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1527「The Magnificent Thad Jones/ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ」


ナレーターの堀川輝幸と申します。
ジャズを深めたい!と視聴記録をnoteにまとめてみることにしました。
まずは基本中の基本、ブルーノート1500番台100枚を順番に聴いてUPするチャレンジ中。聞く中で知らないプレーヤーとの出会いや、楽器、ジャンル、時代背景など、見聞が広げたいと思っています。
当方は聴く専門で、音楽理論等の知識は有していないので専門的なことは分かりません。その分素人意見の解説、感想と言った感じで親しんで貰えると嬉しいです。


今回は、BLP1527「The Magnificent Thad Jones/ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ」(1956)

お手本のようなグルービーなジャズという感じです。

『ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ』("The Magnificent Thad Jones") は、アメリカのジャズトランペット奏者サド・ジョーンズ(Thad Jones)の1956年に発表されたアルバムです。彼は、ジャズのビッグバンドや小編成のバンドで活躍し、特にアレンジャーや作曲家としても非常に高い評価を得ています。

このアルバムは、彼の卓越したトランペットの技術と独特の作曲スタイルを披露した作品であり、ハードバップの時代を象徴する名作の一つとされています。

### 主な情報:
- **リリース年**: 1956年
- **ジャンル**: ハードバップ、ジャズ
- **レーベル**: Blue Note Records
- **主な参加ミュージシャン**:
 - サド・ジョーンズ (トランペット)
 - ビリー・ミッチェル (テナーサックス)
 - バリー・ハリス (ピアノ)
 - パーシー・ヒース (ベース)
 - マックス・ローチ (ドラムス)

### アルバムの特徴:
この作品は、ジョーンズの豊かな音楽性を表現したもので、メロディアスかつリズミカルな演奏が特徴です。ソリッドなリズムセクションとジョーンズのトランペットが印象的で、彼のキャリア初期において重要な位置を占めるアルバムです。

彼の作曲や編曲のセンスも随所に光り、特に即興演奏の中でのメロディアスなラインや、グルーヴ感あふれるリズムが高く評価されています。

曲目
1 パリの四月 (MONO)
2 ビリー・ドゥー (MONO)
3 イフ・アイ・ラヴ・アゲイン (MONO)
4 イフ・サムワン・ハッド・トールド・ミー (MONO)
5 シーディア (MONO)

サド・ジョーンズについて。

サド・ジョーンズ(Thad Jones、1923年3月28日 - 1986年8月20日)は、アメリカのジャズトランペット奏者、作曲家、編曲家、バンドリーダーとして知られる、ジャズ界の巨匠の一人です。彼は特に、独創的な作曲スタイルと卓越したトランペット演奏で知られ、多くのジャズミュージシャンに影響を与えました。

### 主な経歴と特徴
- **出身地**: ミシガン州ポンティアック
- **楽器**: 主にトランペットとフリューゲルホルン(フリューゲルホーン)
- **音楽スタイル**: ハードバップ、モダンジャズ
- **家族**: ジャズサックス奏者のハンク・ジョーンズ、ジャズドラマーのエルヴィン・ジョーンズを兄弟に持ち、彼らもそれぞれジャズ界で名を馳せました。

### キャリアのハイライト
1. **キャリアの初期**:
ジョーンズはアメリカ陸軍に従軍した後、地元のバンドで活動し、後にニューヨークへ進出。1950年代にはカウント・ベイシー楽団に参加し、そのメンバーとして多くの名演を残しました。この時期に彼は、トランペット奏者としてだけでなく、作曲家や編曲家としての才能も認められるようになります。

2. **ソロ活動**:
1950年代中盤からソロキャリアを展開し、数々の名作アルバムをリリース。特に1956年の『ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ』が注目され、彼の独創的な作曲スタイルとトランペット技術が高く評価されました。

3. **サド・ジョーンズ/メル・ルイス・オーケストラ**:
1965年、ジョーンズはドラム奏者のメル・ルイスと共に「サド・ジョーンズ/メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ」を結成しました。このビッグバンドは、ニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードで定期的に演奏を行い、モダンジャズにおけるビッグバンドの象徴的な存在となりました。ジョーンズの編曲と作曲は、このオーケストラで特に光り、多くのジャズ・オーケストラに影響を与えました。

4. **晩年とデンマーク移住**:
1970年代後半、ジョーンズはデンマークに移住し、ヨーロッパでの演奏活動を続けました。また、デンマーク・ラジオ・ビッグバンドの指揮者としても活躍しました。

### 音楽スタイル
ジョーンズの音楽は、ハードバップの影響を受けながらも、メロディックであり、和声やリズムの複雑さが特徴です。彼は即興演奏においても高度な技術を持ち、トランペットやフリューゲルホルンでの豊かな音色と表現力で知られていました。特にビッグバンドのアレンジにおいて、ジョーンズは緻密でリズミカルな編曲を施し、多層的なサウンドを生み出しました。

### 影響とレガシー
サド・ジョーンズは、数多くのトランペット奏者や編曲家に大きな影響を与えました。彼の作品やアレンジは、ジャズの教科書に載るほどの名作とされ、ジャズオーケストラのレパートリーとしてもよく演奏されています。彼が共同設立したサド・ジョーンズ/メル・ルイス・オーケストラは、彼の死後も活動を続け、「ヴィレッジ・ヴァンガード・オーケストラ」として現在もニューヨークのジャズシーンで演奏しています。

サド・ジョーンズは、その音楽的遺産を通じて、ジャズ界に不朽の影響を残しました。

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