのか?と。

あの時、ぼくのfacebookにコメントを残した人間たちは、もうそんなことがあったことすら覚えていないだろう。あの時ひとりの人生を変えうるきっかけを潰そうとしたにもかかわらず、無頓着でいることに、ぼくは甚だ怒っている。

誰かの可能性を否定することだけは、絶対にしたくない。

人がなにに心動き、どんな行動へと昇華していくのか。
そんなの結局は誰にもわからない。
だから、否定することだけはしたくない。

その否定で、誰かの可能性が潰されるのを、これ以上見たくない。

綺麗ごと抜きに、人には無限の可能性がある。

社会的状況、心理状況、経済状況、その他すべての外的要因いろんなことによって規制はされる。だけれども、それでも未来にだけは、希望がある。いや、あってほしいと願わずにはいられない。

だから、誰かの可能性を否定することだけは、絶対にしたくない。

あらゆる挑戦を、ぼくは応援し続けたい。

そのために、ぼくは場をつくる。


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堀下 恭平 @TsukubaPlaceLab
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